【合格率が低い?】歯学部の4つの試験と難しい理由・具体的な対策法
- 公開日:2024.04.01
- 更新日:2024.04.01
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あなたは、
- 歯学部の試験の合格率はどのくらいなんだろう?
- 合格率が低いといわれるのはなぜ?
などの疑問をお持ちではありませんか?
歯学部生であれば、試験の合格率が低いと耳にすると不安になりますよね。
歯学部の学内の試験の合格率は大学によって異なりますが、一般的にいえば歯学部の試験はどれも難しく、留年する人や卒業できない人も少なくありません。
そのため、もし現時点で勉強や試験に対する不安がある場合は、各試験に合格してストレートで卒業と国試合格をつかむために試験対策を工夫する必要があります。
そこでこの記事では、
- 歯学部の主な4つの試験と合格率
- 歯学部の試験の合格率が低い理由
- 歯学部の試験で合格するポイント
について詳しく解説します。
この記事を参考に勉強や学校生活を見直し、ストレートで合格できるように工夫してみてください。
目次
1章:歯学部の主な4つの試験と合格率
まずは、歯学部の主な4つの試験について解説します。
歯学部では主に、
- 定期試験
- CBT、OSCE
- 卒業試験
- 国家試験
という4つの試験が行われます。
それぞれの具体的な合格率は大学によって異なります。
ただし、留年・休学した歯学部生のデータから、歯学部の試験の難しさが分かります。
■歯学部の留年・休学経験者の割合
- 在学時に一度でも留年・休学をした6年生は37.6%
- 歯学部の全体では24.8%
※いずれも令和5年度のデータ。
6年間の学生生活の中で、留年や休学をした学生が37%もいるのは、他の学部と比べて非常に高い割合です。
多くの学生が、歯学部の定期試験の成績などから留年してしまっており、一般的に歯学部の試験の合格率は低いことが分かります。
それではこれから、各試験の内容や難しさを説明していきます。
1-1:定期試験
1~3年生の歯学部生にとって、もっとも身近な試験は定期試験です。
定期試験は進級するために必須のもので、基本的な教養科目から専門科目まで幅広い範囲が出題されます。
1年生の時点での進級試験は、高校で学んだ数学や物理、化学などが主ですが油断は禁物です。
専門科目では、基礎歯学から臨床歯学まで幅広く問われます。
さらには、口腔解剖学や口腔外科学など、歯学部特有の科目も学びます。
歯学部生は、毎回の定期試験を突破するために、歯学部独自の専門的かつ膨大な量の勉強をしなければならないのです。
さらに、基本的に歯学部の科目は全て必修であり、不合格だと即留年となってしまいます。
そのため、歯学部は他の学部と比べても、留年率が高いのです。
他学部と違い、試験に合格することでしか単位を取得できず、全て必修科目のため苦手科目も必ず合格する必要があり非常に大変です。
1-2:CBT、OSCE
4年生以降になると、臨床実習前にCBT(Computer-Based Testing)、OSCE(Objective Structured Clinical Examination)という共用試験(全国の歯学部生が受ける試験)を受けなければなりません。
CBTやOSCEもしっかり対策して受験しなければ不合格となる難しい試験です。
不合格だと臨床実習に進むことができないため、これも歯学部生は必ず合格しなければなりません。
■CBTとは
CBTは、コンピュータを用いて行われる試験です。
- 多肢選択問題や短答問題が主に出題される
- 生理学や薬理学といった基礎科目や、補綴学、口腔外科学といった臨床科目などの専門的な知識までが問われる(最近の傾向としては、より基礎的な事柄が聞かれることが多くなってきている)
CBT試験の位置付けは、自動車の免許でいう仮免と同じで、臨床実習の場に出るための仮免許試験といえます。
そのため、臨床実習で事故を起こさないように、そして自らが困らないような知識が必要とされています。
■OSCEとは
OSCEは、実際の臨床例を模擬したステーション形式の実技試験です。
- 各ステーションで、患者とのコミュニケーション能力や、診断技術、治療計画の作成能力などが評価される
- 歯学部生が臨床で必要とされる知識とスキルを評価するもの
- 4年次に受験することが多く、合格できないとこれ以降の臨床実習に進めない
OSCEは今まで学んできたことの全範囲が試験範囲となるので、早い時期からしっかり対策することが重要です。
CBT、OSCEについては、下記の記事で詳しく解説しています。
【歯学部生必見!】オスキー(OSCE)の試験内容・合格基準と効率的な対策法
1-3:卒業試験
歯学部は卒業試験も難しく、不合格になり卒業できない学生が多いです。
歯学部の6年生の卒業率は約80%(国立大約90%、私立大約76%)というデータが出ており、歯学部では約5人に1人は卒業試験で不合格となる計算です。
※卒業率のデータについて、詳しくはコチラの記事で紹介しています。
【最新版】歯学部の卒業率は?卒業率が低い理由とその対策を紹介!
