【3人に1人は浪人?】歯科医師国家試験の浪人数と合格率・その後を解説
- 公開日:2024.01.25
- 更新日:2024.01.26
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歯学部のあなたは、
- 歯科医師国家試験で浪人する人は、どのくらいいるんだろう
- 歯科医師国家試験の浪人生の合格率は、どのくらいなんだろう
- 歯科医師国家試験で浪人した人は、その後どうなるんだろう
などの疑問をお持ちではありませんか?
歯科医師国家試験が迫ってくると、合格できるか不安になり浪人する可能性を考えてしまうこともありますよね。
結論からいえば、歯科医師国家試験の合格率は、第116回で63.5%のため、約3人に1人は不合格となり、そのうちの多くの人が浪人になっています。
また、浪人生の合格率は、第116回で42.2%となっており、2人に1人も合格していない現状があります。
そのため、浪人すると合格が遠のいてしまうという現実もあるのです。
しかし、過度に心配する必要はありません。
しっかり対策を練って挑めば、一発合格に確実に近づくことができます。
そこでこの記事では、
- 歯科医師国家試験で浪人生になる人の数や、浪人する人の特徴
- 浪人した場合のその後の選択肢や、やる必要があること
- 浪人した場合の国試対策
などについて詳しく解説します。
ぜひ興味があるところから読んで、これからの歯科医師国家試験の対策に活用してください。
目次
1章:歯科医師国家試験で浪人生になる人の数
それでは、まずは歯科医師国家試験で浪人生になる人の数や、浪人生の合格率について見ていきましょう。
1-1:歯科医師国家試験の合格率から見る浪人生になる人の数
冒頭でもお伝えしましたが、歯科医師国家試験の合格率は、第116回で63.5%となっています。
受験者数は3,157人で、不合格者が1,151人です。
不合格者の多数は浪人生になりますので、毎年1,000人程度の歯科医師国家試験の浪人生が生まれています。
近年の歯科医師国家試験の合格率は60%台前半で推移しているため、約3人に1人は不合格となり、そのうちの多くの人が浪人になっている状態です。
1-2:歯科医師国家試験の浪人生の合格率は低い
歯科医師国家試験の浪人生の合格率は、第116回で42.2%となっています。
現役生の合格率が77.3%となっておりますので、浪人生の合格率は大幅に低いことが分かります。
近年の歯科医師国家試験における浪人生の合格率は、30%台後半から40%台となっており、2人に1人以上が再度浪人してしまう状態です。
浪人生は、臨床研修を終えてからの期間が長いため不利であり、合格率が下がっているものと考えられます。
1-3:多浪生ほど歯科医師国家試験の合格が難しくなる
歯科医師国家試験において、浪人生の合格率が低いことは前述のとおりですが、浪人を繰り返すほど合格率が下がってしまうこともデータから明らかです。
下図は、卒業年次別の受験者数、合格者数、合格率を示したものです。
受験回数が増えるほど、合格率が下がっているのがわかります。
引用:麻布デンタルアカデミー、114回国家試験時
それによると、それぞれの合格率は、下記のようになっています。
(参考)第115回歯科医師国家試験 卒業年次別受験者数・合格者数・合格率
多浪生の合格率が低い原因の1つは、前述のとおり、臨床実習から時間が経ちすぎていることにあります。
そしてもう1つの原因が、下記のような理由からメンタルに不調をきたしていることです。
- 不合格で自信を失う
- 浪人を繰り返すほど、受験時の心理的なハードルが上がる
- 親など周囲からのプレッシャー
こうしたメンタルの不調やモチベーションの低下から、多浪生になるほど勉強効率が下がっていく傾向があります。
したがって、歯科医師国家試験では、まずは一発合格を目指して対策を取ること、そしてもし浪人になってしまっても、次の国試で必ず受かるための対策を練ることが大事なのです。
多浪している人の対策などについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。
【歯科医師国家試験】多浪生の合格率を上げる勉強法!親のサポート方法も解説
歯学部生のあなたは「浪人したらどうしよう」と不安になってしまったかもしれません。
その具体的な対策は後ほど解説しますので、先に浪人しやすい人の特徴を見てみましょう。
2章:歯科医師国家試験で浪人や多浪する人の特徴
歯科医師国家試験で浪人や多浪する人には、下記のような特徴があります。
- 進級時から留年を経験している
- 6年生で急激に成績が落ちた
