【歯科医師国家試験】浪人決定!その後の手続きと浪人生活の過ごし方
歯科医師国家試験に残念ながら不合格となり、浪人が決定してしまったあなたは今どのような気持ちでしょうか。
実は浪人生には大きく2つのパターンがあります。
「まさか私が落ちてしまうとは…」
「絶対に受かると思ったのに数点の差で落ちてしまった」
という方と
「やっぱり落ちてしまったか…」
「あと1年勉強しても受かる自信がない…」
という方です。
また国家試験2回目以上の浪人生なのか現役生なのかによっても浪人へのとらえ方は異りますよね。
あなたは
- 絶対に受かると思っていた現役生
- 絶対に受かると思っていた浪人生
- 正直落ちると思っていた現役生
- 正直落ちると思っていた浪人生
どのパターンに当てはまるでしょうか。
どのパターンに当てはまるにせよ、自分なりに努力して臨んだ国家試験に不合格となってしまい、将来への不安を抱えてしまう気持ちはとてもよく分かります。
ただ、残念なことに歯科医師国家試験では、毎年約1000人が不合格となり、さらに、一度不合格になる度に翌年の合格率が下がってしまうという傾向があるのも事実です。
しかし、きちんと不合格という事実と向き合い、勉強方法を見直し、ご自身に合った勉強方法で浪人生活を送れば、来年度の合格は決して夢ではありません。
そして実は、
「あと1年勉強しても受かるか自信がない人」
だけでなく、
「絶対に受かると思っていたけどギリギリで落ちてしまった人」
も勉強方法の見直しが必要かもしれません。
そこでこの記事では、
-
- 浪人が決まったらまず行うべきこと
- 浪人中の勉強法とそのメリット・デメリット
- 来年必ず合格するためにすべきこと
- 浪人生活を繰り返す人の末路
について詳しく解説していきます。
また5章では親御様向けに浪人が決まってしまったお子様への適切なサポート方法についても解説していますので、親御様はぜひそちらも参考にしてみてください。
この記事を読むことで浪人生活の始め方、1年間の過ごし方が分かり、来年の合格に向けて今すぐすべきことが分かります。
ぜひ、この記事を読んで来年の合格への第一歩を踏み出しましょう。
また、6章では来年確実に合格するための無料学習相談サポートについても案内しておりますのでぜひ、最後まで目を通してみてください。
目次
1章:浪人決定後まず行うべきこととは?
この記事を読んでいるあなたは歯科医師国家試験の不合格が決まってしまい意気消沈されているかもしれません。しかし、まずは必要な手続きをしっかりと行うことをおすすめします。
なぜなら、どのような進路を取るにしても一歩目が早ければ早いほど他の不合格者と差をつけることが出来るからです。
そこで、この章では浪人が決定した後すぐに行うべきことについて解説していきます。
先ほどもお伝えしたように歯科医師国家試験では毎年約1000人もの学生が不合格となります。
ぜひ、不合格後の最初の一歩を早めに出し、他の不合格者よりも早く来年度の合格に向けて動き出しましょう。
具体的な浪人決定後すぐに行うべきことは以下の5つです。
- 研修先への不合格の連絡
- 卒業大学からの案内の確認
- 必要書類の確認(受験願書・卒業証明書)
- 家族への報告と相談
- 浪人方法の決定
では、ひとつずつ解説していきます。
1-1:研修先への不合格連絡
歯科医師国家試験の不合格が決まってしまった場合にまずすべきことは「研修先への不合格連絡」です。
研修先の病院も学生の合否については早めに知りたいと思っているはずなので、最優先で連絡をするようにしましょう。
また、研修先が大学の附属病院などの場合は、卒業大学から附属病院に不合格の連絡が入っている場合もありますが、基本的には研修先への不合格連絡は自分から行うのがマナーです。
研修先への不合格連絡の方法は基本的には電話ですることになります。
今年度は残念な結果になってしまいましたが、来年度合格した場合、今回の研修先に就職する可能性もあります。
そのため、社会人としてのマナーに則り誠意をもって連絡をとるようにしましょう。
また、もし来年度も同じ研修先を希望することを既に決めている場合には、電話連絡に加えてメールや文書での連絡もしておくのがおすすめです。
メールや文書でも連絡をしておくことで相手先へのマイナスな印象を最小限に抑えられ、来年度の採用の際に考慮してもらえる可能性もあります。
研修先への不合格連絡の具体例は以下の通りです。
電話の例:
「〇〇大学の〇〇と申します。研修医受け入れ担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。
(担当者が出たら、)
〇〇大学の〇〇と申します。今少しお時間よろしいでしょうか。
4月より研修医としてお世話になる予定でしたが、この度の国家試験に不合格となってしまいました。せっかく採用して頂いたにもかかわらず、ご迷惑をお掛けすることとなり、大変申し訳ございません。」
メールや文書の例:
タイトル:研修辞退のご連絡【〇〇大学 氏名】
〇〇医院 臨床研修受入れ担当
〇〇様
いつもお世話になっております。
〇〇大学の〇〇と申します。
4月より研修医として貴院にお世話になる予定でございましたが、
第〇回 歯科医師国家試験に不合格となり、臨床研修を辞退せざるを得なくなったため、ご連絡差し上げました。
この度は、せっかく採用頂いたにもかかわらず、多大なご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございません。
このような折に恐縮ではございますが、
引き続き貴院での研修を希望しておりますので、来年度の研修採用にも応募する次第でございます。
また、来年度の国家試験には必ず合格できるよう全力を尽くして参りますので、何卒よろしくお願いいたします。
〇〇大学 〇〇
また、どうしてもその研修先に就職したいという強い気持ちがある場合には、直接出向いて医院の責任者や担当者と話して熱意を伝えておくのも一つの手です。その際は、必ず事前に電話でアポイントを取った上で訪問するようにしましょう。
