【歯科医師国家試験】現役歯科医師の親が子どもにしてはいけないNG行為とは?

  • 公開日:2023.12.12
  • 更新日:2023.12.12
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【歯科医師国家試験】現役歯科医師の親が子どもにしてはいけないNG行為とは?
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歯科医師国家試験、歯科医師の親が知っておくべきこと

歯科医師であるとともに、国家試験の受験生を持つ親であるあなたは、

  • 歯科医師国家試験に向けて、親としてできることを知りたい
  • 先輩歯科医師として子供にしてあげられることを知りたい
  • 子供になんとか歯科医師国家試験に合格して欲しい

と思っていませんか?

歯科医院を開業しているなら、「願わくは、我が子に継いでもらいたい」という気持ちもありますよね。

親御様が歯科医師である場合、同じ歯科医師を目指す我が子には、特に、出来ること、活用できることを最大限に活かしてあげたいのではないでしょうか。

ただし、お子様のタイプにもよりますが、デリケートなこの時期に声掛けを一つ間違ってしまうと、不合格に繋がるケースもありますので、注意が必要です。

そこで、この記事では、歯科医師国家試験を前に、親御様の参考としていただくために

  • 昔と今で違う歯科国試の特徴
  • 受験生を持つ親の適切な役割
  • お子様に対するNG行為
  • 歯科医師の親がすべきこと

などについて詳しく解説します。

親御様に出来ることは、意外とたくさんあります。

ご承知の事項もあるかもしれませんが、この記事から分かる情報も取り入れつつ、親御様の立場からお子様の合格をサポートするための参考にしてみましょう。

また、それでも疑問や不安なことがある方向けに、第4章で無料相談サポートについても紹介しています。

どうぞ、最後まで確認してみてください。

1章:歯科医師国家試験について、歯科医師の親が必ず知っておくべきこと

歯科医師国家試験について、歯科医師の親が必ず知っておくべきこと

 親御様自身のご経験から、歯科医師国家試験の受験生の気持ちはよくわかっていらっしゃることでしょう。

そのため、過去の自分とお子様を、重ね合わせて考えてしまうことがあるかもしれません。

しかし、過去の体験を、一生懸命な状態のお子様に伝えるのは難しいものです。

よかれと思って言った一言で、「昔と今は違う」などとシャットアウトされてしまうことは、どこの家庭でも頻繁に起こります。

現状の歯科医師国家試験について、詳しく知ることで親御様としての立場から、どのようなサポートが最適なのか探ってみましょう。

そこで、1章では、親御様としてぜひ知っておいていただきたい、歯科国試の知識についてお伝えしていきます。

  • 歯科医師国家試験の今と昔で違うこと
  • 合格をサポートする親の適切な役割

それぞれ見ていきましょう。

1-1:過去と現在の歯科医師国家試験の違い

 自分の経験や、持てる知識のすべてを、お子様のために役立てたいと思うのが親心だと思います。

しかし、残念と言わざるを得ないのが、親御様の時代と比べると、歯科医師国家試験の制度自体が大きく変わってしまっていることです。

その背景にあるのが、歯科医師数の問題や、世間から求められる需要の変容です。

詳しく、確認していきましょう。

1-1-1:合格率・出題形式・出題範囲

歯科医師国家試験は、歯科医師としての知識と技能を確認するためのものです。

しかし、かつて、歯科医師不足を改善するために採られた方針により、「コンビニより多い歯科医」と言われた時代を経て、今なお歯科医師数の調整を行う方針が続いています。

なぜなら、歯科医師数の過剰は、

  • 専門職としての魅力の低下
  • 歯学部入学者の質の低下
  • 臨床研修における患者確保の困難

を引き起こし、結果として、提供する歯科医療の水準低下を招く可能性があると懸念されているからです。

これにより、政府は、新規参入歯科医師数の削減を念頭に、歯学部定員の削減と、歯科医師国家試験の合格者数の削減を図る方策を講じています。

歯科医師国家試験制度改善検討部会においても、「時代の要請に応え得る歯科医師の方々を、より適切に選別するための国家試験が求められる」と明言されています。

この傾向は今後も継続すると予想されており、現在2000名程度いる合格者数も今後、1500名程度にまで減らしていくと考えられます。

ちなみに、親御様の現役時代と思われる20年前の2003年度の歯科医師国家試験の合格者数は2,932名で、前後の数年間を平均しても2,500名以上が合格していました

