【歯科医師国家試験】削除問題の数と削除基準について解説!

  • 公開日:2024.11.07
  • 更新日:2024.11.07
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【歯科医師国家試験】削除問題の数と削除基準について解説!
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歯科医師国家試験の削除問題の概要歯科医師国家試験に向け勉強を始め、削除問題の存在を知ったあなたは、

  • 削除問題とはどのようなものか知りたい
  • 削除問題になる基準が知りたい
  • 毎年の削除問題数が知りたい
  • 削除問題の採点上の取り扱いについて知りたい

と悩んではいませんか。

結論から言えば、削除問題は毎年必ず数問あり、採点対象から除外する場合や、複数の解答を正解として採点する場合があります。

これは、必修問題の正答率が80%付近の受験生にとっては、プラスになるか、マイナスになるのか非常に重要です。

試験当日、削除問題に時間をかけすぎて、正答率が高い問題すなわち、正答して当たり前の問題を落としてしまうかもしれません。

「これは削除問題かもしれない」と思っても本当に削除問題かは試験中には分からないため、後回しにするのではなく、なるべく正答に近いものを選ぶことが大切です。

削除問題を理解し、対策方法を知っておきましょう。

この記事では、

1章で、歯科医師国家試験の削除問題の概要

2章で、削除問題に動揺せず歯科国試に合格する方法

について解説します。

この記事を読むことで、歯科医師国家試験の削除問題の概要と対策方法を学べます。

この記事を読んで、歯科医師国家試験の削除問題を理解し、合格に向けて効率良く勉強しましょう。

1章:歯科医師国家試験の削除問題の概要

いわゆる削除問題とは、厚生労働省から合格発表時に、「採点除外等の取り扱いをした問題」として公表されている問題のことです。

削除問題と聞くと「その問題は採点から除外される」と思うかもしれません。

しかし、実はその取り扱いには以下のような種類があります。

削除問題の取り扱いは、

  • 採点対象から除外する
  • 複数の解答を正解として採点する
  • 正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外する

の3つです。

厚生労働省からは合格発表時に、「採点除外等の取り扱いをした問題」として発表されます

この章では、

  • 削除問題は毎年15問前後ある
  • 削除問題となる基準
  • 削除問題の採点上の取り扱い
  • 削除問題を知る方法

について、解説します。

1-1:削除問題は毎年15問前後ある

第112回(2019年)から第117回(2024年)までの削除問題数の表

これは、第112回(2019年)から第117回(2024年)までの削除問題数の表です。

削除問題については、厚生労働省のHPで合格発表時に、「採点除外等の取り扱いをした問題」として発表されます。

削除問題は、毎年15問前後あり、そのうち必修問題が5~10問ほど削除されています。

複雑な問題が多く難易度が高い年度は削除が多くなりやすく、難易度が低い年度は削除問題が少ない傾向です。

第117回(2024年)の合格率は66.1%で、第116回から2.6%上昇、直近10年間では過去最高となりました。

削除問題数も第114回から減少しており、難易度としては易しくなっているようです。

必修問題は正答率が80%以上必要で、削除問題が増えると分母が減るため、自己採点で必修問題の正答率が80%付近の受験生にとっては、合否への影響が大きくなります。

第117回では削除対象となる必修問題は3問で、混乱は少なかったようです。

1-2:削除問題となる基準

削除問題と採点上の取り扱い、それに至った理由が毎年厚生労働省より公表されます。

例えば117回の削除問題ですが、

C-20

(採点上の取り扱い)正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外する。

(理由)問題としては適切であるが、必修問題としては妥当ではないため。

A-37

(採点上の取り扱い)採点対象から除外する

(理由)設問の状況設定が不十分で正解が得られないため。

上のように採点上の取り扱いと理由が詳しく記載されています。

必修問題に関しては、必修問題として妥当であったかどうかも判断基準になるようです。

<参考文献>厚生労働省 第117回歯科医師国家試験の合格発表について

削除問題となる基準は、大きく次の3つに分類されます。

■設問の不備

  • 設問が不明確で正解が得られないため
  • 設問の状況設定が不十分で正解が得られないため
  • 選択肢に複数の正答がある

などです。

これは、単純な出題ミスによるものです。

歯科医師国家試験は人の手により作問されていますので、ミスが起こることがあります。

シビアな難易度の調整が求められる歯科国試の作問は、それだけ難しいということです。

■必修として妥当ではない

 問題として適切であるが、必修問題としては妥当でない問題です。

厚生労働省が発行する歯科医師国家試験出題基準(ガイドライン)では、必修問題は「歯科医師として必ず具有すべき基本的な最低限度の知識及び技能」を問うものとあり、これに合致しなかったということです。