1-2:卒業大学からの案内の確認
次に不合格が決まったらやるべきこととして「卒業大学からの案内を確認する」ということが挙げられます。
大学によっては不合格者向けに各種案内や通達が出る場合があります。
その内容は、
- 来年度の聴講生制度の案内
- 来年度の研修マッチングプログラム
- 来年度の出願のスケジュール
- 浪人時の注意点
などです。
聴講生とは、講義の聴講や実習の見学などを特別に許可される制度で、他大学の卒業生でも入学できるケースがあります。
注意点として、聴講生の出願は、合格発表より前に締め切りが設定されているケースが多いため、不合格になる可能性が高く、ひとまず聴講生も選択肢に入れている場合は先に出願を済ませておきましょう。
1-3:必要書類の確認(受験願書・卒業証明書)
歯科医師国家試験に不合格になってしまい、来年度の再受験を決めた場合には受験願書・卒業証明書を再度準備する必要があります。
出願期間は例年11月1日〜11月30日となるため不合格後にすぐに準備する必要はありませんが、来年度の受験に必要な書類となるため
- いつ頃入手できるのか
- 入手するための大学への申請方法
などは確認しておきましょう。
また、出願期間までは間があるため、忘れないように手帳やスマートフォンのリマインド機能などを利用しスケジュール登録しておくのもおすすめです。
さらに、必要書類を手に入れてからも、出願の郵送手続きには時間がかかることを頭に入れておき早め早めに手続きを終わらせておくようにしましょう。
1-4:家族への報告と相談
不合格となってしまったときに重要なのが「家族への報告と相談」です。
不合格となった直後では何も考えられないかもしれませんが、ひとまずこれまで応援してくれたご両親をはじめとするご家族には事実をしっかりと報告しておきましょう。
その上で
・来年度も受験するかどうかの意向
・これまで応援してくれたことへの感謝
なども併せて伝えられると良いかと思います。
ただし、まだ不合格が決まったばかりでどうしたらよいか分からない、という場合でも素直にその気持ちを伝え、数日間時間をもらっても良いと思います。
その場合、ご家族にはそっとしておいてほしいことを伝え、その間にしっかりと自分と向き合う時間を取りましょう。
また、経済的な観点などから来年度の受験に対し家族からの意向がある場合にはそちらもしっかりと確認しておく必要があります。
1-5:浪人方法の決定
最後に浪人することを決めた場合にやるべきことが「浪人方法の決定」です。
浪人をする場合の主な方法は以下の5つとなります。
- 聴講生制度を利用し大学で勉強する
- 通学型の塾・予備校を利用する
- オンライン型の塾・予備校を利用する
- 独学で勉強する(宅浪)
- 就職し、働きながら勉強する
歯科医師国家試験の浪人をするためには体力や気力だけでなく、多くの費用も必要になります。
浪人を決めた場合でもどのような方法で浪人するかはご自身とご家族とでよく話し合って決めるようにしましょう。
この5つの浪人方法のメリット・でメリットやかかるおおよその費用ついては2章で具体的に解説していきます。
今年度の歯科医師国家試験に不合格となってしまったのは残念ですが、浪人することを決めたのであればぜひ「来年こそは絶対に合格する」という強い意志を持ち突き進んでいただきたいと思います。
2章:浪人中の5つの勉強方法とは?
浪人すると決めた場合、この1年間の浪人生活をどのように過ごすのか?どうやって勉強するのか?を決める必要があります。
浪人中の勉強方法は主に以下の5つの選択肢があります。
- 聴講生制度を利用し大学で勉強する
- 通学型の塾・予備校を利用する
- オンライン型の塾・予備校を利用する
- 独学で勉強する(宅浪)
- 就職して働きながら勉強する
では、ひとつずつメリットやデメリットについて解説していきます。
2-1:聴講生制度を利用し大学で勉強する
まず、浪人中の勉強方法の一つとして「聴講生制度を利用し大学で勉強する」という方法があります。
聴講生制度とは、大学において、特定の授業や実習の見学などを特別に許可される制度のことです。
正規の学生としては認められないため単位の認定などはありませんが、現役時代と同じように大学で授業を受けられるため、歯科医師国家試験の浪人生にとっては大変ありがたい制度になります。
また、大学によっては他大学の卒業生でも利用できることがあるため、ご自身の卒業大学で聴講生制度がなかった場合でも他大学で聴講生の募集がないか確認してみることをおすすめします。
聴講生の主なメリットは以下の4点です。
- 現役生と変わらない講義や実習を受けられる
- 大学の設備(図書館や自習室など)を使えることがある
- 周りに現役生がいる環境に身を置くことで、競争意識を持って勉強できる
- 授業料が比較的安価
聴講生の主なデメリットは以下3点です。
- 現役時代と同じ講義を受けて、合格できるという保証はない
- 大学の講義や実習は必ずしも国試対策に最適化された内容ではない
- 後輩など知り合いが多い場合、学生気分に戻り焦りがなくなってしまう可能性がある
こんな浪人生には聴講生制度の利用がおすすめ
- 現役時代、あと少しで合格点に届いた人
- 周りに競争相手が居た方がやる気が出る人
- 金銭面で少しでもコスパよく勉強したい人
現役時代にわずかな点数の差で国家試験に落ちてしまった人は、聴講生制度を利用し大学の学習内容を復習しつつご自身で国試対策を進めても良いかもしれません。
ただし、その現役時代の点数が
「本当に実力なのか」
「たまたま運が良くてその点数だったのか」
はしっかりとご自身で確認しておいた方が良いでしょう。
自分には実力があり、あと一歩で歯科医師国家試験に受かるはずだ、という方にはコスパよく浪人生活を送れる聴講生制度はおすすめです。
ただし、注意点として、聴講生は入学できる期間が決められています。