歯科医師国家試験合格者数の年次推移(平成9年~平成17年)
※上記画像をクリックするとPDFファイルが表示されます

歯学部の定員削減については、18歳未満の人口減少や、各大学の経営事情などの要因も相まって、なかなか進んでいないのが現状です。

そのため、合格者数の削減により現在は、必然的に合格率も低めに推移しています。

歯科医師国家試験受験者数と合格率の推移

直近10年のデータと比べてもかなりの差があることがわかります。

また、歯科医師の資質向上のため、平成18年度から臨床研修が必修化され、求められる歯科医師の資質の変化に伴って、歯科医師国家試験の出題形式や出題範囲も変化しています。

改訂の歴史をざっと振り返っても、

  • 近接した内容の問題における統合評価
  • 領域ごとの必要最低点の設定
  • 必修問題の増加
  • 禁忌肢(選べば即不合格の選択肢)の削除

などがあり、必修問題は選択肢を1つではなく2つ選ばせるなど、形式の変更もあります。

さらに、出題範囲は、社会情勢を鑑み、

  • 高齢者歯科
  • インプラントの知識
  • 漢方薬の知識を問う問題
  • グローバル化への対応
  • 医科歯科連携に関連した問題

も出題されるようになっています。

歯科診療所に期待される役割にも変化が見られ、

  • 疾患スクリーニングの入り口としての役割
  • 地域におけるかかりつけ医としての役割
  • 小児歯科検診で、小児の成長発育や家庭環境(ネグレクト)を調査できる機関としての役割

