歯学部生はうつ病になりやすい?傾向と対策を徹底解説!
- 公開日:2024.01.17
- 更新日:2024.01.17
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あなたは、
- うつ病になりやすい歯学部生の特徴を知りたい
- うつ病にならないための方法を知りたい
- うつ病になる原因を知りたい
とお考えではありませんか。
結論、歯学部生は非常に忙しく、膨大な勉強量と試験や実習のプレッシャーのため、うつ病になってしまう学生もいます。
しかし、うつ病になりやすい原因や対策を知ることで、うつ病になってしまう前に適切な対策を取れます。
そこでこの記事では、
1章で、歯学部でうつ病になる5つの原因
2章で、歯学部でうつ病になりやすい人の傾向
3章で、歯学部でうつ病にならないための考え方
について解説します。
この記事を読んで、歯学部でうつ病になる原因や傾向を知り、うつ病にならないための考え方やつらい時の対処法・解決策を知り、効率よく楽しく歯学部生活を過ごしましょう。
1章:歯学部でうつ病になる5つの原因
この章では、歯学部でうつ病になる原因5つについて解説します。
- 閉鎖的な環境
- 勉強量が膨大で難易度も高い
- 他学部と比べて学生期間が長い
- 進級・卒業が難しく常にプレッシャーを感じている
- 歯科医師国家試験に受からないと就職自体が難しくなる
それぞれ説明します。
1-1:閉鎖的な環境
歯学部は学生数が少なく、そのために結びつきが非常に強いコミュニティが形成されることが多いです。
この強い結びつきは一見、ポジティブな側面もありますが、実際には人間関係のストレスを高める要因ともなり得ます。
この強い結びつきが生む閉鎖的な環境は、個々人が持つストレスやプレッシャーを共有しやすいメリットがあります。
しかし、一つの失敗や問題が、コミュニティ内で大きく取り上げられ、その影響が長く続くことがあります。
さらに、このような環境では、個々のプライバシーが保ちにくく、学業や試験、さらにはプライベートな問題まで、コミュニティ全体で知られることが多くなります。
このような状況は、精神的な負担にもなります。
このような強い結びつきと閉鎖性がもたらす人間関係のストレスが、積もり積もるとうつ病の原因となり得ます。
特に留年生は、もともとできあがっているコミュニティへ少数派として参加しなくてはならず、コミュケーション能力が必要です。
1-2:勉強量が膨大で難易度も高い
1,2年次は、歯学の基礎を勉強します。
3年次以降は、臨床歯学の学習が増え、分野別の講義や実習も多くなります。
専門性の高い内容を学ぶため、理解にも苦労し内容も膨大です。
4年次には、CBT、OSCEという医療系大学間共用試験が行われます。
専用の対策が必要ですし、これらを突破できないと進級できない大学が多いです。
5年次からは、臨床実習が開始され、予習・復習がさらに重要になります。
合わせて早期からの国家試験対策も必要です。
6年次は、臨床実習、卒業試験、国家試験と膨大な勉強量が必要になります。
このように、歯学部では勉強する内容も多く、試験・実習などのこなすべきタスクも多いです。
本試験に不合格となれば、追試験を受験し合格・進級を目指すことになります。
しかし、科目数も膨大なので、追試験を受験しているうちに次の本試験が迫ってきます。
人によっては、常に試験対策を続けなければいけないため、つらい気持ちをずっと抱えることになります。
1-3:他学部と比べて学生期間が長い
一般的に大学の学部は4年制のところがほとんどですが、歯学部は6年制で、一般大学での4+2年の修士課程まで取得できますが、強制的に修士課程まで進む必要があります。
そのため、社会に出るまでに単純計算で2年余計に必要です。
さらに他学部であれば、大学卒業後すぐに社会に出て働くことが一般的です。
しかし、歯学部は卒業後も研修や専門の資格取得が必要であり、社会に出るまでの時間がさらに長くなります。