申請期間が国家試験の合格発表日前の場合もありますので、もし国家試験の結果に不安があり、浪人した場合に聴講生制度の利用を考えているのであれば、とりあえず申請だけ出しておくのもおすすめです。
2-2:通学型の塾・予備校を利用する
次に、浪人中の勉強方法の一つとして「通学型の塾・予備校を利用する」という方法があります。
これは最も一般的な浪人中の選択肢であり、実際に合格者の絶対数が多いのもこの方法です。
ただし、合格者の絶対数が多い=あなたに合った浪人方法とは限らないので、しっかりとメリット・デメリットを把握したうえで選択肢のひとつとして検討することをおすすめします。
通学型の塾・予備校は大きく以下の2種類に分けれます。
- 大手予備校
- 個別指導塾
では、それぞれのメリット・デメリットについて
お伝えしてきます。
2-2-1:通学型の大手予備校
大手予備校の主なメリットは以下の4点です。
- 専門の講師陣の講義を受けられ、国試に特化したカリキュラムに沿った勉強ができる
- 毎日の出欠確認が行われるため、通って勉強する習慣が身に付く
- 自習室の利用や質問対応、模試受験などが受講料に包括されており、様々なサポート環境が得られる
- 周りの生徒との情報交換ができる
大手予備校の主なデメリットは以下の4点です。
- 1年間のカリキュラムが決まっていて授業の進行が早いため、一度遅れてしまうと追いつくことが難しくなる
- 教室の雰囲気でその年度の合格率が変わってくるとされ、「運」の要素が入ってくる
- 平均で年間200万円〜300万円の受講料がかかり、経済的な負担が大きい
- 大学と同じような講義形式のため、現役時代に成績が良くなかった人はこの講義形式自体が合わない可能性がある
こんな浪人生には通学型の大手予備校利用がおすすめ
- とにかく国家試験に特化した勉強をしたい人
- 進行の早い授業にもついていける自信がある人
しっかりと毎日予備校に通い、専門講師陣の授業にも1年間ついていける根性がある人には通学型の大手予備校もおすすめです。
2-2-1:通学型の個別指導塾
個別指導塾の主なメリットは以下の3点です。
- 1時間2〜4万円前後が相場のため、年間トータルでは大手予備校より安く受講できる可能性がある
- 個別指導のため自分の学力や理解度に合わせた講義を受けられる
- 自分に合わせた学習カリキュラム設計をしてもらえるため、合格への最短距離を進むことができる可能性がある
個別指導塾の主なデメリットは以下の3点です。
- 個別指導のため講師の質や相性に左右されてしまう
- 1日中講義を受けていれば良いのではなく、自ら主体的に学習を進める必要がある
- 分からない所を中心に教えてくれることが多いため、分からないところを分析する力やそれを適切な言葉で質問する力が必要となる
こんな浪人生には通学型の個別指導塾利用がおすすめ
- 自分の弱い分野が分かっており、そこさえ克服できれば国家試験に合格できる水準に居る人
- 自分のペースで学習していきたい人
個別指導塾は講師の質や相性に学習の精度が大きく左右されることになります。
質問力が高く、どんな先生でもくらいついていける人や自ら自主的に学習に励める人には個別指導塾がおすすめです。
2-3:オンライン型の塾・予備校を利用する
次に、浪人中の勉強方法の一つとして「オンライン型の塾・予備校を利用する」という方法があります。
ここ最近、オンラインを活用したリモート講義を行う大手予備校や個別指導塾が増えてきています。
オンラインによるリモート講義には通学型にはない様々なメリットもあります。
ここでは、大手予備校のオンラインコースと個別指導塾のオンライン講義のメリットとデメリットについて解説していきます。
2-3-1:大手予備校のオンラインコース
大手予備校のオンラインコースの主なメリットは以下の3つです。
- 通学コースに比べて受講料が割安な傾向がある
- カリキュラムに沿って配信される動画講義とテキストを並行で進めていくことで、自宅にいながら通学コースと同等の内容を学習できる
- 動画のため、何回でも講義を受け直せるという安心感がある
大手予備校のオンラインコースの主なデメリットは以下の3つです。
- 講義後にその場で質問したり、勉強方法をすぐに相談したりできない
- 講義の臨場感に欠けていたり、流し聴いてしまったりすることで、講義内容が頭に入りづらい
- 自分で計画を立てながら毎日の講義を消化していかないと、手付かずの動画やテキストが溜まってしまうリスクがある
こんな浪人生には大手予備校のオンラインコースがおすすめ
- 自宅に居ながら大手予備校の講義を受けたい
- 慣れ親しんだ環境で学習おすすめたい
- 自分で勉強計画を立て実行していける
大手予備校の講義は受けたいけれど様々な理由で通うのが大変だったり、自らを律して学習に励むことが出来る人には大手予備校のオンラインコースもおすすめです。
2-3-2:個別指導塾のオンライン講義
個別指導塾のオンライン講義の主なメリットは以下の2つです。
- 自宅に居ながらにしてZoomなどのビデオ会議システムを通して1対1の講義を受けられる
- LINEやChatwork、Slackなどのチャットツールを活用して担当講師に直接質問をすることができる
個別指導塾のオンライン講義の主なデメリットは以下の2つです。
- 大手予備校オンラインコースに比べ、ある程度のPC・タブレットの操作スキルが求められる。
- 担当講師へ学習状況や質問を正確に文章で伝えるスキルが必要となる
こんな浪人生には個別指導塾のオンライン講義がおすすめ
- 自宅に居ながら1対1で講義を受けたい
- PCやタブレットの扱いに慣れている
- 大勢の講義では授業についていけるか不安
慣れ親しんだ自宅で自分の学習状況に合わせて先生から指導を受けたいという人には個別指導塾のオンライン講義もおすすめです。
また、オンライン型の塾・予備校は、通学コースと比較しても遜色ない指導を受けられることに加え、通学時間を省くことができるため、より効率的な浪人方法といえます。
