【歯科医師国家試験】大手・中堅予備校と個別指導塾の違い、適切な選び方
- 公開日:2023.06.01
- 更新日:2024.04.11
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現在、歯科医師国家試験の予備校・塾を検討中のあなたは、
「大手・中堅予備校と個別指導塾の違いって何だろう…」
「友達も行くって言ってるし、やっぱり大手が一番?」
「自分に合った予備校や塾って、どうやって探したら良いの?」
「親はこの塾が良いと言ってるけど、どうなんだろう…」
といった疑問や悩みをお持ちではありませんか?
確かに受験生にとっての予備校・塾選びは、合否を大きく左右することなので、なかなか簡単に決めることはできませんよね。
また、受験生の親御様にとっては、お子様の性格や適性に合っていることはもちろん、親御様が安心して通わせられる予備校・塾をお探しのことと思います。
しかし、予備校・塾についての悩みを周りに相談したり、インターネットで調べたりしても、納得できる答えがあまり得られないことがほとんどです。
なぜなら、近年は予備校・塾の数自体もどんどん増えてきていますし、通学コースだけでなくオンラインコースなどの新しい受講方法も生まれており、個々の受験生にとって最適な選択肢が多様化してきているためです。
加えて、インターネットで検索しても、各予備校のホームページや、過去の受験生のブログなどを頼るしかなく、第三者が各種予備校・塾の特徴を詳しく解説した記事はほとんどありません。
そこで、この記事では、
1章で、多くの受験生が悩む「大手・中堅予備校と個別指導塾の違い」について、各予備校を客観的な目線で比較・解説します。
2章では、「各予備校のメリット・デメリット」を分かりやすく解説します。
3章では、「自分に合った予備校・塾選びのポイント」を模試順位別・現役or浪人回数別・タイミング別で紹介します。
4章では、お子様の予備校・塾選びに悩む親御様向けに、「後悔しないお子様の予備校・塾の選び方」を説明します。
この記事が予備校・塾選びに悩んでいる受験生とその親御様のサポートになればと願っています。
ぜひ、最後まで目を通してみてください。
目次
1章:大手・中堅予備校と個別指導塾の違い
この章では、大手・中堅予備校と個別指導塾の違いを解説していきます。
ここでは、
大手予備校とは・・・全国各地に校舎を持ち、模試の実施やテキストの出版をしている予備校
中堅予備校とは・・・地域ごとや大学ごとに特化した展開をしている予備校
個別指導塾とは・・・大教室での授業ではなく、生徒と講師が1:1もしくは2:1などで指導している塾
と定義して説明していきます。
みなさんが気になっていると思われる「自分に合った予備校・塾選びのポイント」は3章で解説しているので気になる方はこちらからジャンプしてください。
1-1:費用の違い
結論から言うと、どの予備校・塾でも1年間トータルで通う場合の費用は、年間200〜300万円が一般的です。
大手予備校→中堅予備校→個別指導塾の順に見ていきましょう。
①大手予備校の費用
大手予備校の授業料は、年間220〜300万円(国試対策・通学コースの場合)が相場です 。
この授業料には、テキスト・自社の模試受験料などが含まれているほか、夏期講習や直前講習などの追加講座がセットになっていることもあり、1年間トータルで考えれば比較的リーズナブルな価格設定ともいえます。
また、入塾時には授業料の割引制度が実施されていることもあります。
②中堅予備校の費用
中堅予備校の授業料は、年間200〜300万円が一般的です。
教室での講義に加えて、好きな時に受けることができる個別指導の講義も年間授業料に織り込まれている予備校もあります。
また、受講コースも大手予備校より柔軟に設定している傾向があり、授業料が抑えられた「後期(9月)開始のコース」や、その大学に特化したコース設定がなされている「〇〇大学専用コース」なども中堅予備校ならではの特徴です。
③個別指導塾の費用
個別指導塾では、講義1回・60分あたり約2〜4万円の料金設定のところが多いです。
そのため、「お試しで1回だけ」や「質問や特に苦手な科目だけ」というような通い方もできることが特徴です。
