【歯科医師国家試験】不合格者のその後5パターンと適切な動き方

  • 公開日:2023.06.02
  • 更新日:2023.07.12
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【歯科医師国家試験】不合格者のその後5パターンと適切な動き方
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不合格になった場合に取るべきアクション

今年の歯科医師国家試験に不合格となってしまった、もしくは、来年不合格になるかもしれない、
というあなたは、

「家族から今回が最後と言われていた…どうしよう?」
「浪人するにしても何から手をつければいいの?」
選択肢がたくさんあってよくわからない…」
「何度やっても受からなかったので諦めるべき?」

といった不安をお持ちではありませんか?

確かに、今まで合格するためだけに全力で勉強してきたので、落ちてしまった後のことを考えている余裕なんてありませんでしたよね。

また、大学や予備校でも不合格になった後のことを詳しく教えてもらう機会はほとんどなかったかと思います。

しかし、いざ自分が不合格になってしまった場合、不合格者がどのような進路を送るかのパターンや、具体的な取るべきアクションを知っておくだけで、スムーズに次へのスタートを切ることができます。

そこでこの記事では、現役歯科医師の和気が「不合格になった際のマニュアル」ともいうべき情報を詳しく解説します。

そして、あなたが浪人生として来年度再び受験しようと考えた場合、取るべきアクションと1年間の学習プランの立て方、その際に後悔しない勉強法の選び方をお伝えしています。

また、親御様向けに、お子様へとのコミュニケーションの取り方についても4章で説明しています。

この記事の内容を参考にして、次へのスタートに向けた行動をはじめていきましょう。

目次

  1. 1章: 歯科医師国家試験の不合格者のその後
    1. 1-1:不合格者のその後5パターン
      1. 1-1-1:浪人して再受験
      2. 1-1-2:資格取得(臨床検査技師・歯科技工士)
      3. 1-1-3:歯科・薬品・化学関連企業への就職
      4. 1-1-4:別領域への就職・起業
      5. 1-1-5:海外の歯科大への編入
    2. 1-2:歯科医師の道を諦める場合のメリットとデメリット
    3. 1-3:実際、歯科医師の道を諦めて後悔するかどうか
  2. 2章:不合格後に取るべきアクション
    1. 2-1:不合格後の手続き・準備を行う
      1. 2-1-1:研修先への不合格連絡
      2. 2-1-2:卒業大学からの案内の確認
      3. 2-1-3:必要書類の確認(受験願書・卒業証明書)
      4. 2-1-4:家族との相談
    2. 2-2:浪人方法の決定
      1. 2-2-1:大学で勉強(聴講生制度)
      2. 2-2-2:通学型の大手予備校・個別指導塾
      3. 2-2-3:オンライン型の予備校・塾
      4. 2-2-4:自宅or独学で勉強(宅浪)
      5. 2-2-5:就職して働きながら勉強
  3. 3章:1年間の学習プランの立て方
    1. 3-1:不合格になった試験問題の分析
    2. 3-2:弱点・苦手分野の洗い出し
    3. 3-3:苦手を克服するための必要時間を探る
    4. 3-4:1年を合格から逆算してプランを練る
    5. 3-5:後悔しない勉強法の選び方
  4. 4章:【親御様向け】不合格になったお子様への向き合い方
    1. 4-1:お子様の意思確認をする
    2. 4-2:(経済的な観点から)選択肢を提示する
    3. 4-3:一度決めたら基本的には見守るだけ
    4. 4-4:それでも心配な場合は相談を
  5. まとめ:不合格後の進路に迷ったら早めに相談を

1章: 歯科医師国家試験の不合格者のその後

ここでは、歯科医師国家試験に不合格となった人のその後を5パターン紹介します。

また、歯科医師の道そのものを諦める場合のメリットとデメリット、諦めて後悔するかどうかについて解説します。

1-1:不合格者のその後5パターン

一般的に不合格となった人の進路には以下の5つがあります。

不合格者のその後5パターン

順を追って解説します。

1-1-1:浪人して再受験

歯科医師国家試験に不合格となった場合、ほとんどの人が来年度の再受験を目指す浪人生となります。

確かに、これまで必死の思いで6年間の歯科医師養成課程を乗り越えたにもかかわらず、たった1回の不合格で諦めてしまうのは費用・時間の面からしても明らかにもったいないですよね。