歯学部の卒業試験では、6年生までに習った膨大な範囲が出題されるため、他の定期試験とは異なる対策が必要です。
近年、卒業試験の問題は難化しており、国家試験レベルの問題や国家試験では中々出題されないような、重箱の隅を突くような問題を出題する大学もあります。
これは国家試験合格率が、大学の評価に直結することが一因と考えられます。
そのため、大学によっては国家試験合格率を維持するために、大量の卒業留年を出す大学もあるのです。
したがって、3章で解説するような対策を行うことをおすすめします。
1-4:国家試験
歯学部生にとっての最後にして最大の関門が、歯科医師国家試験です。
歯科医師国家試験の合格率は、近年では63~65%であり、約3人に1人が落ちる試験です。
これは、その他の医療系国家資格と比べても高い不合格率です。
出題範囲が広く、膨大な知識が問われるため、やはりしっかり対策して挑まなければなりません。
中には何度も浪人する人も多いため、ストレートで合格できるように効率的に勉強する必要があります。
詳しい方法は3章で解説します。
2章:歯学部の試験の合格率が低い理由
歯学部の試験の合格率が低いのは、下記の理由があるためです。
- 歯科医師国家試験の合格率が低いため
- 勉強量が多くついていけない人が多いため
順番に説明します。
2-1:歯科医師国家試験の合格率が低いため
歯学部の試験の合格率が低いのは、歯科医師国家試験が難化傾向にあることが背景にあります。
前述の通り、歯科医師国家試験の近年の合格率は63~65%程度と低く、毎年約2000人前後しか合格しません。
その背景には、歯科医師の数が多すぎるため、国が歯科医師の数を抑制する政策をしていることがあります。
このような背景から、大学が卒業試験の合格率を抑えている場合があります。
大学側の事情として、歯科医師国家試験の合格率が低いと入学者が減り経営にマイナスの影響が出てしまいます。
そのため、少しでも歯科医師国家試験の合格率を上げるために、成績が悪い学生は進級・卒業させないように定期試験や卒業試験を難しくしていることがあります。
2-2:勉強量が多くついていけない人も多い
歯学部は学ばなければならない知識や技術が膨大にあります。
そのため、単純に勉強量の多さについていけずに、不合格になる学生が多い側面もあります。
このような学生は、
- そもそも勉強量が少ない
- 勉強の効率が悪い
- 自分に合わない勉強法をしている
- 卒業して歯科医師になる熱意が弱い
などの特徴があります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
歯学部の卒業試験に落ちたらどうなる?落ちた場合にすべきことも解説
さて、このような理由から歯学部の試験の合格率は低いと思われるのですが、もしあなたも試験に不安があるなら、これから解説する対処法を実践してみてください。
3章:歯学部の試験で合格するポイント
歯学部の試験で合格するポイントは下記のものです。
- 目的意識を持って勉強する
- 試験対策はしっかり計画と立てる
- 過去問をしっかり分析する
順番に解説します。
3-1:目的意識を持って勉強する
歯学部の多くの試験で合格するには
- 「自分が何のために勉強するのか」という目的を明確にする
- 明確にした目的意識を強く持って勉強する
ということが大事です。
おそらく、多くの歯学部生が将来は歯科医師となり、患者様の治療をしたいと考えているはずです。
その歯学部に入った目的をあらためて思い出してみましょう。
その上で「どうしたらよい歯科医になれるか」考えてみましょう。
- 歯学に関する専門的な知識