ただし、各種ITツールに不慣れでオンライン受講ができるかどうか不安な方は、操作方法などから丁寧にサポートしてくれるような塾を選ぶことが重要です。
なお、当サイト「歯科国試ドットコム」を運営するオンライン個別指導塾「60日合格塾」では、
- 国家試験に精通したプロの現役歯科医師
- 受験生だけでなく、親御様の相談も可能
- 電話・メール・LINE・Zoomなど各種対応
- 土日や夜間でも相談可能
といった特徴のもと、無料相談を行っております。
2-4:独学で勉強する(宅浪)
次に、浪人中の勉強方法の一つとして「独学で勉強する」という方法があります。いわゆる宅浪ですね。
宅浪とは、自宅や自習スペースなどを借りて、過去問やテキストなどを活用して独学で勉強すること指します。
この方法を選ぶ人は、
- 自分に合う塾や予備校が分からない
- 去年予備校に通っていて落ちてしまったから、今年は宅浪にしよう
というケースが多いようです。
宅浪の主なメリットは以下の3つです。
- 必要なものは参考書や過去問のみのため、費用が最も安い
- 誰かと比べることなく、自分の勉強に集中できる
- 勉強の習慣や疑問の解決方法が身についている人にとっては自分のペースで効率よく勉強を進めていける
宅浪の主なデメリットは以下の3つです。
- 参考書や過去問を解くなかで、足りない知識や疑問が発生した場合は、その都度自力で調べて解決する必要がある
- 必要な参考書や受けるべき模試を自力で見極める必要がある
- 講師や周りの受験生との接触が断たれることで、自己不安に陥りやすい可能性がある
こんな浪人生には宅浪がおすすめ
- 第三者の目がなくても自分で計画的に学習を進めていける
- 自分を律して生活リズムを保てる
- 現状の自分に足りない知識が何かを理解できている
自分を厳しく律して国家試験合格に向けて努力できる自信のある人でコスパよく受験勉強をしていきたい人には宅浪もおすすめかもしれません。
ただし、これまでお伝えしてきた他の浪人方法に比べ、宅浪では家族や自分以外の第三者の目が入らないため、強い意志を持ち国家試験合格に向けて努力できる人でない限り、無為に1年間を過ごしてしまう可能性も高く、そうなると多浪生活に突入してしまう可能性がありますので、その点は注意が必要です。
2-5:就職して働きながら勉強する
次に、浪人中の勉強方法の一つとして「就職して働きながら勉強する」という方法があります。
これは、一般の会社に就職したり、歯科助手としてアルバイトしたりして受験費用を稼ぎながら、就業時間以外の時間でオンライン講義を受けたり、独学で毎日少しずつテキストを進めたり勉強する方法です。
この浪人方法は、自分の意思関係なく経済的な観点から選ばざるを得ない、という人が多いでしょう。
では、就職して働きながら勉強する場合のメリットとデメリットをお伝えしていきます
就職して働きながら勉強する場合の主なメリットは以下の3点です。
- 歯科医師として働くことでは得られない貴重な経験が得られる
- 社会に出て色々な人と出会うことで、刺激を受けたり応援してもらえたりすることがある
- 受験費用を自分で稼ぐため、絶対に来年合格するという強い意志が生まれる可能性がある
就職して働きながら勉強する場合の主なデメリットは以下の3点です。
- 仕事で疲れた後に集中力がない状態で勉強することで、勉強効率が悪くなる
- 勉強に使える時間が圧倒的に少ないため、1年ではなく長期スパンでの受験を覚悟する必要がある
- 体調やメンタルを崩したりして、仕事も受験も棒に振ってしまう可能性がある
就職して働きながら勉強するために必要な能力
- うまく仕事と勉強の両立ができる
- 勉強に集中している周りの受験生以上に努力できる
正直なところ、歯科医師国家試験の合格だけを目指すのであれば、宅浪はおすすめできません。
しかし、この逆境を乗り越えて受験に合格できれば、その経験は他の歯科医師にはないとても貴重なものであり、その後のあなたの人生の糧になってくれるはずです。
環境にめげずに自らの未来を切り開いていきましょう。
また、これはどの浪人方法にも言えることですが、「来年度に絶対に受かる」という強い気持ちを持って受験勉強に励むことをおすすめします。
また、
- 来年度国家試験に合格するための効率的な勉強方法が分からない
- 大手予備校と個別指導塾の違いが分からない
という方はコチラの記事も参照に、ご自身に合った勉強方法を見つけていただければと思います。
【歯科医師国家試験】効率的な勉強法を解説、科目・分野別のおすすめ勉強法
【歯科医師国家試験】大手・中堅予備校と個別指導塾の違い、適切な選び方
3章: 来年必ず合格するために取り組むべきこと
ここまで1章では浪人決定後にまず行うべきこと、2章では浪人中の勉強方法についてそのメリット・デメリットを解説してきました。
次に3章では今年浪人してしまったあなたが「来年必ず合格するために取り組むべきこと」についてお伝えしていきます。
どんなにやる気があったとしても間違った学習方法を続けていると合格が遠のいてしまう可能性があります。
ぜひ、この章を参考に合格に向けた正しい学習方法を知っていただければと思います。
浪人が決まってしまった人が来年必ず合格するために取り組むべきことは以下の4つです。
- 不合格の原因を分析する
- 1年間の勉強スケジュールを立てる
- 自分に合った勉強方法を知る
- 学習環境を整える
では、ひとつずつ解説していきます。
3-1:不合格の原因を分析する
来年必ず合格するためにまずしていただきたいのが「不合格の原因を分析する」ことです。
この分析がきちんと出来ているかいないかで浪人期間中の学習効率が格段に変わってきます。
- 不合格の原因が分かっておらず全範囲を網羅的に勉強している人
- 不合格の原因を分析し、苦手を克服し得意を伸ばすような効率的な学習をしている人
では後者の方が格段に学習効率が高いと思いませんか?