浪人するにあたっての選択肢には、

  • 大学に戻る(聴講生)
  • 予備校に通う
  • 自宅で浪人する
  • 就職しながら勉強する

などの方法があります。

詳しくは第2章で解説しますので、もし浪人をお考えであれば、こちらを読んでみてください。

1-1-2:資格取得(臨床検査技師・歯科技工士)

歯科大学や大学の歯学部を卒業すると、臨床検査技師と歯科技工士の受験資格が得られます。

そのため、それらの資格を活かした職に就くことや、万が一歯科医師になれなかった場合の保険としての資格を取っておく方もいます。

臨床検査技師の資格は、一般的に病院や診療所、検診センターなどで医師の指示のもと行う臨床検査や、医療機器メーカーでの営業支援や製薬メーカーでの治験業務などに活かすことができます。

歯科技工士はご存じ通り、歯を作る技術専門職として歯科医師と協力しながら歯科医療にあたることができます。

これら2つの資格は歯科医師国家試験と比べて合格率も高いので、実家が病院や歯科医院を経営しており人手が足りない、一刻も早く医療関係の仕事に携わりたい、といった場合には候補の一つに入るでしょう。

1-1-3:歯科・薬品・化学関連企業への就職

歯科・薬品・化学関連企業の研究開発職や営業職として働くことも進路の一つです。

基本的に歯科医師は自分ひとりで診ることができる患者数に限りがあります。

しかし、これらの企業で働くことで、より多くの患者さんの治療や予防医療への貢献、また社会全体の健康・福祉に貢献できる可能性が大いにあるといえるでしょう。

また、一般の大学を卒業した大学生と比べて、医歯薬学の知識や臨床実習の経験などを面接時にアピールできることに加え、それらの専門知識が業務でも役立ち、将来的に出世しやすいなどのメリットがあります。

1-1-4:別領域への就職・起業

全く未経験のフィールドへ挑戦する人も近年増えている傾向にあります。

親に言われて歯学部に入学したけど違う仕事がしたいと思っていた人や、このタイミングで本当にやりたいことが見つかった人など、自身や家族の納得の上でそれらを実現することも一つの進路です。

また、在学中や浪人生活中に感じた社会的課題の解決に取り組むNPOやソーシャルベンチャーなどを起業して、自分にしかできない仕事をするケースもあります。

このような起業はスピード勝負の側面 もあるので、貴重な1年を受験勉強に使ってしまうなら、その1年で準備・起業して実際に行動に移した方が早いともいえます。

1-1-5:海外の歯科大への編入

非常に限られたケースですが、将来的に海外で歯科医師として働きたいと思っている、家族や配偶者が海外に移住する可能性がある場合は、こちらが最短コースとなる可能性もあります。

語学力に自信があることは前提条件ですが、例えばアメリカでは大学への編入後2年間を修めれば「歯科医師」の資格が手に入ります。

※診療行為は別途国家試験への合格、歯科医師として働くにあたっては各州が行う試験への合格が必要となります。

歯科先進国で最先端の治療を行なったり、歯科後進国の人々の診療にあたったりすることで、日本では得られない知見を得やすいといえます。

そのような経験や知見を日本の歯科業界に伝えることのできる非常に貴重な人材になることもありえるでしょう。

余談ですが、アメリカではなりたい職業の上位に歯科医師がランクインされているため、日本に比べてステータスが高い職業といえます。また、お隣の韓国も同様に歯科医師のステータスが高い傾向にあります。

もし、浪人によって遅れた年数を取り戻したいなら、海外での歯科医師資格取得に挑戦してみるのも一つの手ですね。

1-2:歯科医師の道を諦める場合のメリットとデメリット

ここでは、歯科医師への道を諦めた場合のメリットとデメリットを解説します。

メリットとして挙げられるのは、これ以上の費用と時間のロスを防ぐことができるという点です。

1年間の浪人生活を行うためには、学費や教材費、生活費(一人暮らしの場合は家賃も)を含めると、総額でおよそ1,000万円近くの費用が必要となります。

そして、主に20代中盤の貴重な1年を無為に過ごしてしまうことで、その後の人生設計に大きな影響が出てしまう可能性があります。

もう1年で確実に合格できれば良いですが、浪人回数を重ねれば重ねるほど合格率が下がっていく傾向もあります。

これ以上、浪人生をやっていく自信がない場合は、自分が本当にやりたいこと・やれることを優先してこれらの負のサイクルに終止符を打つことで、新たな人生をスタートすることができるでしょう。