例えば、歯学部では卒業後に、臨床研修や専門医の資格を取るための追加研修が必要です。
これにより、一般の学部と比較して一定の地位につくまでに、数年以上の時間がかかる場合が多いです。
このような長いプロセスは、経済的な負担や精神的なストレスとなることもあります。
特に、友人や同級生が社会に出て成功を収めているのを見ると、自分自身が遅れを取っているように感じ、モチベーションが下がり気持ちが落ち込むこともあります。
また、私生活においても親の支配下における一人暮らし期間が長く、社会生活から隔離されている期間が長くなります。
そのため、他者との会話も減り、何もせずとも生活がまわり、正常な判断力が鈍ることも気分の落ち込みの原因の一つです。
1-4:進級・卒業が難しく常にプレッシャーを感じている
また、歯学部では、どこの大学でも留年する学生がいます。
一般的には、1学年上がるごとに約10%の学生が留年します。
入学した時のメンバーが卒業式にいるのは、だいたい半分くらいです。
このように、歯学部の留年率は非常に高く、特に私大では顕著です。
歯学部では、基本的にはほぼ全ての科目が必修で、1科目でも不合格だと留年することになります。
そのため、試験に対するプレッシャーはとても大きく、精神的につらいと感じる場合も多いです。
歯学部生の最後の関門は、歯科医師国家試験です。
こちらも基本的に、今まで学んできた内容全てが試験範囲で、しかも現在の歯科医師国家試験の合格率は63~65%と大幅に下がりました。
これはつまり、歯科医師国家試験受験者の、3人に1人が不合格となっているということです。
出題範囲が広く、厳しい試験のため、プレッシャーも大きいです。
こういった事情で、精神的に大きな負担を抱える学生も多いです。
1-5:歯科医師国家試験に受からないと就職自体が難しくなる
大学の歯学部もしくは歯科大学で6年間の課程を修了すると、歯科医師国家試験の受験資格が得られます。
さらに、試験に合格して歯科医師免許を取得後に、臨床経験を1年以上修了すると歯科医師として働けます。
臨床研修先は、「出身大学の歯学部附属病院」や「出身大学以外の歯学部附属病院」、「歯科診療所」などから選べます。
歯科医師国家試験に合格すれば、このような道が開け就職に困ることはほとんどありません。
しかし逆に言えば、歯科医師免許を持たない歯学部卒業生が、歯科医師以外の就職先を探すとなると非常に大変です。
このように、歯科医師国家試験に是が非でも受からなければ、就職もままならないという現実にプレッシャー感じる学生も少なくありません。
2章:歯学部でうつ病になりやすい人の傾向
この章では、歯学部でうつ病になりやすい人の傾向について解説します。
- 真面目で正義感が強い
- 完璧主義者
- 人からの依頼を断るのが苦手
- 相手の顔色をいつもうかがってしまう
- なんでも自分で抱え込んでしまう
それぞれ説明します。
2-1:真面目で正義感が強い
真面目で正義感が強い人は、一見、社会的に評価される特質を持っています。
しかし、このような性格が持つ影の側面として、うつ病になりやすい傾向があります。
なぜなら、真面目な人は責任感が強く、他人からの依頼を断ることができないため、ストレスが積み重なりやすいのです。
歯学部のように、膨大なタスクをこなさなければいけない環境であれば、より注意が必要です。
真面目であること・正義感が強いことは、多くの場合、高い評価を受ける特性ですが、その反面で、自分自身に過度なプレッシャーをかけ、ストレスを内に溜め込んでしまう可能性があります。
このような状態が続くと、心のバランスが崩れ、うつ病を発症するリスクが高まります。
2-2:完璧主義者
完璧主義者という性格は、一見すると高い目標に向かって努力する美徳のように思えます。
しかし、この性格が持つ落とし穴は、自分自身に過度なプレッシャーをかけ、失敗を許容できない傾向があることです。