そうは言っても、不合格の原因分析をどのように行えばいいか分からない、という方もいると思います。
そのような方におすすめの方法が、国家試験の解きなおしです。
その年自分が受けた国家試験を解きなおし、間違えた問題とその分野を把握することでご自身の弱い分野がわかります。
また、国家試験の解きなおしの際には単に問題の正否よりも「自分がどのように考えてその選択肢を選んだのか?」までさかのぼって考えることが重要です。
- 選択肢全てに自信をもって解けたのか?
- 一部の自信のない選択肢があったが消去法で解けたのか?
- 自信のない選択肢が複数あったため解けなかったのか?
によって自分の理解度にも差があるはずです。
この場合分けを科目ごとにすることによって
- 自信のある分野
- 弱点・苦手な分野
を洗い出すことができます。
いかがでしたでしょうか。
来年必ず合格するために、まずは「なぜ自分が不合格になってしまったのか?」その原因の分析が必要です。
ただし、不合格の原因分析は中々一人では難しかったり時間がかかりすぎる場合があります。
そのような時には国家試験の結果や模試の結果を持って予備校や個別指導塾の講師に相談してみるのもおすすめです。
3-2:1年間の勉強スケジュールを立てる
来年必ず合格するためにまずやってほしいことが不合格になった原因分析であるとお伝えしました。
原因分析が出来たら次にやるべきこととして「1年間の勉強スケジュールを立てる」ことが挙げられます。
しっかりと学習計画を立て、実行していくことが出来れば来年度の合格への大きな一歩となります。
そこで、ここからは1年間の勉強スケジュールを立てる方法についてお伝えしていきます。
勉強スケジュールを立てるために、まずは3-1の方法で苦手分野の洗い出しをします。
そして苦手分野が分かったら、おおよそで良いのでその苦手分野の克服までの必要時間の目安を付けます。
ここでのポイントは
- 基本そのものが理解できていないのか?
- 基礎は分かっているがそこから臨床系科目とリンクさせて問題を解くことが難しかったのか?
どうかです。
基本そのものが理解できていない場合には基礎的事項のインプットからやり直すことが重要です。
逆に、基礎は理解できている範囲については臨床系科目の一般問題とリンクさせながら勉強していくことが重要です。
これで、おおよその苦手分野克服までの必要時間の目安がつくでしょうか。
必要時間の目安が付いたところで、こちらを1年間の学習プランとして落とし込んでいきます。
最低限守って頂きたいこととしては、国家試験当日までに過去問を最低3周以上こなすことです。
また、この学習プランを立てるのは出来れば合格発表後の3月中には終わらせておき、4月以降に本腰を入れた勉強を始めたり予備校に通い始めるときには、このプランに沿って勉強していけるようにしたいですね。
ただし、苦手分野が分かっていても1年間の最適な学習プランを一人で練るのは中々難しいこともあります。
そのような場合には早めに予備校や個別指導塾の講師に相談することをおすすめします。
3-3:自分に合った勉強法を知る
次に来年必ず合格するためにやってほしいことが「自分に合った勉強法を知る」ということです。
ここまで、不合格の原因を分析し、1年間の勉強スケジュールを立てる方法についてお伝えしてきました。
しかしながら、いざ年間スケジュールに沿って勉強をはじめたとしても、その途中で多くの浪人生が当初のプラン通りに進まず、勉強に行き詰まったと感じる時期がやってきます。
そこで、一度立ち止まって考えて欲しいのが「本当にこの勉強方法が自分に合っているのだろうか?」ということです。
浪人生には2章でお伝えしたような様々な勉強方法の選択肢があります。しかし、その勉強方法がご自身に合っているかどうかは実は、始めてみないと分からないところでもあります。
勉強に行き詰った時、最も大切なことはご自身が「このまま行けば合格できそう」という自信を持てているかどうかです。
例えスランプに陥ったとしても「この方法で合格までたどり着ける」という自信があれば、気分転換をしつつその学習方法を継続することをおすすめします。
ただしもし、そのような自信が持てないまま、ずるずると同じ勉強方法を続けたり、同じ環境に身を置き続けている場合には一度立ち止まって勉強方法を考え直してみることをおすすめします。
なぜなら、1年間という短い浪人期間中、無駄にできる時間はほとんどないからです。
現在の勉強方法が自分に合っているかどうかは例えば、以下のような自問で確認することができます。
大手予備校に通っている場合、
- 全体の進度に追いつけているかどうか
- 講義スタイルや学習環境が合っているかどうか
- 周りの生徒や一緒に通っている友人が来年合格しそうか
個別指導塾に通っている場合、
- 講師との相性が合っているかどうか
- 講義へのモチベーションが保てているかどうか
- 普段の勉強と講義がリンクしていると実感できているか
これらの自問を通して、自分が本当に自信を持ってその勉強方法に取り組めているかどうかを見極めてみてください。
その結果、自分に合っていないと判断した場合は、早めに勉強方法を見直しましょう。
見直す際には、他の塾の講師に相談してみるなど、自分に直接関わっていない「受験のプロ」に相談をしてみることをおすすめします。
手術を行う前には他の医師にも診察を受けるように、受験においても後悔しないためにはセカンドオピニオンを行うことが非常に重要です。
3-4:学習環境を整える
ここまで来年必ず合格するためにすべきこととして
- 不合格の原因を分析する
- 1年間の勉強スケジュールを立てる
- 自分に合った勉強法を知る
方法について解説してきました。
来年必ず合格するためには不合格の原因を分析し、それを基に1年間の勉強スケジュールを立て、自分に合った勉強方法で学習していくことが必要でした。
最後に来年必ず合格するためにやってほしいこととして「学習環境を整える」ということについて解説していきます。
最適な学習環境を整えることで勉強効率も上がっていきます。
ぜひ、この章を参考にこれまでの学習環境を見直し、ご自身に合った環境を整えていただければと思います。