一方で、デメリットとして挙げられるのは心理面、特に挫折の経験が後の人生に大きな影響を及ぼすことがある可能性です。

自分の中で諦め癖や逃げ癖が身についてしまった結果、歯科医師ではなく他の進路を選んだ場合でも、何か壁にぶつかると諦めたり逃げたりして、挑戦することができない人間となってしまう恐れがあります。

1-3:実際、歯科医師の道を諦めて後悔するかどうか

歯科医師の道を諦めて後悔するかしないかは、本気を出して受験生活をやり遂げたかどうかに左右されると私は考えています。

後悔しない人は、受験自体は上手くいかなかったとしても、その後に選んだ進路を強い意志を持って自分の納得のいく形でやり遂げることで、歯科医師を諦めた事実を良い経験として昇華することができます。

また、家族や友達に「自分はこれがやりたいんだ」と胸を張って言うことで、周りの人から触れづらい話題として扱われることもなくなるでしょう。

しかし、本気を出さないままなんとなく諦めてしまった人や、親や周りに言われて渋々諦めてしまった人は、その先の進路でも諦めたという事実を引け目に感じ続けてしまい後悔する可能性があります。

2章:不合格後に取るべきアクション

不合格が決まってしまった場合には、速やかに次の進路に向けた行動に移すことが大事です。

なぜなら、どのような進路を取るにしても他の不合格者が思い悩んでいる間に、1日でも早くアクションを取れば、 その1日がそのまま周りに対するアドバンテージとなるからです。

順を追って解説します。

2-1:不合格後の手続き・準備を行う

まずは、不合格時に行わなければいけない手続きと、その後の進路決定に繋がる準備を行いましょう。

2-1-1:研修先への不合格連絡

研修先が大学の附属病院などの場合は、卒業大学から附属病院に不合格の連絡が入っている場合もありますが、基本的に研修先への不合格連絡は自分から行ってください。

電話で伝える場合は、まず卒業大学と名前を名乗り、研修医受け入れ担当者に繋いでもらいましょう。そして、いま相手が話せる状況かを確認した上で、不合格の旨を述べます。その際、ひとこと謝罪の言葉を添えておくと角が立たずに済みます。

電話の例:

「〇〇大学の〇〇と申します。研修医受け入れ担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。

(担当者が出たら、)
〇〇大学の〇〇と申します。今少しお時間よろしいでしょうか。

4月より研修医としてお世話になる予定でしたが、この度の国家試験に不合格となってしまいました。
せっかく採用して頂いたにもかかわらず、ご迷惑をお掛けすることとなり、大変申し訳ございません。」

ただし、来年度も同じ研修先を希望する場合は、電話連絡に加えてメールや文書での連絡もしておいた方が良いでしょう。 相手先へのマイナスな印象を最小限に抑えられ、来年度の採用の際に考慮してもらえる可能性もあります。

メールや文書の例:
タイトル:研修辞退のご連絡【〇〇大学 氏名】

〇〇医院 臨床研修受入れ担当
〇〇様

いつもお世話になっております。
〇〇大学の〇〇と申します。

4月より研修医として貴院にお世話になる予定でございましたが、
第〇回 歯科医師国家試験に不合格となり、臨床研修を辞退せざるを得なくなったため、ご連絡差し上げました。

この度は、せっかく採用頂いたにもかかわらず、多大なご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございません。

このような折に恐縮ではございますが、
引き続き貴院での研修を希望しておりますので、来年度の研修採用にも応募する次第でございます。

また、来年度の国家試験には必ず合格できるよう全力を尽くして参りますので、何卒よろしくお願いいたします。

〇〇大学 〇〇

また、来年への本気度を伝えたいなら、直接出向いて医院の責任者や担当者と話して熱意を伝えておくのも一つの手です。その際は、事前に電話でアポイントを取った上で訪問するようにしましょう。

2-1-2:卒業大学からの案内の確認

大学にもよりますが、合格発表日に前後して不合格時の各種案内や通達が出る場合があります。

内容は、来年度の聴講生制度の案内や研修マッチングプログラムおよび出願のスケジュール、浪人時の注意点などの情報が主です。

聴講生とは、講義の聴講や実習の見学などを特別に許可される制度で、他大学の卒業生でも入学できるケースがあります。

聴講生の出願は、合格発表より前に締め切りが設定されているケースが多いため、不合格になる可能性が高く、ひとまず聴講生も選択肢に入れている場合は先に出願を済ませておきましょう。

2-1-3:必要書類の確認(受験願書・卒業証明書)