一方で、1年間を通じて定期的に個別指導を受講するとなるとトータルでは結構な金額となってしまうことがあるため注意です。
(例: 60分の個別指導を週2回、4〜1月までの10ヶ月間受ける場合・・・週8万円×40週=320万円)
1-2:講師・テキストの違い
予備校・塾選びにおいて最も合否を左右するといっても過言ではないのが、講師やテキストの質です。
そのため、他のどの点よりも講師・テキストの質を重視して比較することが大切です。
①大手予備校の講師・テキスト
大手予備校は、実績のある有名講師や、テキスト・予想問題の作成に特化した講師など、資金力があるからこそ実現可能な充実した講師陣が魅力的です。
多くの受験生にとっては、大手予備校の講師陣の講義にしっかりと1年間ついていくことができれば、合格できる可能性は高いといえるでしょう。
また、大手予備校のテキストは、膨大な国家試験のデータに裏打ちされた、誰でも勉強しやすい工夫を凝らしたテキストが採用されています。
iPadアプリやWeb上でもテキストを閲覧できたり、便利な仕組みが揃っていたりするところも大きなポイントです。
②中堅予備校の講師・テキスト
特定の大学や地域に特化しているような中堅予備校は、その大学の内情を知り尽くした講師が在籍していることが多いです。
特に、卒業試験を控えている現役生であれば、精度の高い予想問題などを教えてもらえることがあります。
中堅予備校のテキストは、実際に講義を行う講師が並行してテキスト作成も担当していることが多く、大手予備校に比べれば若干物足りない印象を受けるかもしれません。
③個別指導塾の講師・テキスト
個別指導塾の講師は、個々人に合わせた指導が得意な講師が多いといえるでしょう。
大手・中堅予備校から独立した講師や、臨床歯科医師としてのキャリアも持っている講師が在籍していることもあります。
テキストは、市販の参考書などを利用して、生徒にノート作らせたり、その参考書の使い方を教えたりするケースが多いです。
したがって、テキスト自体の質というよりかは、参考書を使った適切な自学自習の方法を教えてくれることが個別指導塾の特徴といえるでしょう。
1-3:学習環境の違い
大手・中堅予備校では、自習室や図書室が完備されているため、毎日通って勉強する習慣を身につけやすいでしょう。
さらに、チューター制度や臨床実技面のサポートを実施しているところも多いです。
また、就職に関するセミナーや、意外と時間のかかる国試出願サポートなど、痒いところに手が届くようなサポートも、大手・中堅予備校ならではの環境といえます。
一方で、個別指導塾の学習環境は、塾による差が大きいため一概に比較することができないため、学習環境が整っていることを望んでいる場合はよく調べることが必要です。
1-4:学習管理・生活管理の違い
普段の講義以外にも、日々の学習管理や生活管理をしてくれるか、という点も予備校・塾を選ぶ1つのポイントとなるでしょう。
基本的に大手・中堅予備校の通学コースでは、前日の講義の復習テストや出欠確認などで生徒の学習進度や生活面の管理をしてくれます。
また、親御様がそれらのレポートを見ることができることもあり、お子様の普段の学習状況に不安感じている場合には安心材料となり得るでしょう。
個別指導塾では、そのような管理型の指導を行っているところは少ないようですが、最低限毎日何時間勉強したかなどをチェックしてくれるか、という点は個別指導塾を選ぶ際には確認しておきましょう。
1-5:合格率・的中率の違い
歯科医師国家試験業界では、合格率を大々的に公表している予備校・塾は少ない傾向です。
大手予備校では最後まで完璧に出席した生徒の合格率は7〜8割とも言われていますが、途中でドロップアウトしてしまった生徒まで含めた正確な合格率は分かりません。
また、模試や直前講座で扱った問題が実際に国家試験で問われたことを示す「的中率」をPRしている予備校もありますが、予備校選びにあたって的中率はあまり重要ではないと考えています。
予想問題が国試本番で的中するのは、多くて必修問題や一般問題の1〜2問程度であり、それもニッチな分野に的を絞った結果であることがほとんどです。
しかし、国家試験の対策で大切なことは、確実に出題されるコアな知識をしっかりと学んでミスなく完璧に仕上げていくことです。