来年合格するためにおすすめの学習環境は大きく以下の2つに分けられます。
- 周りの友人も合格に向けて真剣に努力している
- 長時間集中して勉強できる場所がある
それでは、ひとつずつ解説していきます。
3-4-1:周りの友人も合格に向けて真剣に努力している
浪人中の勉強方法として大手予備校などを選んだ場合、周りにも同じく歯科医師国家試験合格を目指す友人たちがいる環境になります。
しかし中には、
- 何浪もしていてもはや合格へのモチベーションが低い人
- 親に言われるがまま予備校にだけ通っている人
- どうせ今年は合格できないと既に諦めている人
など学習意欲が低い人たちもいるかもしれません。
そのような人たちのグループに所属してしまうと自分のモチベーションまで下がってしまう可能性があります。
逆に周りの友人たちが
- 合格に向けて真剣に努力している
- 積極的に授業に参加し分からないところなどを講師に質問している
- 模試やテストの点数などで切磋琢磨できる
ような人たちだった場合、それが自分にとっても良い刺激となり勉強のモチベーションが上がり、学習に意欲的に取り組むことで合格に大きく近づける可能性もあります。
短いようで長い浪人生活では、一緒に切磋琢磨できる友人はかけがえなのない存在です。
ぜひ、ともに真剣に合格に向けて努力できる友人を見つけ、モチベーションを高め合い合格に向けて邁進していただければと思います。
3-4-2:長時間集中して勉強できる場所がある
次に、合格のための学習環境として「長時間集中して勉強できる場所」を作ることをおすすめします。
長時間集中して勉強できる場所とは具体的には以下のような場所です。
- 周囲に雑音や気を散らせるものがない
- 勉強に適したデスク、照明の明るさ・色
- 長時間座っても疲れない椅子
これらがそろっているのが予備校などの自習室です。
ただし、予備校が遠く通うのに時間がかかったり、そもそも予備校を利用していない人などはご自宅の部屋の環境を整えることもおすすめです。
自宅の学習環境を整えるには例えば以下のような方法があります。
- デスクには勉強道具以外置かないようにする
- 長時間座れるようなチェアに変えてみる
- 照明の明るさ・色温度を調節可能なものにする
- アロマなど匂いにも気を使ってみる
- 部屋の壁紙を集中しやすい色に変える
- ノイズキャンセリングイヤホンで周囲の雑音をカットする
受験生にとって、長時間集中して勉強できる環境や、定まった勉強場所を確保することは学習効率を上げるために大変重要です。
ぜひ、この章を参考にご自身の最適な学習環境を整えていただければと思います。
4章:浪人を繰り返す人の特徴とその後の進路
ここまで1章では浪人決定後にまず行うべきこと、2章では浪人中の勉強方法についてそのメリット・デメリット、3章では来年合格するために取り組むべきことについて解説してきました。
次にこの4章では浪人を繰り返してしまう人の特徴と浪人を諦めるタイミング、その後の進路についてお伝えしていきます。
では、ひとつずつ解説していきます。
4-1:何度浪人しても受からない人はこんな人!
歯科医師国家試験は毎年約1000人の学生が不合格となります。もちろん何度受験しても不合格になってしまう学生も中にはいます。
では、何度浪人しても受からない人はどのような特徴があるのでしょうか。
ここでは、その特徴について解説していきます。
歯科医師国家試験に何度も不合格になってしまう人の特徴とは一言で言うと、3章でお伝えしたような「合格するために取り組むべきこと」が出来ていない人です。
つまり
- 不合格の原因を分析せず
- 勉強スケジュールを立てず行き当たりばったりで
- 自分に合わない勉強方法を続け
- 良くない環境で学習している
ような人は何度も不合格になってしまう可能性が高いと言えるでしょう。
逆に言えば、3章を読みこれから実行しようとしているあなたは不合格になってしまう可能性が減ってきていると言えます。
4-2:浪人を諦めるタイミング
何度も浪人を繰り返した人が諦めるタイミングは主に3つ考えられます。
- 資金面苦しくなり浪人することが出来なくなった
- 精神面で苦しくなり浪人することが出来なくなった
- 受験勉強をやり切り後悔がなくなった
歯科医師国家試験の浪人には多くの費用が必要となります。これらの費用負担が重くなり資金面が苦しくなった場合にはこれ以上の浪人を諦める場合もあるようです。
また、何度受験しても不合格になってしまうと精神面でも苦しくなっていき、受験を諦めてしまう場合もあるようです。
他には、自分なりに受験勉強をやり切り、それでも受からなかったという時にも受験勉強を諦めることがあるようです。
どのケースでももちろん、目指していた歯科医師になれなかったことに思うところはあるでしょう。
しかし、自分が真剣に受験勉強と向き合い、やり切ったけれど受からなかったときには、諦めることを受け入れられるのかもしれません。
また、自分がやり切ったと思えれば、そうでない場合に比べその後の後悔は少ないようです。
だからこそ、今、この記事を読んでいるあなたには、ここまでお伝えしてきたような方法で今年1年は、やり切ったと思えるくらい努力し、来年絶対に合格を勝ち取っていただきたいと思います。
4-3:浪人を諦めた後の進路
歯科医師国家試験の浪人生が今後の浪人を諦めた後の進路にはどのようなものがあるでしょうか?
考えられる進路は主に以下の4つです。
- 資格を取得し臨床検査技師・歯科技工士となる
- 歯科・薬品・化学関連企業への就職
- 別領域への就職・起業
- 海外の歯科大への編入
これらの進路について詳しくはコチラの記事で解説していますので、ご興味のある方はぜひ一度ご確認ください。
【歯科医師国家試験】不合格者のその後5パターンと適切な動き方
この中で、本当にやりたいことができたならば浪人を辞めてそちらを目指すもの良いと思います。
ただし、そうではなかった場合、歯科医師国家試験の浪人を諦めたことを後悔しないよう、この記事を読んでいるあなたには、目の前の受験に本気で向き合い、結果がどうあれやり切ったと思える浪人生活をぜひ送っていただきたいと思います。
5章:【親御様向け】浪人が決まってしまった時にするべきこととは?