歯学部の学生であれば、膨大な勉強量をこなさなくてはいけない状態で、この完璧主義が逆にストレスとなり、心に負担をかける可能性が高いです。
このような性格は、何かを成し遂げるためには非常に有用ですが、失敗に対する恐れが強く、その結果としてうつ病に陥りやすいです。
特に、歯科医師になり、緻密な手術や診断が求められ失敗が許されないとされる医療の現場では、この性格は非常に危険です。
このような場面で、完璧主義者であることは、心に負担をかける可能性があります。
完璧を求めすぎるあまり、自分自身を追い詰め、結果として心の健康を害してしまう可能性があります。
2-3:人からの依頼を断るのが苦手
人からの依頼を断らない人は、一般的には信頼される存在と見られがちです。
しかし、このような人の問題点は、自分の限界を超えてまで他人のために行動してしまう傾向があることです。
歯学部の学生であれば、勉強、実習、プライベートと多くのタスクに追われる中で、他人からの依頼を断れないと、自分自身の健康を犠牲にする可能性が高くなります。
このような人は、他人から頼まれると「断ってしまったら失礼にあたるのではないか」と考えがちです。
その結果、自分自身の時間やエネルギーを削ってまで、他人の依頼に応じてしまいます。
長期にわたってこの状態が続くと、心身ともに疲弊し、うつ病に陥るリスクが高まるのです。
2-4:相手の顔色をいつもうかがってしまう
相手の顔色をいつもうかがってしまう性格の人は、配慮深く、社交的な傾向があります。
しかし、このような人は、自分自身の感情やニーズを犠牲にしてしまう可能性があります。
特に、歯学部のような厳しい環境では、他人の評価や期待に応えようとするあまり、自分自身を過度にストレスにさらしてしまうことが多いです。
この性格の持ち主は、他人の反応を重視しすぎて、自分が何を感じているのか、何が自分にとって最善なのかを見失いがちです。
その結果、自分自身の感情やストレスを抑え込み、心の健康を害する可能性が高くなり、長期間この状態が続くと、うつ病に陥るリスクが高まるのです。
2-5:なんでも自分で抱え込んでしまう
なんでも自分で抱え込んでしまう性格の人は、一見すると非常に頼りにされる存在です。
しかし、この性格が持つ問題は、自分一人で全てを解決しようとするあまり、過度なストレスを感じやすい点です。
特に、歯学部のような専門的な分野で学ぶ学生は、多くの課題や試験に取り組む必要があり、この性格は心に大きな負担をかける可能性があります。
この性格の持ち主は、他人に頼ることが苦手で、自分一人で問題を解決しようとします。
その結果、心の中に多くのストレスやプレッシャーを抱え込んでしまい、それが長期間続くと心の健康を害する可能性が高くなります。
このような状態が続くと、うつ病に陥るリスクが高まります。
そのため、困った時は他人に頼れる人になることも重要です。
3章:歯学部でうつ病にならないための考え方
この章では、歯学部でうつ病にならないための考え方について解説します。
- 物事にはよい時と悪い時のリズムがある
- リズムが悪い時は、うまくいっていない環境を減らす
- 楽しい日々を作るために環境を変える
それぞれ説明します。
3-1:物事にはよい時と悪い時のリズムがある
歯学部での学生生活は、多くの人にとって非常に厳しいものです。
試験、実習、研究と、日々のスケジュールは詰まっており、その中で精一杯の努力をしても、なかなか思うような結果が出ないことも少なくありません。
しかし、そのような厳しい状況でも、心のバランスを保つためには、「物事にはよい時と悪い時のリズムがある」と自覚することが重要です。
このリズムを理解することで、一時的な失敗や挫折に過度に焦ることなく、冷静に次の行動を考えることができます。
例えば、一つの試験に失敗したとしても、それはその瞬間の出来事であり、次に挽回するチャンスは必ずあります。
逆に、一度成功したからといって、その後もずっと成功し続けるわけではありません。