そのため、ニッチな知識の講義に時間を割くのではなく、覚えていれば幅広い出題に対応できるようなコアな知識をしっかりと教えてくれる予備校・塾を選ぶようにしましょう。
2章:各予備校・塾のメリット・デメリット
1章では、費用や講師・テキストといった面での各予備校・塾の特徴を紹介しましたが、この2章では具体的に各予備校・塾のメリット・デメリットを解説していきます。
実際に、各予備校・塾を比較検討されている場合にはぜひ参考にしてみてください。
2-1:大手予備校
大手予備校は、合格者の絶対数が多く、学習環境が充実しています。また、万全のサポート体制が用意されており安心して通うことができます。
2-1-1:大手予備校の メリット
- 生徒数が多く、模試を実施していることによる膨大なデータに加え、専門の講師陣による国試に特化した勉強ができる
- 全国から優秀な講師が多く集まるので、講師の質が保証されている
- 同じクラスの生徒との情報交換ができる
- 出欠確認や自習室の利用で、毎日通って勉強する習慣が身に付く
- 質問対応や理解度テスト、国試出願サポートなど様々な制度によるサポートが得られる
- 模試の受講料や市販の参考書なども授業料に包括されていることが多い
- 最近では、通学コースに加えオンライン配信コースもあり、自宅にいながら通学コースと同等の内容を学習できる
2-1-2:大手予備校のデメリット
- 個々の生徒の理解度に合わせるのではなく、全体に最適な進度で講義を進めていくため、一度遅れてしまうと追いつくことが難しくなってしまう
- 大学と同じ講義形式のため、大学時代に成績が良くなかった人はこの講義形式自体が合わないという場合もある
- 入学してくる生徒の質によってその年度の合格率が変わってくるともいわれており、「運」の要素が絡んでくる など質が保証されにくい
- 分かりやすい講師と分かりにくい講師で科目ごとに当たり外れがある。分業制なので、「外れ講師」の科目を、当たり講師で埋め合わすことが困難
2-2:中堅予備校
中堅予備校では、大手予備校と同じく教室での講義形式がメインである一方、各大学や地域ごとに特化された指導方針のところが多いです。
2-2-1:中堅予備校のメリット
- 比較的少人数制なので、アットホームで質問し易い雰囲気
- 大学のOBが講師をしているケースが多く、講師と良好な関係性を築きやすい(部活やサークルなどの繋がりがあれば更に有利)
- 教室での講義に加え、個別指導もセットになっていることもあり、キメの細かい指導が受けられる
- 各大学の定期試験・卒業試験対策も並行して行うところが多く、卒業と国試合格を同時に目指せる
2-2-2:中堅予備校のデメリット
- 講師は近隣の大学の教授や研究員の副業がメインで、アルバイトの雇用形態をとっていることも多く、生徒の合格へのコミットメントが低い可能性もある
- 少人数制がゆえにクラスメイトと関わる必要があり、人間関係に合格を左右される可能性がある
- 各大学に特化した指導方針とのミスマッチが起きてしまうこともある
(例:関東の大学を卒業して、地元の名古屋の中堅予備校で浪人する場合など)
2-3:個別指導塾
個別指導塾は、個々の生徒に合わせた講義が特徴的で、講師との相性が良ければ合格への距離がグッと近づく可能性があります。
2-3-1:個別指導塾のメリット
- 1:1の講義形式で自分に合った適切な指導を受けられる
- 自分の学力や理解度に合わせた学習カリキュラム設計をしてもらえるので、合格への最短距離を進むことができる
- 自分の都合に合わせた講義日時を選べる
(たとえば、個別のオンライン講義などでは、教室型の講義では難しい早朝や夜間の講義に対応しているケースがあります。)
2-3-2:個別指導塾のデメリット
- 講師の質や相性に大きく左右されてしまう
- 1日中講義を受けるのではなく、自ら主体的に学習を進める必要がある
- 質問形式で講義が進むことが多いため、自分の分からないところを分析する力やそれら適切な言葉で質問する力が必要となる
- 網羅的に全範囲の講義を受けられるというよりかは、どうしても(生徒が考える)苦手科目の対策講義になりがち
- 模試や国試出願は各自で行う必要がある
3章:自分に合った予備校・塾選びのポイント
各予備校のメリット・デメリットは分かったけど、
「どこが自分に合っているか分からない」