- 治療の技術やコミュニケーション力
このような知識や技術を持っているほど、よい歯科医になれる可能性は上がります。
そして、あなたは現在、このような知識や技術を最大限学べる環境に身を置いているのです。
こう考えてみると、これからの多くの試験も「苦痛なもの」「面倒なもの」ではなく「将来自分がよりよい歯科医師になるために必要なステップ」と思えるのではないでしょうか。
勉強に対するやる気が起きないときには、
- 将来自分がどんな歯科医師になりたいのか
- どのような志を持って歯学部に入学したのか
など、今一度初心に返り、目的を明確にして勉学に励むことをおすすめします。
3-2:試験対策はしっかり計画と立てる
これまで解説してきたように、歯学部には多くの難しい試験があります。
そのため、それらの試験を限られた時間の中で乗り超えていくには、効率的に勉強するための試験対策の計画が必要です。
一例をあげると
- 授業をしっかり聞き、疑問点を洗い出す
- 試験の一週間前までに勉強に必要な資料を全て集める
- 試験の3日前までに分からない部分を調べる
- 過去問で問われた内容をリストアップする(ここが今までテストに出たと分かりやすくする)
- 残りの日から試験の直前までは、知識の定着(インプット・アウトプット)に集中する
といった計画を立ててみましょう。
試験の計画を立てる上で大事なことは、計画を具体的な数字に落とし込むことです。
具体的には、
- 何をやるのか
- どのくらいやるのか
- いつまでにやるのか
を明確にすることです。
毎日「さて、今日は何を勉強しようかな」と考えるようでは計画が明確にできていません。
「今日は○○の教材を××ページまで2時間でやる」というように、毎日具体的な目標を立てて勉強できるように計画を立てることが大事です。
具体的な行動ベースまで落とし込めれば、迷いなく試験勉強を開始できます。
3-3:過去問をしっかり分析する
試験に合格するためには、過去問をしっかり分析することも大事です。
単に過去問をたくさん解くのではなく、まず分析してから勉強計画を立てることをおすすめします。
具体的には、
- 記述式か、選択式か。
- 問題数は多いか少ない。
- どれくらいの知識、理解度が必要なのか(教科書レベル、参考書レベル、過去問レベルで対応できるか)
などを知ることで、何をどこまで、どのように勉強すべきかが把握できます。
たとえば、
「専門用語の穴埋めに対応できるようきちんと用語を覚える」
「選択問題に対応できるよう細部まで気をつける」
など意識する点が変わってきます。
さらにいえば、過去問を入手しやすいように先輩や同級生とのつながりを普段から作っておいたり、勉強仲間を作って一緒に分析するなど、周りの人を巻き込んで勉強することも試験を乗り超えていくポイントです。
まとめ:歯学部の試験が不安な人は早めに行動を変えよう
歯学部の試験の合格率が低い理由や、具体的な対策法について参考になったでしょうか?
最後にこの記事の内容をまとめます。
まず、歯学部には下記のように多くの試験があり、それぞれ難しく合格率も低いです。
- 定期試験
- CBT、OSCE
- 卒業試験
- 国家試験
歯学部の試験の合格率が低いのは、下記の理由からです。
- 歯科医師国家試験の合格率が低いため
- 勉強量が多くついていけない人が多いため
歯学部の試験で合格するには、下記のような対策を行うことが大事です。
- 目的意識を持って勉強する
- 試験対策はしっかり計画と立てる
- 過去問をしっかり分析する
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