など、歯科医院が地域の医療ケアの拠点として重要なポジションとなりつつあります。

このように、歯科医師国家試験は、過去とはかなり別物と認識した方がよく、出題範囲も広がり、相対的に合格が難しくなっているのです。

歯科医師国家試験の合格基準については、コチラの記事も、ぜひ参考としてください。

歯科医師国家試験の合格基準・ボーダーをわかりやすく解説

1-1-2:受験生に求められる資質

歯科医師国家試験の出題範囲や内容の変化から、受験生に求められる資質の変化も見てとれます。

受験生にありがちな、「単なる知識の詰め込み」のイメージは完全に忘れましょう。

現在では、各ライフステージや身体の状況に応じた歯科保健医療サービスを提供できる体制へ、転換が求められるようになった結果として、

「患者当人の訴えや自分の目や耳で得た総合的な情報から疾患を診断し、適切な治療方針の提示ができる能力」

が、歯科医師として必要とされています。

そこで大切なのは、以下の2点です。

  • 科目横断的な勉強をしたかどうか
  • 臨床診断力があるかどうか

「科目ごとの関連性を理解した知識」とそれを「包括的に活用できること」、「実際の臨床で遭遇する可能性の高い問題に対処できること」が大切です。

その証拠に、試験範囲の「臨床実施問題」は、1問3点と配点も高く設定されています。

1-2:親の適切な役割

親御様が、受験を控えたお子様にできるサポートは、主に3つあります。

  • 模範となるような姿勢を見せる
  • 金銭面・経済面の援助
  • 生活・メンタル面の支援

では、ひとつ確認しておきましょう。

1-2-1:模範となるような姿勢を見せる

「蛙の子は蛙」とはよく言ったもので、子どもは親にどこかよく似ているものです。

しかし、まだまだ成長過程にいて、歯科医師である親御様の背中を見て、自分も歯科医師になろうと頑張っているのです。

先輩歯科医師として、尊敬できる仕事ぶりや常に学ぶ姿勢を見せ続けることは、お子様のモチベーションの元となっているに違いありません。

反対に子どもの頑張る姿が、親の活力にもなっていることでしょう。

1-2-2:金銭的・経済面の援助

歯科医師になるためには、大学の歯学部だけで6年あり学費も高額です。

歯科医師国家試験に合格するためには、さらに予備校や塾に通う人も多くいます。

ご家庭の事情にもよると思いますが、経済的なサポートがあって、安心して勉強できる環境を提供できるなら是非してあげましょう。

節約したことで国家資格に落ちてしまい、さらに1年浪人することになると、却って費用がかさんでしまいます。

出来るだけ最短でスピーディに合格することが、一番お財布に優しいルートです。

可能であれば、お子様が希望する範囲の金銭面でのサポートをしてあげることをオススメします。

1-2-3:生活・メンタル面の支援

歯科医師になるまでの期間、一本調子で受験勉強をがんばれる人はごくわずかです。

どんな人でも、アップダウンがあります。

そんなお子様の生活面やメンタル面でサポートできるのは、身近な家族の存在ではないでしょうか。

離れて暮らしている場合でも、親からの温かい支援はありがたいものです。

特に気温が下がる秋口から体調を崩したことで、一気に落ち込んでしまうことも多くあります。

そうした面からもぜひ、気遣いや心配りをしてあげましょう。

2章:歯科医師の親が子どもにしてはいけないNG行為

歯科医師の親が子どもにしてはいけないNG行為

積極的にサポートを行っていきたい一方で、歯科医師の親として、子どもに絶対してはいけない行為があります。

普段であればありがちな出来事も、受験生にとっては命取りになりかねません。

念のため、確認しておきましょう。

2-1:自分の時の国家試験と比較する

1章で解説したように、親御様ご自身の時とは、歯科医師国家試験をめぐる状況は全く違います。

過去の経験で参考になりそうな情報もあるかもしれませんが、単純に比較したようなコメントは、お子様の理解を得るのは難しいでしょう。

ご自身の時と比較してお話しされるのは、控えた方が無難です。

2-2:ストレスやプレッシャーを与える

歯科医師国家試験のような大きな試験を前に、ストレスやプレッシャーを全く感じない受験生はいないでしょう。

しかし、性格にもよりますが、表面に出づらいタイプのお子様もいらっしゃるでしょう。

金銭的な事情がある場合でも、

「受験は今年一回だけ」

「今年受からないと来年はない」

などといった、過度に負担を感じるようなプレッシャーはかけるべきではありません。

そうした言葉が、モチベーションになる子どもでなければ控えましょう。

発言した親御様よりも、お子様の方には、思いがけず重くのしかかってしまうケースもあります。

このようなデリケートな時期の、何気ない声掛けには注意しましょう。

声掛けについて詳しく解説した記事もありますので、ぜひ参考までにご一読ください。

【歯科医師国家試験】子どもを合格に近づけるための親の声掛けの方法

2-3:勉強に対して干渉しすぎる

歯科医師の親御様の中には、専門職分野であることもあり、歯科医師国家試験の勉強をお子様と一緒にされる方もいらっしゃいます。

しかし、勉強方法や進め方、進行スピードなどは、親子でも同じが良いとは限りません。

プロの目から見て、お子様のタイプや状況に応じた進め方が必要な場合が多くあります。

また、身近で勉強する様子がわからない場合でも、勉強に関してあれこれ干渉しすぎない方が良いでしょう。

必要な声掛けだけを行い、先生や、国試のプロのサポートなどを利用する方がいいかもしれません。

2-4:子供のサポートを一切しない