「何を基準にして選べばいいんだろう…」
「結局どこが一番合格しやすいの?」
などと悩まれる方もいらっしゃると思います。
そこで、この章ではあなたが予備校・塾を選ぶ際の3つ判断軸をお伝えします。
必ずしもこの通りに選ぶ必要はありませんが、迷われている場合の参考として活用してもらえればと思います。
3-1:模試の順位別の選び方
自分に合った予備校・塾を選ぶには、模試順位から考えることが最も早いです。
なぜなら、合格するための道筋は、現時点の学力や理解度によって大きく変わってくるからです。
ここでは、受験者数3,000名想定での全国模試の順位を記載しています。受けた模試の受験者数が3,000人に満たない場合は以下の通りに換算してください。
例:受験者数 1,500名の模試で500番の場合
→500÷1,500×3,000=1,000(番)
(自分の順位)÷(受験者数)×3,000
また、年度初めに予備校を検討している方は、昨年度最後に受けた模試順位を判断材料としてみてください。
3-1-1:1,000番以内
現時点で1,000番以内であれば、今のあなたの勉強の方向性は間違っていません。
ぜひこのままの調子で国試当日まで頑張ってみてください。
もし心配であれば、大手・中堅予備校などの短期講座で自分に足りないところだけを受講したり、個別指導塾で分からないところの解説を受けたりすることがおすすめです。
一方、昨年度の模試で1,000番以内にもかかわらず、国試に落ちてしまった人は、自分の実力と本番での力に大きな乖離がある状態ですので、今年はそれを克服するためのトレーニングが必要です。
現時点の自分の学力におごることなく、プレッシャーがかかる環境での勉強を1年間行っていきましょう。
3-1-2:1,001〜1,500番
この順位の人は、大手予備校の指導方針・講義に最も合致した学力レベルの人たちといえますので、大手予備校の授業に1年間遅れずについていくことができれば、十分に受かる実力をつけることができるでしょう。
しかしながら、毎年秋以降に臨床実習を終えたばかりの国立現役生600人が追い上げてくると、一気に合否危険ゾーンに入ってしまいます。
したがって、そのような現役生に追い付かれないような努力を怠らずに、ただ得意科目を伸ばすだけでなく、苦手科目を放置しないことを意識して1年間取り組みましょう。
3-1-3:1,501〜2,000番
この順位の人たちは、得点が合否のボーダーライン付近に固まっている傾向があります。
ちょっとしたケアレスミスや取りこぼしで一気にボーダーラインを下回ってしまいますので、今のままでは不合格となる確率が高いことを認識しましょう。
しかし裏を返せば、少しの努力でこの集団を抜け出して飛躍的に順位が伸びる可能性を秘めているともいえます。
そのため、まずは苦手分野の得点力を上げて、安全ゾーンである1,000番前半に行くことが必要となりますので、苦手科目に特化した指導を受けられる個別指導塾をおすすめします。
3-1-4:2,000番未満
この順位の人は、そもそも基礎ができておらず、根本的に今の勉強方法が合っていないと思われるため、大幅な方向性の見直しが必要です。
大手予備校では、授業の進度に付いていけず落ちこぼれてしまう危険性がありますので、追い付ける自信がある人のみ大手予備校に通うようにしてください。
そこで浪人生であれば、まずは今のあなたの勉強方法をしっかり修正してもらえる個別指導塾に通うことからおすすめします。
現役生ならば、卒業試験の合格も危険ゾーンと思われますので、大学の卒業試験の内容に熟知している中堅予備校に通うことも考慮に入れましょう。
この順位の人は、何よりもまずは学習管理と基礎固めからです。毎日の目標を明確して勉強していく習慣をつけ、基礎固めからしっかり行っていくことが重要です。
3-2:現役or浪人回数別の選び方
現役生と浪人生の置かれている条件の最も大きな違いは、卒業試験の有無でしょう。
現役生は、卒業試験対策を進めながら、並行して国家試験対策に取り組んでいく必要があります。
また、浪人生については、浪人の回数別で置かれている状況が変わってきます。
3-2-1:現役生
現役生の中には、5年生までは定期試験の成績が良かったのに、6年生に上がった途端に伸び悩んでしまった人もいるのではないでしょうか?
