【要注意】歯学部の卒業試験で落ちる人の5つの特徴と卒業試験の勉強法
- 公開日:2024.07.15
- 更新日:2024.07.15
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あなたは、
- 歯学部で卒業試験に落ちる人ってどういう人だろう
- 卒業試験で落ちずに進級して歯科医師になりたい
などの悩み、疑問をお持ちではありませんか?
歯学部の卒業試験では、多くの大学で「落ちる人が多い」といわれているため、不安になる歯学部生も多いと思います。
結論からいえば、歯学部6年生の卒業率は約80%というデータがあり、約5人に1人は落ちる傾向にあるのです。
このように卒業試験で落ちる人が多いのは、歯科国試が難化傾向にあることや、大学の経営上の問題が関わっています。
そのため、卒業試験で落ちないためには、しっかり対策して挑むことが大事です。
そこでこの記事では、
- 歯学部の卒業試験で落ちる人の特徴
- 卒業試験で落ちる人が多い理由
- 卒業試験で落ちないためのポイント
について解説します。
この記事を参考に、卒業試験で必ず合格できるように対策を進めてください。
目次
1章:歯学部の卒業試験で落ちる人の特徴
まずは、歯学部の卒業試験で落ちる人の特徴から説明しますが、先に知っておいて欲しいのが下記のデータから分かる歯学部の卒業率の低さです。
- 歯学部の6年生の卒業率は約80%(国立大約90%、私立大約76%)
- 令和4年度の歯学部6年生の留年・休学経験者の割合は約34.7%
※卒業率のデータについて、詳しくはコチラの記事で紹介しています。
【最新版】歯学部の卒業率は?卒業率が低い理由とその対策を紹介!
このデータから分かるように、そもそも歯学部では6年生のおよそ3人に1人は留年や休学を経験しており、さらに6年生の中でも約5人に1人は卒業できない状況にあるのです。
では、どういう人が卒業試験で落ちるのでしょうか。
卒業試験で落ちる人には、下記のような特徴があります。
- 勉強量が不足している
- 非効率な勉強法をしている
- 歯科医師になる気持ちが弱い
- 出席や試験でギリギリを狙ってきた
- 留年の経験がある
まずは該当するものがあるかチェックしてみてください。
また、卒業試験で落ちる人が多い理由から知りたい場合は、2章からお読みください。
1-1:勉強量が不足している
そもそも卒業試験のための勉強量が不足している人は、当然卒業試験に落ちてしまいます。
歯学部の卒業試験の実施形式は大学によって異なりますが、たとえば下記のような形式になっていることがあります。
- 年に4回ある定期試験と卒試本試験の合計成績で合否を判定する
- 卒試予備試験を合格した人だけが、卒試本試験に挑むことができる
たいていの場合、卒業試験は歯学部で勉強したことの集大成であり、学んできたすべてのことが問われます。
約5人に1人が落ちるのですから、勉強量が不足していれば落ちるのは当然です。
そのため「卒業試験で落ちるかも」と不安な場合は、まずは自分の勉強量が足りているか、これまで歯学部で学んだことをしっかり定着させているか、よく考えてみましょう。
1-2:非効率な勉強法をしている
卒業試験で落ちる人の特徴として、勉強の仕方が悪く非効率になっていることもあります。
歯学部の卒業試験の範囲は、通常とても広いものになっています。
そのため、
- 勉強計画を立てず漠然と勉強している
- 何でも暗記で乗り切ろうとする
- 集中してない、メリハリをつけてない
- 1人で誰にも相談せず独自の勉強法をしている
- 過去問を解くことしかやってない
など、非効率的な勉強法や計画的でない、ポイントを押さえてない勉強法を続けてしまうと、落ちてしまいます。
そのため、効率的な勉強法に改善していくことが、卒業試験で落ちないために大事です。
詳しくは3章で解説します。
1-3:歯科医師になる気持ちが弱い
歯学部の卒業試験で落ちる人の特徴として、歯科医師になる気持ちが弱いこともあげられます。
歯学部には「絶対に歯科医師になりたい」という強い気持ちを持っている学生もいますが、中には、
- 親に言われてしょうがなく入った
- 実家が歯医者だから入った
- 他の進路を諦めて入った
という学生もいます。
歯学部で勉強するうちにやる気になればいいですが、そうならずに歯科医になる気持ちが弱いまま学生時代を過ごしてしまった人も多いでしょう。
そのような歯学部生は、学んだことも身につきにくいですし、卒業試験の対策にも真剣さが足りてない可能性があります。
そのため、気持ちの強さで他の学生に負けて、卒業試験に落ちてしまう場合があります。