翌年度に受験する場合は、受験願書・卒業証明書を再度準備する必要があります。

出願期間は例年11月1日〜11月30日となりますが、受験願書と卒業証明書の請求や写真台紙へ貼り付けた写真の本人確認作業など、郵送での手続きには時間がかかることを頭に入れておきましょう。

これらは不合格になった後すぐに準備する必要はありませんが、手帳やスマホのカレンダーなどを活用して、前もって準備できるように年間のスケジュールとして登録しておくと忘れずに済みます。

2-1-4:家族との相談

こちらも合格発表に前後する場合がありますが、親をはじめとした家族に対して、不合格になってしまったという事実を伝え、現時点で自分が感じていることや次のステージとして考えていることなどをしっかりと伝えることが重要です。

また、家族から経済的支援を受けている受験生がほとんどだと思いますので、そのことへの感謝の言葉と家族の今後の意向も確認をしておきましょう。

別居している場合は、電話やLINE通話などで直接話す方がミスコミュニケーションを防げます。

2-2:浪人方法の決定

前述の通り、不合格となった場合ほとんどの人が来年度の再受験を目指すこととなりますので、浪人することにした場合は、その方法を決めましょう。

主な浪人方法は次の5つとなります。

浪人方法5パターン

順を追って解説します。

2-2-1:大学で勉強(聴講生制度)

大学によっては聴講生を募集している場合があります。

聴講生とは、通年もしくは限られた期間で、講義の聴講や実習の見学などを特別に許可される制度で、他大学の卒業生でも入学できるケースがあります。

聴講生のメリット・デメリットは以下の通りです。

●メリット
  • 授業料が安価
  • 現役生と変わらない講義や実習を受けられる
  • 大学の設備(図書館や自習室など)を使えることがある
  • 周りに現役生がいる環境に身を置くことで、競争意識を持って勉強できる
●デメリット
  • 大学の講義や実習は必ずしも国試対策に最適化された内容ではない
  • 現役時代と同じ講義や勉強内容を受けて、合格できるという保証はない
  • 学生気分に浸ってしまって焦りがなくなってしまう

このように、自身で国試対策を並行で進めながら、大学の学習内容をもう一度復習したいという場合には、聴講生はもってこいの制度です。

また、大手予備校や個別指導塾は後からでも入学できるのに対し、聴講生は入学できる期間が決められています。

迷われている場合は、まずは申し込んでみて、もし合わなければ違う方法に変更してみるのがおすすめです。

2-2-2:通学型の大手予備校・個別指導塾

多くの受験生にとって一般的な選択肢となり、実際に合格者の絶対数が多いのはこれらの方法です。

以下では、大手予備校と個別指導塾それぞれのメリットとデメリットを挙げていきます。

【大手予備校の通学コース】
●メリット
  • 専門の講師陣 の講義を受けられ、国試に特化したカリキュラムに沿った勉強ができる
  • 毎日の出欠確認が行われるため、通って勉強する習慣が身に付く
  • 自習室の利用や質問対応、模試受験などが受講料に包括されており、様々なサポート環境が得られる
  • 周りの生徒との情報交換 ができる
●デメリット
  • 年間200万円〜300万円の受講料がかかり、ご家族の経済的な負担が避けられない(一人暮らしの場合は下宿代も必要)
  • 費用をかけたからには今年必ず合格しなければいけないというプレッシャーを感じる
  • 全体の進み具合から一度遅れてしまうと追いつくことが難しくなってしまう
  • 教室の雰囲気でその年度の合格率が変わってくるとされ、「運」の要素が入ってくる 
【通学型の個別指導塾】
●メリット
  • 1時間2〜4万円前後が相場。講義回数にもよるが年間トータルで大手予備校より安く受講できることもある
  • 大人数の生徒に合わせた講義ではなく、生徒個別の学力や理解度に合わせた講義を受けられる
  • 自分に合わせた学習カリキュラム設計をしてもらえるので、合格への最短距離を進むことができる可能性がある
●デメリット
  • 講師の質や相性に左右されてしまう
  • 1日中講義を受けていれば良いのではなく、自ら主体的に学習を進める必要がある
  • 自学習をやっても分からない所を中心に教えてくれることが多いため、分からないところを分析する力やそれを適切な言葉で質問する力が必要となる