今までは試験問題が科目毎に分かれていて、かつ暗記だけでも乗り切れることがあったと思いますが、多くの大学では6年生から国家試験形式の問題に変わります。
国家試験形式とは例えば、矯正学の1つの問題をとっても、解剖学や理工学、はたまた全身疾患などの総合的な知識をきちんと理解していないと解けない問題が多く出題されることです。
このような複合的な国家試験形式の問題に慣れるためには、大手予備校の国家試験対策コースや、大学の卒業試験に特化した中堅予備校で対策方法を教えてもらうことをおすすめします。
3-2-2:1浪目
1浪目の方は、年度初めから大手・中堅予備校の通学コースに通うことを候補の1つとして考えましょう。
浪人生活においては、いかに勉強習慣を継続できるかが大きな鍵となりますので、今まで毎日大学に通っていた習慣を途切れさせないことが最も重要です。
また、各大学とも合格率を上げるために卒業試験は難化傾向にありますので、その卒業試験に合格できたということは最低限の実力は付いてきているといえますが、国試の合格には今ひとつ何かが足りなかった状態のため、その理由を見極めた上で1年間の計画を立てて取り組んでいきましょう。
ちなみに、2浪目以降になると一気に合格率は20%近く下がりますので、今年1年で決めるためにも予備校・塾に通う場合は真剣に考えて選んでください。
3-2-3:2〜3浪目
1浪目の1年間を国試勉強だけ特化して勉強したにもかかわらず受からなかった人は、勉強方法やテキスト、通っていた予備校・塾との相性が悪かったという結論となります。
そのような2〜3浪目の人におすすめなのは、大手・中堅予備校や個別指導塾を問わず、今まで受けたことがないタイプの講師の授業を受けてみることです。
これまでとは全く違った環境で刺激を受けることが、今の閉塞した状況を打破するための第一歩と考えましょう。
また、臨床実習から時間が経っていて、現役生ならすぐ思い出せるような器具名や材料名などのちょっとした知識が抜けてきている可能性もありますので、その対策も忘れないようにしましょう。
3-2-4:4浪目以降
4浪目以降となると、合格率はおよそ20%前後まで落ち込んできます。
基礎知識、勉強方法、勉強時間、生活リズムのいずれかあるいは全てに問題を抱えていることがその原因だといえます。
また、毎年の不合格という結果に慣れが生じてしまっているため、今年こそは絶対に受かるという覚悟を持って、自ら厳しい環境に飛び込むといった大幅な行動改革が必要です。
また、これまで一緒に受験生活を乗り越えてきた友達なども既に合格し、自分だけが取り残されている状態と想像されます。
そのような場合は、個別指導塾で1対1でしっかりと指導してくれながらも、受験生活の良きパートナーとなってくれるような講師を見つけるようにしてください。
3-3:時期別・入塾タイミング別の選び方
予備校・塾選びを行う時期は、年度初めがもっとも多いと思いますが、
「国試だけでなく卒業試験が心配になってきた…」
「とりあえず宅浪で始めてみたけど不安…」
「予備校に入ってみたけど何か違う…」
など、年度の途中から予備校・塾に入ることを検討する受験生もいると思います。
ここでは、そんな時の指標になる「時期別タイミング別のおすすめの選び方」を解説していきますすので、ぜひ参考にしてください。
3-3-1:年度始め(3〜4月)
3〜4月の年度始めの時期は、多くの予備校・塾の入塾シーズンとなり、入塾説明会や相談会などが頻繁に開催されています。
この時期に予備校・塾を選ぶ際は、候補を1つだけに絞ってしまうことを避け、できる限り多くのパンフレットを取り寄せたり、実際に校舎を見学したりしましょう。
「1日でも早く入塾しなきゃ周りに遅れる!」と焦りながら決めてしまい、結果として自分に合わなかった時のリスクを考えた上で、慎重に検討することをおすすめします。