ケースとしては少ない事例ですが、一切サポートを行わず、子どもに任せてしまう親御様もいらっしゃいます。

「どのように接したらいいか分からない」

「子どもが嫌がる」

「ある程度の年齢なので不要だろう」

などと考えてしまうことがあるようです。

確かに、デリケートな時期ですから、お子様のやる気やモチベーションに良い影響を与えようと、親御様自身がプレッシャーを感じてしまうのも辛いでしょう。

しかし、「親は自分に関心がない」などと勘違いしてしまわないよう、「困った時に必ず支えになる」という支援の気持ちはしっかりと伝えておきましょう。

2-5:親主導で予備校や塾を決めてしまう

「2-3:勉強に対して干渉しすぎる」にも通じていますが、親御様がよかれと思って探してきた予備校や塾に、お子様の賛同なくいれてしまうのは絶対にやめましょう。

私の経験上、親御様が勝手に予備校や塾を決めてしまい、お子様自身、納得感がなく、不安を抱えたまま受験期間を過ごしてしまい、残念な結果となるケースも多くあります。

「親が決めた予備校だから(ダメだった)」

という言い訳にしてしまう傾向も見られます。

国試を乗り切るには、お子様ご自身が、「絶対に合格する!」「この塾でがんばる!」と強く思う必要あります。

たとえ親御様が見つけてきた予備校や塾であっても、お子様本人が納得し、自ら入りたいと思って選ぶことが最も重要です。

もしも、経済面での事情がある場合は、親子でもよく話し合い、お子様の理解を得るようにしましょう。

3章:子どもの合格率を上げるために歯科医師の親がすべきこと 

子どもの合格率を上げるために歯科医師の親がすべきこと

「親の役割」や「NG行動」を踏まえて、親御様として何をすべきかを確認しておきましょう。

3-1:子どもへの接し方を変える

お子様が、自分と同じ歯科医師を目指してくれている、その気持ちが嬉しいですし、親御様自身も自然と力が入ってしまいませんか?

歯科医師国家試験を控えたお子様にとって大事な時期に、勉強の進捗具合や体調管理などを心配されるのは当然です。

しかし、自らの強い意志により合格を勝ち取ることが、お子様の今後の人生を大きく輝かせます。

親御様としては、

  • 基本スタンスは「見守る」
  • モチベーションを上げる声掛けをする 

程度の関わり方がオススメです。

過干渉にならない程度に、お子様と並走し二人三脚を目指される親御様の中には、一緒に勉強される方もいらっしゃいます。

お子様のタイプに合わせた、最適な関わり方を模索してみましょう。

3-2:環境面を整えてあげる

安心して勉強に集中できる環境は、非常に大切です。

学習する環境や、生活のリズムの面でサポートが出来るようなら、してあげるのもよいでしょう。

大事なことは、お子様が落ち着いて勉強できるかどうかです。

可能な限り、勉強に最適な環境を整えてあげましょう。

3-3:塾・予備校を活用する

歯科医師国家試験に確実に合格するためには、その道のエキスパートの手の借りるのも良いでしょう。

塾や予備校を活用して効率よく勉強できれば、お子様の負担軽減にもなります。

さらに、それほど安くはない費用がかかりますので、その点では親御様の力が発揮できるのではないでしょうか。

4章:勉強法に悩んだら「60日合格塾」にご相談を!

完全オンライン型「60日合格塾」のご紹介

効率の良い勉強方法やお子様に最適な予備校選びに悩んでしまうようなら、ぜひ無料相談を活用ください。

「60日合格塾」では、親御様のみの相談も可能です。

歯科医師国家試験のプロが、お子様の現在地を見極め、ひとりひとりに最適な解決策を提示します。

電話、メール、LINE、Zoomなど、各種対応しています。

60日合格塾についてご興味をお持ちいただけましたら、こちらのサイトもぜひご覧ください。

【60日合格塾】

まとめ:歯科医師国家試験で歯科医師の親ができることは沢山ある!

歯科医師国家試験は、過去に比べ、現在は広範囲で関連性を加味した内容も多くなり、難しくなっています。

そうした中で、親の役割として

  • 模範となるような姿勢を見せる
  • 金銭的・経済面の援助
  • 生活・メンタル面の支援

などを意識して、お子様のタイプに合わせたサポートをしていきましょう

反対に、下記の行為については絶対にやめましょう。

  • 自分の時の国家試験と比較する
  • ストレスやプレッシャーを与える
  • 勉強に対して過干渉になる
  • 子供のサポートを一切しない
  • 親主導で予備校や塾を決めてしまう

基本的に「見守るスタンス」で接し、一緒に勉強したり、親子で相談して塾や予備校を決めたりするのが良いでしょう。

お子様が、立派な歯科医となって活躍される未来がもうそこまで来ています。

先輩歯科医師として、親として、今できるサポートを行い、家族一丸となって、確実に合格を勝ち取りましょう。

ご相談の際は、こちらのLINEに登録してお気軽にメッセージをお送りください。

 

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AUTHOR
著者紹介

著者 和気正和

歯科医師国家試験
60日合格塾・塾長
歯科医師 和氣正和

当メディア「歯科国試ドットコム」は、歯科医師国家試験の受験生が確実に合格できるように、受験生本人と親御様向けに情報提供するメディアです。

もしあなたが、歯科医師国家試験に対して不安を抱えている場合、ぜひ当メディアの記事を読んで知識やスキルを身に付け、合格に向けた正しい努力ができることを願っています。

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