このように、多くの浪人生が最初に検討すると思われる通学型の大手予備校と個別指導塾は、合格者数が多い反面、それぞれメリット・デメリットがあります。

それらをしっかりと把握した上で、自分に合った浪人方法かどうかを検討していきましょう。

2-2-3:オンライン型の予備校・塾

近年、オンラインを活用したリモート講義を行う大手予備校や個別指導塾が増えてきており、この2〜3年のコロナ禍で一躍メジャーとなった受講方法といえるでしょう。

ここでは、大手予備校のオンラインコースと個別指導塾のオンライン講義のメリットとデメリットを比較して解説していきます。

【大手予備校のオンラインコース】
●メリット
  • 通学コースに比べて受講料が割安な傾向がある
  • カリキュラムに沿って配信される動画講義とテキストを並行で進めていくことで、自宅にいながら通学コースと同等の内容を学習できる
  • 動画のため、何回でも講義を受け直せるという安心感がある
●デメリット
  • 講義後にその場で質問したり、勉強方法をすぐに相談したりできない
  • 講義の臨場感に欠けていたり、流し聴いてしまったりすることで、講義内容が頭に入りづらい
  • 自分で計画を立てながら毎日の講義を消化していかないと、手付かずの動画やテキストが溜まってしまうリスクがある
【個別指導塾のオンライン講義】
●メリット
  • 自宅に居ながらにしてZoomやGoogle Meetなどのビデオ会議システムを通して1対1の講義を受けられる
  • SlackやChatworkなどのチャットツールを活用して担当講師に直接質問したりすることができる
●デメリット
  • 大手予備校の配信型のオンラインコースに比べて、ある程度のPC・タブレットの操作スキルが求められる。
  • 日々、担当講師へ学習状況や質問を正確に文章で伝えるスキルが必要となる

このように、オンライン型の予備校・塾は、通学コースと比較しても遜色ない指導を受けられることに加え、通学時間を省くことができるため、より効率的な浪人方法といえます。

ただし、各種ITツールに不慣れでオンライン受講ができるかどうか不安な方は、操作方法などから丁寧にサポートしてくれるような塾を選ぶことが重要です。

なお、当サイト「歯科国試ドットコム」を運営するオンライン個別指導塾「60日合格塾」では、

  • 国家試験に精通したプロの現役歯科医師
  • 受験生だけでなく、親御様の相談も可能
  • 電話・メール・LINE・Zoomなど各種対応
  • 土日や夜間でも相談可能

といった特徴のもと、無料相談を行っております。

2-2-4:自宅or独学で勉強(宅浪)

自宅や自習スペースなどを借りて、過去問やテキストなどを活用して独学で勉強することを宅浪と呼びます。

この方法を選ぶ人は、「去年予備校に通っていて落ちてしまったから、今年は宅浪にしよう」というようなケースが多いといえるでしょう。

宅浪のメリット・デメリットは以下の通りです。

●メリット
  • 必要なものは参考書や過去問のみと、費用面では最も安く済む
  • 勉強習慣や疑問の解決方法が身についている人にとっては、周りに惑わされることなく効率よく勉強を進めていける
●デメリット
  • 参考書や過去問を解くなかで、足りない知識や疑問が発生した場合は、その都度自力で調べて解決する必要がある
  • 必要な参考書や受けるべき模試を自力で見極める必要がある
  • 講師や周りの受験生との接触が断たれることで、自己不安に陥りやすい可能性がある

このように宅浪は、自発的な学習管理能力や、徹底した生活管理能力が求められる浪人方法といえます。

それらの能力に自信のある人にはおすすめの方法ではありますが、そうでない場合には無為に1年間を過ごしてしまいことが多く、多浪生活に突入しやすい可能性がありますので非常に要注意です。

2-2-5:就職して働きながら勉強

一般の会社に就職したり、歯科助手としてアルバイトしたりして受験費用を稼ぎながら、就業時間以外の時間でオンライン講義を受けたり、独学で毎日少しずつテキストを進めたり勉強する方法です。

この浪人方法は、自分の意思関係なく経済的な観点から選ばざるを得ない、という人が多いでしょう。

個人的には、そのような人を応援したいと思っていますが、メリットに比べデメリットが非常に多いのもまた事実です。

以下では就職して働きながら勉強する場合のメリットとデメリットを挙げていきます。

●メリット
  • 歯科医師として働くことでは得られない貴重な経験が得られる
  • 社会に出て色々な人と出会うことで、刺激を受けたり応援してもらえたりすることがある
●デメリット
  • 仕事で疲れた後に集中力がない状態で勉強することで、勉強効率が悪くなる
  • 勉強に使える時間が圧倒的に少ないため、1年ではなく長期スパンでの受験を覚悟する必要がある
  • 体調やメンタルを崩したりして、仕事も受験も棒に振ってしまう可能性がある