比較検討する際は、同じような種類の予備校・塾ではなく、「大手ならここ、中堅ならここ、個別指導ならここ」と複数の種類の予備校・塾を候補として、その中から自分に合った講義・指導タイプを探す目線を持つことが重要です。
また、実際に予備校・塾の講師やスタッフに相談する際は、「1年間どのように成績が伸びていくか?」や「思うように成績が伸びなかった時にはどうしたらよいか?」など、先々のことを考えた質問を投げかけてみて、その予備校・塾の考え方を聞いてみましょう。
この時期の予備校・塾選びは、後々の時期と比べれば時間を掛けて選ぶことができますので、慎重に検討することが合格への鍵となります。
3-3-2:夏季(5〜9月)
5〜9月の時期は、現役生であれば卒業試験が近づいて焦り始め、浪人生であれば成績が伸びた実感が湧かないことに不安になってくるタイミングです。
この時期に大切なことは、「今のままの勉強を続けていけば受かる」という確信を持てていないのであれば、思い切って環境を変えてみることです。
しかし、夏期講習や特別講座など、短期間だけの講座を受講することはおすすめしません。
なぜなら、その講座を受けている間はできる気になっていても、終了後に元の自分の勉強に戻ったところ、何をしていいか分からない迷いが生じる可能性があるからです。
なので、この時期から入塾を検討する場合は、できる限り国試当日まで継続して面倒を見てくれる予備校・塾を選ぶようにしましょう。
ちなみに、この時期は大手予備校の通学コースは募集が終わっていたり、中堅予備校の通年コースは春入学の扱いとなって数ヶ月分の授業料を損したりすることもあり得ますので、途中入塾に寛容な個別指導塾を検討してみることがおすすめです。
3-3-3:直前期(10〜12月)
10〜12月の直前期ともいえるこの時期には、すでに全国模試を数回受験して、自分の相対的な学力を把握しているタイミングとなります。
その中で、春からあまり成績が伸びていなかったり、過去問を2〜3周は終わらせたのに不安が残ったりしている人は、国試当日までの残り時間との勝負となります。
もし「自分を変えたい」という強い意志を持って予備校・塾に入るのであれば、今までの勉強方法の延長線上のようなところを選ぶのではなく、短期間で勉強方法をガラッと変えることのできる予備校・塾を選ぶことをおすすめします。
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3-4:一番大切なのは相性を見極めること
ここまで、あなたに合った予備校・塾の選び方のポイントをお伝えしてきましたが、
「自分は模試1,500番だから大手予備校が良さそう!」
「まずは卒業が第一だから近くの中堅予備校かな?」
「あまりお金がかけられないから個別指導塾で試しに受けてみよう」
などと、安易に決めてしまうのはおすすめしません。
予備校・塾選びでもっとも大切なことは、自分との相性を見極めることです。
そのような相性を見極めるためには、電話で問い合わせる、講師やスタッフと相談する、実際に校舎に足を運んでみるなど、実際に自分で見聞きした情報をもとに、総合的に判断することが重要です。
また、一度入った予備校・塾と相性が合わないと感じた際には、ずるずると継続せずにすぐに他のところに移ることを検討しましょう。
確かに一度入った予備校・塾を辞めて違うところに移るとなると、短期的に見れば余計な授業料や費用が掛かってしまうことになります。
しかし、国試に不合格となり翌年も浪人することになった場合には、学費や教材費、生活費(一人暮らしの場合は家賃も)を含めると、総額でおよそ1,000万円近くの費用が再び必要となってしまいます。
そのため、もしあなたが今通っている予備校・塾と相性が悪いと感じているのであれば、ぜひ一度、受験のプロに相談してみてください。