- 進級試験などを一夜漬けで乗り切ってきた
順番に説明します。
2-1:進級時から留年を経験している
浪人しやすい人の特徴としては、まず、進級時から留年を経験していることが挙げられます。
留年する人の傾向としては、
- 試験ぎりぎりまで対策しない
- 過去問を積極的に解かない
- 独自の勉強方法にこだわりすぎて効率が落ちている
など、得点を下げる何からの原因があり、それを自覚していない場合が多いです。
そのため、学内での成績も悪く、歯科医師国家試験においても得点が取れず浪人してしまうのです。
2-2: 6年生で急激に成績が落ちた
6年生で急激に成績が落ちることも、歯科医師国家試験で浪人しやすい人の特徴です。
6年生は大学の講義以外では、自分で計画を立てて国家試験に向けて準備を進めることとなります。
ここで成績が落ちるということは、この自習時間での勉強方法に問題がある場合が多いです。
自分に合った勉強方法を知り、より効率良く学力を伸ばす方法を知らなければ、他の受験生との差はどうしても開いてしまいます。
2-3:進級試験などを一夜漬けで乗り切ってきた
進級試験などを一夜漬けで乗り切ってきた経験が多いことも、歯科医師国家試験で浪人する人に多い特徴です。
一夜漬けはその場しのぎの対策で、下記のような問題があります。
- 知識が定着しない
- 未知の問題に対して今ある知識から総合的に考えて解決する力が養われない
その結果、以前やったことのある問題でもミスが多くなり、未知の問題には正解できないため、合格に及ばない危険性が高くなるのです。
もし2章の内容に当てはまるものがあれば、あなたは「歯科医師国家試験で浪人してしまう可能性がある」ことを自覚してください。
自覚した上で、しっかりと対策することが大事です。
浪人してしまった場合の対策について、詳しくは5章で説明します。
その前に、浪人生のその後の選択肢と、歯科医師国家試験で浪人した場合にやるべきことを説明します。
3章:歯科医師国家試験で浪人した人のその後の選択肢
歯科医師国家試験で浪人した場合、その後の選択肢として下記のようなものがあります。
- 浪人して再受験
- 資格を取得し臨床検査技師・歯科技工士となる
- 歯科・薬品・化学関連企業への就職
- 別領域への就職・起業
- 海外の歯科大への編入
また浪人して歯科医師国家試験の合格を目指す人も多いですが、これまでの知識、経験を活かして他の領域に行く人もいます。
歯科医師国家試験で浪人した人のその後について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
【歯科医師国家試験】不合格者のその後5パターンと適切な動き方
4章:歯科医師国家試験で浪人してしまった場合にやるべきこと
もしあなたが、歯科医師国家試験に不合格となり浪人してしまった場合は、下記のことをやらなければなりません。
- 研修先への不合格連絡
- 卒業大学からの案内の確認
- 必要書類の確認(受験願書・卒業証明書)
- 家族への報告と相談
- 浪人方法の決定
詳しくは下記の記事をお読みください。
【歯科医師国家試験】浪人決定!その後の手続きと浪人生活の過ごし方
5章:歯科医師国家試験で浪人した場合の勉強法
もしあなたが、歯科医師国家試験で浪人してしまった場合、下記のように国試対策を練り直すことが大事です。
- 不合格の原因を分析する
- 1年間の勉強スケジュールを立てる
- 自分に合った勉強法を知る
- 学習環境を整える
1章で説明したように、浪人するほど合格率が下がる現実がありますので、「次回で絶対に合格する」という強い気持ちと、正しい国試対策が必要不可欠です。
これから順番に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
5-1:不合格の原因を分析する
歯科医師国家試験に来年必ず合格するために、まずは必ず不合格の原因を分析してください。
この分析がきちんと出来ているかいないかで、浪人期間中の学習効率が格段に変わります。
「不合格の原因分析をどのように行えばいいか分からない」
という方もいると思います。
そのような方にオススメの方法が、国家試験の解きなおしです。
国家試験を解きなおし、間違えた問題とその分野を把握することでご自身の弱い分野がわかります。
また、国家試験の解きなおしの際には単に問題の正否よりも「自分がどのように考えてその選択肢を選んだのか?」までさかのぼって考えることが重要です。
- 選択肢全てに自信をもって解けたのか?
- 一部の自信のない選択肢があったが消去法で解けたのか?
- 自信のない選択肢が複数あったため解けなかったのか?