このように、就職して働きながら勉強する場合は仕事と学業の両立が求められるため、合格するには勉強だけに専念している周りの受験生以上の努力が必要となります。

また、将来的に試験制度改革によって受験回数制限が設けられた際には、これ以上受けることができず歯科医師の道を諦めざるを得ない状況に陥る危険性も考えられます。

3章:1年間の学習プランの立て方

学習プランの立て方

第2章で浪人方法を決めたら、実際に勉強を始めていくことになりますが、まずは自己分析行って、大まかな1年間の学習プランを立てましょう。

国試に不合格となった時点の最新の自分の弱点や苦手を把握しておくことで、1年間の勉強の効率が格段に変わってきます。

また、予備校や塾に通う場合は1年間の学習プランが用意されていることがありますが、一度自分で立てた学習プランを「受験のプロ」である講師に相談することで、より精度の高いプランに仕上げることができるでしょう。

そのため、不合格となった直後には次の内容を行ってみてください。

3-1:不合格になった試験問題の分析

まず最初にやるべきことは、昨年度に受けた模試と、不合格となった国試の試験問題の分析 です。

分析といっても、ただ単に正答率や問題と睨めっこするのではなく、まずは次のステップで試験問題を再度解き直してみましょう。

●ステップ1
全ての問題に対して、以下3つの記号を問題番号に振ってランク分けを行ってください。

◯:選択肢全てに自信を持って解けた
△:一部自信のない選択肢があったが消去法で選んだ
×:自信のない選択肢が複数あったため解けなかった

※選択肢の正解・不正解は問わず、あくまで自分が自信を持って解けていたかどうかでランク分けをします。

●ステップ2
上記の各ランクの数を、模試・国試ごと、必修・一般・臨実の各科目ごとにリスト整理し、模試と国試において出来の差がどれくらいあったかを把握しましょう。

例:
不合格となった国試の試験問題の分析1

不合格となった国試の試験問題の分析2

※国試問題は必修か一般か臨実か公表されないため、ざっくりとした分け方で問題ありません。

3-2:弱点・苦手分野の洗い出し

上記のリスト化を行ったら、次はそれぞれの科目における弱点・苦手分野を洗い出していきます。

例えば、「解剖は必修・一般ともに模試で完璧に近かったのに、国試本番では特に〇〇に関連した問題で自信のない選択肢が出てくることが多かった。小児の臨実は模試・国試ともに自信のない選択肢が多くあり、どの知識が足りていないかも特定できない。」

というように、自分の弱点・苦手分野を以下2つのパターンに分けてください。

① 模試では自信を持って解けていたのに、国試では解けなかった分野
② 模試と国試で同じく解けなかった分野

3-3:苦手を克服するための必要時間を探る

上記で弱点・苦手の2パターンを洗い出したら、次はそれを克服するためにはどのくらいの勉強時間・工数が必要なのかをイメージしていきます。

前提として、

①の「模試では自信を持って解けていたのに、国試では解けなかった分野」については、国試当日の取りこぼしを防ぐために、今年度は必修+基礎系科目と臨床系科目の一般問題をリンクさせながら勉強していくことが重要です。

②の「模試と国試で同じく解けなかった分野」については、基本そのものから理解出来ていないので基礎的事項のインプットからやり直すことが重要です。

この2つが苦手を克服するための勉強法のベースの考え方となります。

そして、実際に苦手分野を数点ピックアップし、上記①・②に沿った勉強を行う場合、どれくらいの労力・時間がかかるかを、概算でイメージしてみてください。

3-4:1年を合格から逆算してプランを練る

苦手を克服するための勉強にかかる工数のイメージが湧いたところで、ようやく1年間の学習プランを決めていきます。

その際、来年1月末の国家試験当日までに、全ての苦手分野を最低5周以上 こなして克服するために、いつまでにどのように終わらせるかをざっくりとしたプランに落とし込んでください。