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4章:【親御様向け】後悔しないお子様の予備校・塾の選び方
歯科医師国家試験は、「家族の戦い」ともいえる試験です。
その中でも、お子様を予備校・塾に通わせてあげることが、親御様ができる最大の勉強面でのサポートだと考えています。
したがって、お子様の予備校・塾選びに対してどのくらい親御様が力添えをしてあげられるかに、お子様の合否が掛かっているといえます。
ここでは、できる限り後悔しないお子様の予備校・塾の選び方を解説していますので、もしお困りの場合にはぜひ参考にしてください。
4-1:大切なのは親の安心よりも本人が自信を持てるかどうか
親御様が予備校・塾のパンフレットやホームページの情報を見ていくなかで、「親にとって安心できるかどうか」という点をついつい気にしてしまう方がとても多くいらっしゃいます。
特に、何回も浪人生活を繰り返しているお子様に対しては、「全寮制の塾に入れて安心したい」などと、親御様が安心したいあまりにお子様を厳しく管理していく方向で考えてしまうことがあります。
そのように、お子様のことを真剣に考える一方で、予備校・塾選びに疲弊して安心を求めてしまう気持ちは大変よく分かります。
しかし、予備校・塾選びで後悔しないために最も大切なのは、お子様本人が自信を持つことができるかどうかなのです。
もし自信が持てないとなると、秋以降行われる全国模試の結果に振り回されてしてしまい、あるいはやる気を失ってしまい、肝心な直前期のラストスパートができなくなってしまいます。
そのため、この予備校・塾に通うことで本当にお子様が自信を持てそうかをしっかりと確認した上で、親子ともに納得して決めることが重要です。
4-2:講義時間・回数よりもアウトプットの指導を優先すべき
前項と同様に、親御様が予備校・塾のパンフレットやホームページなどを見た際に、毎日の講義時間や年間の講義回数を優先して選んでしまうことがあります。
もちろん、中学・高校・大学受験であれば、詰め込み型の教育によって受験を乗り切ることができるため、指導の質よりも「講義時間・回数」を重視することはあながち間違っていません。
しかしながら、歯科医師国家試験で合否を左右するのは、暗記力ではなく、論理的思考力によって答えを導き出す問題を、いかに多く解くことが出来るかどうかなのです。
そのためには、受け身のインプット型の講義ばかりではなく、生徒の考え方や瞬時の判断能力をしっかりと見てくれるアウトプット型の指導をしてくれる予備校・塾に通うことが重要です。
また、どのような予備校・塾に通おうとも、受験生の勉強時間のもっとも多くを占めるのは、自学自習の時間です。
その自学自習の時間で解いた問題やその思考過程を講師が必ずチェックし、間違っている場合には指導して修正してくれるような予備校・塾を選ぶことが合格への近道となります。
4-3:出欠確認やミニテストだけで学習状況を見るのは危険
毎日の出欠やミニテストの結果といった状況を親御様が把握できる制度を設けている予備校・塾もあります。
ですが、お子様にとっては親御様が自分の学習状況を知らない方が、のびのびと勉強だけに集中しやすいので、そのような断片的な学習状況だけを把握した状態でお子様に接してしまうと、親子関係が悪くなってしまう恐れがあります。
そのため、もし親御様がお子様の学習状況について把握しておきたいと考えているのであれば、親御様に対してしっかりと面談や電話をしてくれるかという点を優先して探すようにしてください。
その際は、事務的な報告ではなく、詳しい学習状況や将来について話し合うことができ、サポートしてくれるような予備校・塾を選ばれることをおすすめします。
まとめ:予備校・塾選びに迷ったら「60日合格塾」に相談を
いかがでしたか?