など、解き方によって自分の理解度にも差があるはずです。
この場合分けを科目ごとにすることによって
- 自信のある分野
- 弱点・苦手な分野
を洗い出すことができます。
そして、弱点・苦手な分野の対策をしっかり行うことで、より合格に近づくことができます。
もし「不合格の原因を自分だけでやるのが難しい」「客観的なアドバイスが欲しい」といった場合は、予備校や個別指導塾の講師に相談してみるのもオススメです。
5-2:1年間の勉強スケジュールを立てる
歯科医師国家試験で浪人してしまった場合、不合格の原因分析をしたうえで1年間の勉強スケジュールを立てましょう。
しっかりと学習計画を立て、実行していくことが出来れば来年度の合格への大きな一歩となります。
そこで、ここからは1年間の勉強スケジュールを立てる方法についてお伝えしていきます。
- 苦手分野克服の必要時間を考える
5-1の方法で苦手分野が分かったら、おおよそで良いのでその苦手分野の克服までの必要時間の目安を付けます。
ここでのポイントは、下記のように区別することです。
- 基本そのものが理解できていないもの
→基礎的事項のインプットからやり直す - 基礎は分かっているがそこから臨床系科目とリンクさせて問題を解くことが難しかったもの
→基礎は理解できている範囲については臨床系科目の一般問題とリンクさせながら勉強していく
これで、おおよその苦手分野克服までの必要時間の目安をつけてください。
- 具体的な学習計画に落とし込む
必要時間の目安が付いたところで、それを1年間の学習計画に落とし込みます。
最低限守って頂きたいこととしては、国家試験当日までに過去問を最低3周以上こなすことです。
また、この学習プランは、出来れば合格発表後の3月中には終わらせておきましょう。
そうすれば、4月以降に本腰を入れて勉強を始めたり、予備校に通い始める際に、効率よく行動できます。
5-3:自分に合った勉強法を知る
歯科医師国家試験で浪人した場合、来年必ず合格するためには「自分に合った勉強法を知る」ことも大事です。
いざ年間スケジュールに沿って勉強をはじめたとしても、その途中で多くの浪人生が当初のプラン通りに進まず、勉強に行き詰まったと感じる時期がやってきます。
そのときは「本当にこの勉強方法が自分に合っているのだろうか?」と一度立ち止まって考えてみてください。
具体的には、下記のように自問して、現在の勉強方法が自分に合っているかどうか考えてみましょう。
《大手予備校に通っている場合》
- 全体の進度に追いつけているかどうか
- 講義スタイルや学習環境が合っているかどうか
- 周りの生徒や一緒に通っている友人が来年合格しそうか
《個別指導塾に通っている場合》
- 講師との相性が合っているかどうか
- 講義へのモチベーションが保てているかどうか
- 普段の勉強と講義がリンクしていると実感できているか
これらの自問を通して、自分が本当に自信を持ってその勉強方法に取り組めているかどうかを見極めてみてください。
その結果、自分に合っていないと判断した場合は、早めに勉強方法を見直しましょう。
見直す際には、他の塾の講師に相談してみるなど、自分に直接関わっていない「受験のプロ」に相談をしてみることをオススメします。
手術を行う前には他の医師にも診察を受けるように、受験においても後悔しないためにはセカンドオピニオンを行うことが非常に重要です。
5-4:学習環境を整える
歯科医師国家試験で浪人した場合、来年必ず合格するために学習環境を整えることも、とても大事です。
最適な学習環境を整えることで、毎日の勉強への集中力や勉強効率が大幅にアップします。
来年合格するためにオススメの学習環境は、大きく以下の2つに分けられます。
①周りの友人も合格に向けて真剣に努力している
- 国試に向けて真剣に努力している
- 積極的に授業に参加している
- 模試などで切磋琢磨できる
という環境だと、あなたのモチベーションも高くなります。
②長時間集中して勉強できる場所がある
- 周囲に雑音や気を散らせるものがない
- 勉強しやすいデスクや照明
- 長時間座っても疲れない椅子
といった勉強環境だと、勉強効率が大きく上がります。
理想的なのは予備校の自習室ですが、予備校に通えない場合は自宅の環境をできるかぎり整えるようにしてください。
浪人した場合の勉強対策について、より詳しく知りたい場合は下記の記事をお読みください。
【歯科医師国家試験】浪人決定!その後の手続きと浪人生活の過ごし方
6章:歯科医師国家試験で浪人しないためにプロの手を借りることも大事
もしあなたが、
「歯科医師国家試験で浪人したくない」
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まとめ:歯科医師国家試験で浪人しないように今すぐ行動しよう
歯科医師国家試験の合格率は、
- 第116回で63.5%:約3人に1人は不合格となり、そのうちの多くの人が浪人になる
- 浪人生の合格率:第116回で42.2%
となっています。
歯科医師国家試験で浪人になりやすいのは、下記のような人です。
- 進級時から留年を経験している
- 6年生で急激に成績が落ちた
- 進級試験などを一夜漬けで乗り切ってきた
浪人した場合は、下記のような国試対策をすることが大切です。
- 不合格の原因を分析する
- 1年間の勉強スケジュールを立てる
- 自分に合った勉強法を知る
- 学習環境を整える
ぜひこの記事の内容を今後の歯科医師国家試験の対策に役立ててください。
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