もし、あなたも歯科医師になる気持ちが弱いようなら、将来のことをよく考えて、できれば歯科医師になるためのモチベーションを上げる工夫をしてみてください。
1-4:出席や試験でギリギリを狙ってきた
歯学部の卒業試験で落ちる人には、これまでの出席や試験でギリギリを狙ってきた、という特徴もあります。
このようなタイプの学生は、
- できるだけ楽して単位を取ろう
- できるだけ勉強せず進級、卒業しよう
といった思考になってしまっていることがあります。
繰り返しになりますが、歯学部の卒業試験は範囲が広く、合格率も低いです。
そのため、これまで学んだ内容をどれだけ蓄積し自分のものにできているかで、合格と不合格の差ができます。
効率よく勉強を進める姿勢は大事ですが、度を越した「楽をしたい」「勉強時間を減らしたい」という考えを持っていると、学んだことが定着しません。
逆に「いい歯科医師として働いていきたい」という思いがあれば、講義への出席や試験勉強もおろそかにはしないはずです。
もし思い当たる部分があれば、これから考え方を変えて、他の学生以上に勉強する必要があります。
1-5:留年の経験がある
歯学部の卒業試験で落ちる人には、留年経験があることも特徴です。
歯学部の卒業要件は大学によって異なりますが、多くの大学で以下の基準が用いられています。
- ①教養科目の単位数を満たしている
- ②専門科目の単位数を満たしている
- ③上記の要件を満たしたうえで卒業の審査を受ける
単位数については、①は46単位前後、②は150~190単位が一般的です。
③に該当するものがいわゆる卒業試験です。
また、多くの大学では「留年・休学などによって同一学年の履修は〇回まで」とする年限が設けられていることもあります。
進級や卒業において留年を繰り返した学生は、卒業試験以前の問題で、自動的に卒業不可とされることもあるため注意が必要です。
ここまで歯学部の卒業試験で落ちる人の特徴を紹介しましたが、次に卒業試験で落ちる人が多い理由を説明します。
2章:歯学部の卒業試験で落ちる人が多い理由
歯学部の卒業試験で落ちる人が多いのは、下記のような理由があるためです。
- 歯科医師国家試験は難化傾向にある
- 大学の合格率を上げるために留年させることがある
順番に説明します。
2-1:歯科医師国家試験は難化傾向にある
歯学部の卒業試験で落ちる人が多いのは、歯科医師国家試験が難化傾向にあることが背景にあります。
歯科医師国家試験の近年の合格率は63~65%程度であり、約3人に1人は落ちる試験になっています。
その背景には、歯科医師の数が多すぎるため、国が歯科医師の数を抑制する政策をしていることがあります。
実際に、歯科医師国家試験の合格者数も2013年の第106回から2014年の第107回にかけて、突如として約2,400名から約2,000名に減らされました。
また、国試の内容もより難しくなっています。
このような背景がある上で、これから説明するように大学の事情から卒業試験で落とされることが増えていると考えられます。
2-2:大学の合格率を上げるために留年させることがある
卒業試験で落ちる人が多い理由は、2-1で説明した背景から、大学が卒業試験の合格率を抑えている場合があるためです。
大学側の事情として、歯科医師国家試験の合格率が低いと入学者が減り経営にマイナスの影響が出てしまいます。
また私大の場合、新卒合格率が基準を満たさないと助成金の一部が交付されないという大学の事情もあります。
そのため、少しでも歯科医師国家試験の合格率を上げるために、卒業試験を難しくして、実力が不十分な学生には国試を受験させないようにしている場合もあると考えられます。
そのため、卒業試験に落ちる人が多いのは、学生だけのせいとはいえないのです。
とはいえ、この状況は学生の力で変えられるものではありませんので、これから紹介するような対策を行って、必ず卒業試験で合格できるように頑張ってください。
3章:歯学部の卒業試験で落ちないためのポイント
歯学部の卒業試験で落ちないためのポイントは、下記の通りです。
- 勉強計画を明確にする
- 勉強効率をあげる
- 直前期の対策法を実践する
順番に解説します。
3-1:勉強計画を明確にする
卒業試験の勉強が大変な理由の一つに、国家試験の時期と近いということが挙げられます。
つまり、卒業試験と国家試験の勉強を同時に行わなければなりません。
卒業試験と国家試験の問題が類似している場合は国試の勉強と兼ねているので問題ありませんが、傾向が似ていない、内容が違う場合は勉強が二度手間になってしまいます。
通常、歯学部の卒業試験は範囲が広く無計画に勉強しても効率が悪く、合格が難しいです。
そのため、まずは自分なりの勉強計画を立てることが大事です。