成功も失敗も、一時的な出来事であり、その後の努力と対応によって、次第に良い方向へと導くことができます。
このように、物事には良い時と悪い時が交互に訪れるリズムがあります。
このリズムを受け入れ、その中でどのように行動するかを考えることで、歯学部での厳しい日々を乗り越え、心の健康を保つことができるのです。
3-2:リズムが悪い時は、うまくいっていない環境を減らす
歯学部での生活は多忙であり、しばしばストレスが溜まることがあります。
そうした中でリズムが悪い時、つまり何をやってもうまくいかないような時期があると、そのストレスはさらに増大します。
このような時、重要なのは「うまくいっていない環境を減らす」ことです。
環境とは、友達関係、居住環境、学業、趣味など、日常生活のさまざまな側面を指します。
リズムが悪い時は、これらの環境の中でストレスを感じやすいものを特定し、その影響を最小限に抑える工夫が必要です。
例えば、特定の友達と過ごすとストレスを感じる場合、しばらく距離を置くことも一つの方法です。
また、学業のプレッシャーが高い場合、効率的な勉強法を見つけることで、その負担を軽減することができます。
このように、リズムが悪い時は、自分自身を取り巻く環境を見直し、ストレスを減らす工夫をすることで、心のバランスを取り戻しやすくなります。
そして、その結果として、より良いリズムに戻るための第一歩を踏み出すことができるのです。
3-3:楽しい日々を作るために環境を変える
歯学部での日々は厳しいものが多く、その中で楽しみを見つけることはとても重要です。
楽しみを感じられない日々が続くと、心は次第に疲れていきます。
そこで大切なのが、自分自身の「環境を変える」ことです。
環境を変えるとは、具体的には何をするのでしょうか。
それは、新しい友達を作る、趣味や特技に時間を割く、学外の活動に参加するなど、日常生活に新しい要素を取り入れることです。
例えば、歯学部以外のサークルやイベントに参加することで、新しい人々と出会い、違う視点や価値観に触れることができます。
これにより、自分自身が新しい何かに挑戦する楽しみや、新しい友達と過ごす楽しみが生まれ、日々の生活がより豊かになります。
このように環境を変えることで、楽しい日々を作り出すことが可能です。
そして、楽しい日々が続くことで、心の健康も保たれ、歯学部での厳しい日々も乗り越えられる力が湧いてきます。
もしも今、歯学部の勉強が辛いという方は、コチラの記事をご覧ください。
また、歯学部の勉強についていけないときの対処法については、コチラの記事でも詳しく解説していますのでぜひ一度ご覧ください。
【歯科国試対策】要領が悪い子供に対して親ができること3つを解説
まとめ:歯学部はうつ病になりやすい環境ではあるが、対処法はある
この記事では
- 歯学部生は閉鎖的な環境
- 膨大で難易度の高い勉強
- 長い学生期間
- 進級・卒業のプレッシャーが大きい
- 歯科国試に合格しないと就職が困難
といった理由でうつ病になりやすいこと
- 真面目で正義感が強い
- 完璧主義
- 頼み事を断るのが苦手
- 相手の顔色をうかがってしまう
- なんでも抱え込んでしまう
といった性格の人はうつ病になりやすいこと
- 物事にはリズムがあり重く受け止めすぎないこと
- リズムが悪い時は悪い環境を減らすこと
- 日々環境を変えてみることが大事な考え方であること
について解説しました。
勉強法を工夫し、さまざまな負担を減らすことも有効です。
うつ病になりやすい環境や傾向を理解し、辛くなったら適度に環境を変えながら楽しい歯学部生活を過ごしていきましょう。
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もしあなたが、歯科医師国家試験に対して不安を抱えている場合、ぜひ当メディアの記事を読んで知識やスキルを身に付け、合格に向けた正しい努力ができることを願っています。