■難易度が高すぎる

問題として適切であるが、受験者レベルでは難しすぎた問題です。

公表はされていませんが、必修問題の難易度が高すぎ、合格基準である80%以上を得点する受験生が想定より少なかった場合の調整弁として、正答率が低かった問題を削除問題としていることが考えられます。

1-3:削除問題の採点上の取り扱い

削除問題の採点上の取り扱いは次の3つです。

  • 採点対象から除外
  • 複数の解答を正解として採点する
  • 正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外する

複数解答を正解とする場合や、正解した受験者については採点に含めるなどの対応の場合は、受験者に有利に働くことが多いです。

採点対象から除外された問題に必修問題が含まれている場合は、必修問題の母数が減るため受験者に不利に働くことがあります。

特に、自己採点で必修問題の正答率が80%前後の受験者は、不利になります。

X(Twitter)を見てみますと、以下のようなコメントがあり、削除問題のおかげで命拾いした方もいるようです。

1-4:削除問題を知る方法

削除問題は、合格発表時に合格基準点とともに公表されるため、試験中に知ることはできません。

しかし、削除問題はある程度予想はできます。

2章:削除問題に動揺せず歯科国試に合格する方法

試験中には削除問題があるのか、あったとしてもどれが削除問題なのか正確に知る方法はありません。

その上で、削除問題かもしれない問題にあたっても動揺しない方法は以下の3つです。

  • 毎年削除問題はあることを知っておく
  • 正答率が低い問題は削除される可能性が高い
  • これまでの自分の努力を信じる

一つずつ解説していきます。

2-1:毎年削除問題はあることを知っておく

1章で説明したように、かならず毎年数問は削除問題があります。

どの問題が削除になるか分からないため、試験中は気にせず目の前の問題に集中しましょう。

2-2:正答率が低い問題は削除される可能性が高い

正答率が低い問題は、削除される可能性が高くなります。

「問題として適切であるが、受験者レベルでは難しすぎるため。」という理由で削除される問題もあります。

自分が難しいと感じた問題は、他の受験生にとっても難問である可能性が高いです。

難しい問題に時間を割くよりも、確実に正答できる問題を取っていくことが大切です。

自分だけではなく他の受験生にとっても難しい問題と瞬時に判断するためには、過去問や予想問題を繰り返し解き、難易度に慣れておくことが必要です。

「これは削除問題かもしれない」と思っても本当に削除問題かは試験中には分からないため、後回しにするのではなく、なるべく正答に近いものを選ぶことが大切です。

なぜなら複数の選択肢が正解という不備だった場合には、正解の選択肢のいずれかを選んでいれば正解、という採点方法がとられるからです。

2-3:これまでの自分の努力を信じる

これまで自分がやってきたことを信じて、目の前の試験に集中することが動揺しない一番の方法です。

複数の選択肢が正答で疑問を感じた問題は、「複数の選択肢を正解として採点する」という削除問題かもしれません。

したがって、疑問を感じる問題であっても正答に近いものをなるべく選び、分からなくてもマークシートを埋めておきましょう。

また、これほど努力してきたのだから自分は大丈夫、という自信が持てるくらいまで努力をしておくことも重要です。

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まとめ:歯科医師国家試験では毎年複数の削除問題があることを知ったうえで勉強に励もう!

最後に、この記事でお伝えした内容をまとめます。

■削除問題とは採点対象から除外等の取り扱いをした問題のこと

■削除問題は毎年15問前後ある 

■削除問題となる基準

  • 設問が不明確で正解が得られない問題
  • 問題として適切であるが、必修問題としては妥当でない問題
  • 問題として適切であるが、受験者レベルでは難しすぎた問題

■削除問題の採点上の取り扱い

  • 採点対象から除外
  • 複数の解答を正解として採点する
  • 正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外する

■削除問題を事前に知る方法はない

■削除問題に動揺せず歯科国試に合格する方法

  • 毎年削除問題はあることを知っておく
  • 正答率が低い問題は削除される可能性が高い
  • これまでの自分の努力を信じる

この記事を読んで削除問題を理解し、本番当日は動揺せずに対応し、歯科医師国家試験合格を勝ち取りましょう!

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AUTHOR
著者紹介
著者 和気正和

歯科医師国家試験
60日合格塾・塾長
歯科医師 和氣正和

当メディア「歯科国試ドットコム」は、歯科医師国家試験の受験生が確実に合格できるように、受験生本人と親御様向けに情報提供するメディアです。

もしあなたが、歯科医師国家試験に対して不安を抱えている場合、ぜひ当メディアの記事を読んで知識やスキルを身に付け、合格に向けた正しい努力ができることを願っています。

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