具体的には下記の点が大事です。
■科目別の勉強ポイントを押さえる
勉強の範囲が広い場合、限られた時間でまんべんなく勉強すると範囲が終わらず、知識も定着しません。
そのため、必修・基礎・臨床の3つの分野を意識した勉強法を取り入れてみてください。
- 必修科目:国試と同様、類似問題が出やすい傾向にあると思われます。卒業試験の過去問があれば、過去問を中心に対策しましょう。
- 基礎科目:臨床と関連のある知識が出題されやすいため、臨床を意識して学びましょう。
- 臨床科目:配点が大きいことが多いため、安定して得点できるようにしましょう。
■1年間のスケジュールを立てる
卒業試験に合格するためには、下記のように1年間の計画を立ててみてください。
これは一例ですが、過去問を中心に繰り返し解くことで、実力を合格ラインに近づけていきましょう。
卒業試験の内容は大学によって異なりますが、国試と近い傾向で行われている大学も多いため、国試と近い対策を行うことで合格に近づけます。
3-2:勉強効率をあげる
卒業試験に落ちないためには、講義、学内試験、全国模試、国試対策などと並行して、限られた時間の中で勉強しなければなりません。
そのためには、勉強効率をあげることは不可欠です。
勉強効率をあげるためには、集中力をアップさせることが大事です。
そのために、まずは下記のような邪魔をしている原因を取り除いてから、集中力を高める方法を取り入れることが効率的です。
- 集中できない環境にいる(騒音、スマホ、気が散るものがあるなど)
- 精神状態が不安定
- 生活習慣が乱れている
- 長時間同じことをしている
これらを取り除いた上で、下記のような集中力をアップするアイディアを取り入れてみてください。
- 勉強する時間と休む時間のメリハリをつける
- 睡眠を十分に取る
- 適度に運動する
- タイマーを活用する
- 糖分を補給する
- マルチタスクをしない
3-3:直前期の対策法を実践する
歯学部の卒業試験で落ちないためには、特に試験直前期に対策することも大事です。
直前期は、心身の疲労が溜まり、また焦りや不安からも試験結果に悪影響が出やすいからです。
そこで、下記のような対策を行ってください。
■勉強内容を削る
直前期は特に残り時間が少ないため、いかに勉強する内容を減らすか(増やさないか)が大事になります。
そこで、下記のようなことを実践してみてください。
- 暗記作業は必ず出題される知識だけに絞る
- 卒試の過去問を使って、問題文や選択肢が変わったパターンを想定する
- 本番慣れの練習として、当日と同じ時間配分での勉強や、周りに人がいる環境での勉強をする
■試験前のチェックリストを作成する
チェックリストで、準備が十分な分野とまだ進んでいない分野が一目でわかり、限られた時間を最大限活用できます。
下記のようなリストを作ってみましょう。
リストアップする項目の例は、以下のとおりです。
- 必ず出題される基礎知識の暗記状況
- 過去問を解いた回数
- 学内試験や模試で間違えた問題の復習の有無
チェックしてみることで、準備ができてない分野が明らかになり、効率的に対策を進められます。
また、卒業試験に落ちそう、卒業試験に受かっても歯科医師国家試験の対策に自信がない、といった場合はプロへの相談もおすすめします。
当サイトを運営する【60日合格塾】では、歯科医師国家試験についての無料相談を行っています。
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まとめ:歯学部の卒業試験で落ちないためには対策を明確に
歯学部の卒業試験に落ちる人の特徴や、落ちないための対策法は参考になったでしょうか?
最後にこの記事の内容をまとめます。
卒業試験に落ちる人の特徴は、下記の通りです。
- 勉強量が不足している
- 非効率な勉強法をしている
- 歯科医師になる気持ちが弱い
- 出席や試験でギリギリを狙ってきた
- 留年の経験がある
歯学部で卒業試験に落ちる人が多いのは、下記の理由からです。
- 歯科医師国家試験は難化傾向にある
- 大学の合格率を上げるために留年させることがある
卒業試験に落ちないためには、下記のようなポイントを押さえて対策をしてください。
- 勉強計画を明確にする
- 勉強効率をあげる
- 直前期の対策法を実践する
きちんと対策をすれば、卒業試験にも余裕をもって挑むことができます。
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もしあなたが、歯科医師国家試験に対して不安を抱えている場合、ぜひ当メディアの記事を読んで知識やスキルを身に付け、合格に向けた正しい努力ができることを願っています。