この学習プランの策定で重要なことは、正確性を求めるのではなく、とにかく自力で1年間の計画を立てるということです。

この作業までを合格発表後の3月中には終わらせておき、実際4月以降に本腰を入れた勉強や予備校に通ったりする際に、都度修正を加えながら進めていきましょう。

また、もしこれらの作業を自力でできない場合や、時間が掛かり過ぎるといった場合は、すぐに予備校や個別指導の講師に相談するようにしてください。

3-5:後悔しない勉強法の選び方

4月から実際に勉強を進めていく中で、多くの浪人生が当初のプラン通りに進まず、勉強に行き詰まったと感じる時期がやってくると思います。

その際にもっとも大切なことは「このまま行けば合格できそう」という自信を持てているかどうかです。

そのような自信が持てていないまま、ずるずると同じ勉強方法を続けたり、同じ環境に身を置き続けたりすることは、自ら合格から遠ざかってしまう行為です。

例えば、

大手予備校に通っている場合、

  • 全体の進度に追いつけているかどうか
  • 講義スタイルや学習環境が合っているかどうか
  • 周りの生徒や一緒に通っている友人が来年合格しそうか

個別指導塾に通っている場合、

  • 講師との相性が合っており講義へのモチベーションが保てているかどうか
  • 普段の勉強と講義がリンクしていると実感できているか

などの観点から、自分が本当に自信を持って取り組めているかどうかを見極めてみてください。

その結果、自分に合っていないと判断した場合は、早めに勉強方法を見直しましょう。

見直す際には、他の塾の講師に相談してみるなど、自分に直接関わっていない「受験のプロ」に相談をしてみることをおすすめします。

手術を行う前には他の医師にも診察を受けるように、受験においても後悔しないためにはセカンドオピニオンを行うことが非常に重要です。

4章:【親御様向け】不合格になったお子様への向き合い方

お子様が不合格になってしまった場合

歯科医師国家試験は「家族の戦い」ともいえる試験です。

合格するためには受験生本人であるお子様の頑張りに加え、親御様の適切な理解やサポートが欠かせません。

しかしながら、お子様があと一歩及ばず不合格になってしまった場合、

「また来年も浪人するのか…」
「早く社会に出てほしいのに…」

というような本音をつい抑えられなくなってしまうことがあると思います。

その際に、お子様に対して嫌味を言ってしまったり、感情的になってしまったりすると、親子関係が悪くなってしまう恐れがあります。

また、親子関係に亀裂が入った状態では、来年度も上手くいかない可能性が非常に高いと私は断言します。

そのような事態を避けるためにも、この章では親御様向けに不合格になったお子様への向き合い方を解説していきます。

4-1:お子様の意思確認をする

お子様から不合格となってしまったという一報を受けた際には、お子様自身も大きくショックを受けています。

そのため、まずは慰めの言葉とともに数日間の整理する時間を置いてあげてください。

その後、改めて直接対話する時間を設けてお子様の意思確認を行いましょう。

その際には、

① お子様自身が今回不合格となってしまった事実をどう受け止めているか
② 今後についてどのような意思を持っているか

の2点だけを確認するようにしてください。

ここで、親御様が思っていることを口に出してしまうと、口論に発展してしまう可能性やお子様が黙り込んでしまう可能性もありますので、聞き役だけに徹することが大切です。

4-2:(経済的な観点から)選択肢を提示する

お子様の意思を確認した後は、経済的な観点から親御様が提示できる選択肢をしっかりと伝えることが大切です。

その際、「こうしたら?」といった意見の押し付けや、「あなたがしたいようにして」と曖昧に委ねるのではなく、まずは現実的な選択肢の中からお子様自身で選び取らせることが、お子様本人の納得感に繋がります。

また、浪人する場合は、親御様にとって安心できる選択肢の1つである、毎日出欠を取るような大手予備校などの通学コースを安易に勧めてしまいがちですが、親御様の安心などの勉強とは直接関係ない話はグッと堪えて、あくまでも幅広く選択肢を与えるだけに留めておきましょう。

4-3:一度決めたら基本的には見守るだけ

親御様が提示した選択肢の中からお子様が選ぶ、もしくは、お子様自身で他の選択肢を見つけるなどして進路を決定したのであれば、合格まで日々見守ることに努めてください。

唯一行うべきことは、2週間や1ヶ月など定期的に、親御様から見たお子様の頑張りのプラスの面だけを総括して伝えてあげることです。

お子様にとっては、客観的な視点を得ることで、自分の進捗を把握することに繋がりますし、親御様がモチベートしてくれることで、勉強のやる気もあがることでしょう。

4-4:それでも心配な場合は相談を

もし、経済的な観点での選択肢が思いつかない、見守るだけでは不安・辛いといった場合は、第三者に相談することが大事です。

相談先は、大手予備校の問い合わせ窓口や個別指導塾の講師など、受験に対しての知見が十分にあり、親御様が安心して相談できる相手が良いでしょう。

ただし、特定の相手だけに相談すると、その人の利益を優先した意見だけを聞いてしまう可能性がありますので、なるべく2箇所以上に相談するよう心がけましょう。

当メディアを運営する「60日合格塾」では、受験生の親御様がLINEで気軽に相談できる問い合わせ窓口を設けております。

ぜひこちらからLINE登録してみてください。

まとめ:不合格後の進路に迷ったら早めに相談を

いかがでしたか?