ここまでは、浪人生のお子様に向けて不合格後にすべきこと、浪人中の勉強方法とそのメリット・デメリット、合格に向けて取り組むべきこと、浪人を繰り返す人の特徴とその後の進路、について解説してきました。
この5章では少し趣向を変えて、親御様向けにお子様が歯科医師国家試験に不合格になってしまった際のNG行動と取るべき行動について解説していきます。
浪人生のお子様本人が読んでいて、もしこの記事に共感できれば親御様にも伝えてぜひ読んでみてもらってください。
親御様のNG行動と取るべき行動は以下の6点です。
NG行動
- 不合格になったことを責める
- 親自身の不安を押し付ける
取るべき行動
- 子どもの努力を認める
- 今後について子どもの意志を確認する
- 今後について選択肢を提示する
- 子どもが方針を決めたらあとは見守る
では、NG行動と取るべき行動に分け、それぞれ解説していきます。
5-1:浪人が決まった子へのNG行動
お子様の浪人が決まった時、親御様に絶対にして欲しくないNG行動が
- 不合格になったことを責める
- 親自身の不安を押し付ける
ということです。
では、ひとつずつ解説していきます。
5-1-1:不合格になったことを責める
お子様の浪人が決まった時に絶対にしてはいけない行動として「不合格になったことを責める」ことが挙げられます。
お子様の浪人が決まり、親御様もお辛いとは思います。しかし、一番辛いのはお子様ご本人です。
そこでさらにお子様を責めてしまうとお子様の心が折れ、来年に向けて勉強する気力がなくなってしまう可能性があります。
お子様に期待していた分、責めたくなってしまう気持ちも分かりますが、本当にお子様の将来のことを思うのであれば、感情的になるのを堪えお子様が不合格から立ち直るのを見守ってあげることをおすすめします。
5-1-2:親自身の不安を押し付ける
次に浪人が決まったお子様に絶対にしてはいけないことが「親自身の不安を押し付ける」ということです。
お子様が努力してきた姿を見ているからこそ
「このまま来年も受からないのではないか?」
「本当に将来歯科医師になれるのだろうか?」
と不安になってしまうこともあるかもしれません。
しかし、そこで感情的になり、親御様の不安な心を押し付けてしまうと、親子の信頼関係が崩れてしまい、その後の家族関係が悪化してしまう可能性もあります。
親子の信頼関係が崩れてしまった状態では、お子様も受験勉強に集中できず、結果として来年度の合格が遠のいてしまう可能性があります。
親御様の不安をお子様に押し付けてしまうとどんな悪影響があるのかについてはコチラの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ一度ご覧ください。
【歯科医師国家試験】子どもの受験が不安!親が取るべき行動とは?
5-2:浪人が決まった子に取るべき行動
では、お子様の浪人が決まった際に親御様が取るべき行動とはどのようなものでしょうか。
基本的にはお子様自身を肯定し、見守ってあげることが重要です。
具体的に親御様にして欲しいことは以下の4つです。
- 子どもの努力を認める
- 今後について子どもの意志を確認する
- 今後について選択肢を提示する
- 子どもが方針を決めたらあとは見守る
では、ひとつずつ解説していきます。
5-2-1:子どもの努力を認める
残念ながら歯科医師国家試験の浪人がきまってしまいましたが、お子様自身は努力をしていなかったのでしょうか。
私はそんなことはないと思います。
どのお子様も精一杯の努力をしていても、毎年1000人が落ちる試験です。
お子様自身も不合格が決まって落ち込んだり、自分を責めてしまっているかもしれませんが、一番の味方である親御様だけはお子様のこれまでの頑張りを認め、できればそれを言葉にして伝えていただきたいと思います。
ここでお子様の努力を認めてあげることでお子様は親御様が「結果だけではなく、自分の努力を親が見ていてくれた」と感じることができます。
これはお子様にとって不合格からの立ち直りのきっかけになることもあります。
5-2-2:今後について子どもの意志を確認する
お子様が自分の感情を整理できるようになったら、改めて直接対話する時間を設けてお子様の意志を確認しましょう。
その際には
- お子様自身が今回不合格となってしまった事実をどう受け止めているか
- 今後についてどのような意思を持っているか
を確認するようにしましょう。
ここで、親御様が思っていることを口に出してしまうと、口論に発展してしまう可能性やお子様が黙り込んでしまう可能性もありますので、聞き役に徹することが大切です。
5-2-3:今後について選択肢を提示する
お子様の意志を確認した後は、経済的な観点から親御様が提示できる選択肢をしっかりと伝えることが大切です。
その際、「こうしたら?」といった意見の押し付けや、「あなたがしたいようにして」と曖昧に委ねるのではなく、まずは現実的な選択肢の中からお子様自身で選び取らせることが、お子様本人の納得感に繋がります。
また、浪人する場合は、親御様にとって安心できる選択肢の1つである、毎日出欠を取るような大手予備校などの通学コースを安易に勧めてしまいがちですが、親御様の安心などの勉強とは直接関係ない話はグッと堪えて、あくまでも幅広く選択肢を与えるだけに留めておきましょう。
5-2-4:子どもが方針を決めたらあとは見守る
親御様が提示した選択肢の中からお子様が選ぶ、もしくは、お子様自身で他の選択肢を見つけるなどして進路を決定したのであれば、合格まで日々見守ることに努めてください。
唯一行うべきことは、2週間や1ヶ月など定期的に、親御様から見たお子様の頑張りのプラスの面だけを総括して伝えてあげることです。
お子様にとっては、客観的な視点を得ることで、自分の進捗を把握することに繋がりますし、親御様がモチベートしてくれることで、勉強のやる気もあがることでしょう。