今回の内容をまとめます。
①大手・中堅予備校と個別指導塾の違い
■費用
1年間トータルで通う場合の費用は年間200〜300万円が一般的
- 大手:実績のある有名講師や、勉強しやすい工夫を凝らしたテキスト
- 中堅:特定の大学や地域に特化した講師や専用のテキスト
- 個別:様々なキャリアの講師や生徒ごとに用意されたテキスト
- 大手・中堅:自習室、チューター制度、臨床実技面のサポートなど
- 個別:塾による差が大きい
- 大手・中堅:復習テストや出欠確認による学習・生活管理
- 個別:管理型の指導を行っている塾は少なめ
- 「合格率」を大々的に公表しているところは少ない(大手は7〜8割)
- 「的中率」は確実な合格を目指すのであればあまり重要ではない
②各予備校・塾のメリット・デメリット
- メリット
合格者の絶対数の多さ、有名講師による国試特化型の講義、充実した学習環境、など - デメリット
一方通行的な講義形式、講義進度への対応、教室の雰囲気に左右され易い、など
- メリット
アットホームな雰囲気、大学の定期試験・卒業試験対も可能、など - デメリット
予備校方針とのミスマッチ、講師がアルバイトの可能性、など
- メリット
個人の学力や理解度に合わせた講義、講義日時の自由さ、など - デメリット
講師との相性に左右される、質問力や自己分析力が必要、模試・出願などのサポート非対応、など
③自分に合った予備校・塾選びのポイント
- 1,000番以内:短期講座や個別指導塾で苦手分野や分からない箇所の講義を受ける
- 1,001〜1,500番:大手予備校の講義に1年間ついていければ十分受かる可能性がある
- 1,501〜2,000番:苦手分野に特化して得点力を上げるための個別指導などを受ける
- 2,000番未満:中堅予備校や個別指導塾で学習管理と基礎固めから行う
- 現役生:国試形式の問題慣れと卒試対策をメインに
- 1浪目:現役時代の勉強習慣を継続することから
- 2〜3浪目:今までと異なるタイプの指導・講義を受ける
- 4浪目以降:今年で受かる覚悟を持ち、自ら厳しい環境に飛び込む
- 年度始め(3〜4月):複数の候補から自分に合った予備校・塾を見極める
- 夏季(5〜9月):国試当日まで継続して通える予備校・塾を優先する
- 直前期(10〜12月):短期間で勉強方法を変えられる予備校・塾を選ぶ
④親御様向けの後悔しない予備校・塾の選び方
- お子様本人がそこに通って自信を持つことができるか
- 考え方や判断力を見るアウトプット型の指導をしてくれるかどうか
- 親御様に対して学習状況の面談や電話をしてくれるかどうか
最後に、もしあなたが予備校・塾選びに迷っている場合は、当メディア「歯科国試ドットコム」を運営するオンライン個別指導塾「60日合格塾」の無料相談を一度受けてみることをおすすめします。
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また、今通っている予備校・塾が自分に合っているか知りたい、現在お通いの予備校や今お使いの参考書・テキストで合格する方法知りたい、といった場合にも無料アドバイスをしています。
ご相談の際は、こちらのLINEに登録してお気軽にメッセージをお送りください。
この記事の内容を参考に、今すぐ行動を開始していきましょう。
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