今回の内容をまとめます。

不合格者の進路のパターンには、

  • 浪人して再受験
  • 資格取得(臨床検査技師・歯科技工士)
  • 歯科・化学関連企業への就職
  • 別領域への就職・起業
  • 海外の歯科大への編入

の5つがあります。

もし、あなたが歯科医師の道を諦めようと思っている場合は、

  • メリット:これ以上の費用と時間のロスを防ぎ、新たな人生をスタートできる
  • デメリット:諦め癖や逃げ癖が身についてしまう

を意識した上で、諦めてしまって本当に後悔しないかよく検討することが重要です。

不合格になった後の手続きや準備は、

  • 研修先への不合格連絡(電話/メール/手紙/直接訪問)
  • 卒業大学からの案内の確認(聴講生制度/各種スケジュール)
  • 来年度受験時の必要書類の確認
  • 家族と進路についての相談

をまず行いましょう。

いざ浪人することに決めたら、

  • 大学で勉強(聴講生制度)
  • 通学型の大手予備校・個別指導塾
  • オンライン型の予備校・塾
  • 自宅or独学で勉強(宅浪)
  • 就職して働きながら勉強 

の各方法のメリット・デメリットをしっかり把握した上で、自分に合った浪人方法を選ぶようにしてください。

そして、4月から予備校・塾に通う場合でも、まずは以下の流れで自己分析行って、大まかな1年間の学習プランを立てましょう。

  • 不合格になった試験問題の分析
  • 弱点・苦手分野の洗い出し
  • 苦手を克服する必要時間を探る
  • 1年を合格から逆算してプランを練る

実際に勉強を進めていくと行き詰まったと感じる時期が必ずやってきます。

そのような時は、自分の中で「このまま行けば合格できそう」という自信を持てているかどうかをよく考えてください。

もし、勉強方法が自分に合っていないと判断した場合は、早めに受験のプロに相談して見直していきましょう。

受験生の親御様は、お子様が不合格になってしまった際に、ついつい親御様の本音や嫌味を言ってしまいそうになりますが、まずは以下の流れでお子様と向き合ってみてください。

  • お子様の意思確認をする
  • (経済的な観点から)選択肢を提示する
  • 一度決めたら基本的には見守るだけ

その際には、

  • 意見を押し付けたりせず、聞き役に徹すること
  • お子様自身に進路を選び取らせること
  • お子様の頑張りのプラスの面だけを見てあげること

がとても重要です。

最後に、もしあなたが歯科医師国家試験に不合格になった際には、早い段階で行動を始めることで、来年の合格だけでなく、その後の自分の人生に対しても道が拓ける可能性が高まります。

そのため、もし迷っている場合はできるだけ早い段階で「歯科国試ドットコム」を運営するオンライン個別指導塾「60日合格塾」にご相談ください。

60日合格塾は、

  • 国家試験に精通したプロの現役歯科医師
  • 受験生だけでなく、親御様の相談も可能
  • 電話・メール・LINE・Zoomなど各種対応
  • 土日や夜間でも相談可能

といった特徴のもと、無料相談を行っております。

60日合格塾の詳細をもっと知りたい場合は、こちらのサイトをぜひご覧ください。

【60日合格塾】

ご相談の際は、こちらのLINEに登録してお気軽にメッセージをお送りください。

この記事の内容を参考に、今すぐ行動を開始していきましょう。

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AUTHOR
著者紹介

著者 和気正和

歯科医師国家試験
60日合格塾・塾長
歯科医師 和氣正和

当メディア「歯科国試ドットコム」は、歯科医師国家試験の受験生が確実に合格できるように、受験生本人と親御様向けに情報提供するメディアです。

もしあなたが、歯科医師国家試験に対して不安を抱えている場合、ぜひ当メディアの記事を読んで知識やスキルを身に付け、合格に向けた正しい努力ができることを願っています。

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