また、もしも、経済的な観点での選択肢が思いつかない、見守るだけでは不安・辛いといった場合は、第三者に相談することが大事です。
相談先は、大手予備校の問い合わせ窓口や個別指導塾の講師など、受験に対しての知見が十分にあり、親御様が安心して相談できる相手が良いでしょう。
ただし、特定の相手だけに相談すると、その人の利益を優先した意見だけを聞いてしまう可能性がありますので、なるべく2箇所以上に相談するよう心がけましょう。
当メディアを運営する「60日合格塾」では、受験生の親御様がLINEで気軽に相談できる問い合わせ窓口を設けております。
ぜひこちらからLINE登録してみてください。
6章:来年度必ず合格するという強い意志がある方は「60日合格塾」に相談を
もし、あなたが「来年度は必ず合格する」という強い意志をお持ちであれば、ぜひ一度、当メディアを運営する「60日合格塾」に無料相談してみてください。
60日合格塾は
- 1単元1枚のオリジナルテキスト
- アウトプット中心の個別カリキュラム
- 完全オンライン全国対応可能
といった特徴のある全く新しい形式の塾です。
そんな60日合格塾の無料相談でできることを以下にあげていきます。
6-1:苦手・弱点を無料で診断します
自分自身の苦手や弱みを把握するためには、客観的な視点が欠かせません。
60日合格塾では、模試順位や成績などの様々な情報から、あなたの苦手や弱点を無料で診断しています。
LINEやメール、電話での問い合わせに対応していますので、お気軽に相談してみてください。
6-2:効果的な勉強法を無料で教えます
LINEやメール、電話でご相談頂いた方には、無料Zoom面談のご希望もお伺いしています。
このZoom面談では、簡単な質問への受け答えを通して、あなたがどのような思考パターンかどうかを分析し、そのパターンに合った効果的な勉強法を教えています。
体験授業なども随時実施していますので、お気軽にZoom面談にお申し込みください。
6-3:今後の勉強計画をアドバイスします
60日合格塾の無料相談の大きな特徴としては、今後どう勉強していけば良いかといった具体的な勉強計画を国家試験のプロがアドバイスしていることです。
60日合格塾では、入塾する・しないに関わらず全ての受験生をサポートすることをモットーにしていますので、他の塾の面談では得られないアドバイスを受けることが可能です。
6-4:LINEで気軽に相談を!
60日合格塾では、LINEでの相談を一番おすすめしています。
LINEでは、簡単かつスピーディーに塾長をはじめとした国試のプロに相談できます。
またLINEでは、「模試の解説・国試予想問題・メンタルの保ち方」といった受験生活に役立つ様々な情報や動画を定期的にお届けしていますので、ぜひ下記のリンクからLINE友だち登録をしてみてください。
まとめ:歯科医師国家試験の浪人が決まってしまったら、まず不合格の原因分析と勉強方法の見直しを!
いかがでしたでしょうか。
今回の記事の内容をまとめます
浪人決定後にまず行うべきこととして
- 研修先への不合格の連絡
- 卒業大学からの案内の確認
- 必要書類の確認(受験願書・卒業証明書)
- 家族への報告と相談
- 浪人方法の決定
などがありました。
そして、浪人中の勉強方法として
- 聴講生制度を利用し大学で勉強する
- 通学型の塾・予備校を利用する
- オンライン型の塾・予備校を利用する
- 独学で勉強する(宅浪)
- 就職して働きながら勉強する
などをご紹介しました
また、来年必ず合格するために取り組むべきこととして
- 不合格の原因を分析する
- 1年間の勉強スケジュールを立てる
- 自分に合った勉強法を知る
- 学習環境を整える
ことについて解説しました。
さらに、浪人を繰り返す人の特徴と浪人を諦めるタイミング、その後の進路について以下の順でお伝えしました。
- 何度浪人しても受からない人はこんな人!
- 不合格の原因を分析せず
- 勉強スケジュールを立てず行き当たりばったりで
- 自分に合わない勉強方法を続け
- 良くない環境で学習している人
- 浪人を諦めるタイミング
- 資金面苦しくなり浪人することが出来なくなった
- 精神面で苦しくなり浪人することが出来なくなった
- 受験勉強をやり切り後悔がなくなった
- 浪人を諦めた後の進路
- 資格を取得し臨床検査技師・歯科技工士となる
- 歯科・薬品・化学関連企業への就職
- 別領域への就職・起業
- 海外の歯科大への編入
また親御様向けにお子様の浪人が決まってしまった時のNG行動と取るべき行動をまとめました。
- 浪人が決まった子へのNG行動とは?
- 不合格になったことを責める
- 親自身の不安を押し付ける
- 浪人が決まった子へ取るべき行動とは?
- 子どもの努力を認める
- 今後について子どもの意志を確認する
- 今後について選択肢を提示する
- 子どもが方針を決めたらあとは見守る
いかがでしたでしょうか。
もしも、この記事を読んでも来年度の合格に向けた学習方法や計画の立て方にご不安やお悩みがある場合は、
- 国家試験のプロが親身になって解決策を提示
- 受験生だけでなく、親御様の相談も可能
- 電話・メール・LINE・Zoomなど各種対応
といった特徴のある「60日合格塾」に一度相談してみてください。
60日合格塾の詳細をもっと知りたい場合は、こちらのサイトをぜひご覧ください。
ご相談の際は、こちらのLINEに登録してお気軽にメッセージをお送りください。
この記事の内容を参考に、来年度の合格に近づけるよう行動を開始していきましょう。
当メディア「歯科国試ドットコム」は、歯科医師国家試験の受験生が確実に合格できるように、受験生本人と親御様向けに情報提供するメディアです。
もしあなたが、歯科医師国家試験に対して不安を抱えている場合、ぜひ当メディアの記事を読んで知識やスキルを身に付け、合格に向けた正しい努力ができることを願っています。