歯医者の闇とは?今から知っておきたい闇の実態と対応策を徹底解説
- 公開日:2024.07.25
- 更新日:2024.08.27
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あなたは、
- 開業している歯医者の実態を知って、将来自分が歯医者になった際の参考にしたい。
- 歯医者にはどんな闇があるのか、あるのなら対応策を知りたい。
- 歯医者に闇はあるが、このまま歯医者を目指してもよいのか知りたい。
などとお考えではありませんか?
どこの世界にも闇といわれる部分は存在し、歯医者も例外ではありません。
実際に歯科医師免許を取り現役の歯医者として活躍する前には、さまざまな課題があります。
例えば、学生として学んだ知識や技術が、そのまま通用するとは限りません。
さらに、現役の歯医者としてすぐに独立できるわけでもありません。
しかし、闇があるとしてもその実態を詳しく知ることができれば克服できます。
この記事では、
1章では、歯医者の4つの闇をお伝えします。
2章では、歯医者の闇への対応策を解説します。
この記事を読めば歯医者の闇と対応策がわかります。
自分が目標とする将来の姿をしっかり見定め、自分を磨いていけば闇といわれるものがあったとしても必ず克服できます。
ぜひこの記事を参考にして、自分の目標とする将来像をしっかりと描き、現役の歯医者として活躍するために研鑽を積んでいきましょう。
目次
1章:歯医者の4つの闇
どこの業界でも闇といわれる部分があり、それに対して必ず対応策もあるものです。
それらを詳しく解説しますので、これから歯医者を目指すうえで参考にしましょう。
歯医者には大きく以下の4つの闇が存在します。
- 国試合格後すぐに歯医者として独立できるわけではない
- 歯学の知識だけでは成功する歯医者にはなれない
- 歯学部の学費も高いが、歯医者の開業費用も莫大
- 歯医者が増えすぎて患者さんの奪い合いになっている
ではそれぞれ説明します。
1-1:国試合格後すぐに歯医者として独立できるわけではない
歯学部の卒業と同時に歯科医師国家試験に合格しても、すぐに歯科医師として現場で活躍できるわけではありません。
なぜなら歯学部での実習で行う患者さんへの医療行為は絶対数が少なく、国家試験合格後にすぐに実践できるほどの技術はまだ身についていないからです。
そのため、歯科医師国家試験合格後は、1年間は指定された施設(病院・歯科医院など)で臨床研修を受ける必要があります。
*臨床研修とは
歯医者としての人格をかん養し、将来専門とする分野にかかわらず、歯科医学及び歯科医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、 一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できるよう、基本的な診療能力を身に付けることのできるものでなければならない。
厚労省HPより引用
つまり、歯科大学や歯学部で歯学の知識や技術を6年間学び、国家試験に合格した後、さらに1年間の研修期間を経て、やっと一人前の歯科医師として患者さんの治療に携われるようになるということです。
また、患者さんによりよい歯科治療を提供していくためには、臨床研修を修了し歯科医師として働き始めた後も日々の自己研鑽が必要となります。
そのため、歯科医師として独立開業する人でも20代30代の内は歯科医院や病院などで研鑽を積み、40代以降に独立開業する人が多いようです。
年 齢 | 開業医の割合 |
29歳以下 | 2.8% |
30 〜 39歳 | 15.8% |
40 〜 49歳 | 21.7% |
50 〜 59歳 | 25.7% |
60 〜 69歳 | 23.3% |
70歳以上 | 10.7% |
厚生局の医師・歯科医師・薬剤師統計より
1-2:歯学の知識だけでは成功する歯医者にはなれない
歯医者の闇の二つ目は「歯学の知識だけでは成功する歯医者にはなれない」ということです。
研修医を修了して初めて、新米歯医者としてさまざまなところで実際に働けるようになります。
働き先は主に以下のようなものがあります。
- 一般開業医のクリニックに就職
- 大学に残って研究
- 大学院に進学
などです。
歯医者として1番大切なのは、実際に患者さんの診療するための技術を身につけることです。
しかし、歯科医として技術をしっかり身につけたとしても実はそれだけでは歯科医として成功できるとは限りません。
歯科治療技術を身に付けるのと同じように、歯医者として成功するために身に付けたいスキルがコミュニケーション能力です。
患者さんと信頼関係を構築するためには、コミュニケーション能力が不可欠です。
また、歯科医院のスタッフとのコミュニケーションも必要不可欠です。スタッフとの信頼関係を築くことができなければその歯科医院は崩壊の一途をたどるでしょう。
しかし、歯科医師国家試験合格のみを目指し、ひたすら勉強だけをしてきた人は、ここでつまずくことがあります。
歯医者として、第一線で活躍したいと考えるなら、歯学部生の内にいろいろな人と関わったりいろいろな経験をしたり、必要なスキルを身に付けるようにしましょう。
さらに、将来独立して開業を目指す場合は、経営者としての知識も必要になるので、さまざまなスキルを習得できる歯科医院に就職することで将来の独立開業の手助けとなる可能性もあります。
そして、一番大事なことですが、大学を卒業した後でも最新の情報を仕入れ、日々知識を習得する努力をしなければいけません。
医学の知識は日進月歩です。
勉強に終わりはありません。
新しい技術を取り入れ、よりよい治療を患者さんに提供できなければ生き残ることはできません。
積極的に勉強会に参加したり、最新の論文を読むことをおすすめします。
1-3:歯学部の学費も高いが、歯医者の開業費用も莫大
歯医者の闇の3つ目として「歯学部の学費も高いが、歯医者の開業費用も莫大」ということが挙げられます。
歯科大の6年間や歯学部の学費の、元を取るのは容易ではありません。
国立は約350万円ほどですが、私立に至っては2,000万~3,000万円という人もおり、これを卒業後に回収するのは並大抵のことではありません。
それに加えて歯科医院を開業するとなると、すでに歯科医院を経営している親の後を継ぐ場合を除いて、設備や機材費にかなりの資金が必要です。
新規開業とはいえ中古の医療機器が重宝されている所以です。
地方では安く抑えられますが、都内で開業するとしたら、軽く4,000万~5,000万円はかかります。
規模や場所にもよりますが、主に必要なのは以下のような資金です。
- 建物の賃料:300万~500万円
- 建物に関する費用:1,000万~1,500万円
- 医療機器に関する費用:1,300万~1,500万円
- 運転資金:1,000万円~
特に高額となるのが、建物や医療機器といった設備投資です。
また、すべてを融資に頼るのは難しく、1,000万円程度は自己資金を用意するのが一般的です。
上記のように、学費や開業資金の費用を全て回収するためには、しっかりとした事業計画が必要になります。
医療機器のリースや居抜き物件など様々な方法があります。
日ごろからアンテナを張ってお得な情報を手に入れましょう。
1-4:歯医者が増えすぎて患者さんの奪い合いになっている
歯医者の闇の4つ目として「歯医者が増えすぎて患者さんの奪い合いになっている」という点が挙げられます。
昭和40年代初めくらいには、生活環境や食の変化などの複数の要因が重なり、国民の間にう蝕が多発し「ムシ歯の洪水」となっていました。
そのため、昭和40年~50年代に、歯科医師不足が問題となり、歯科医師を増やす政策がとられました。
その結果現在では「コンビニよりも歯科医院が多い」状況を招き、歯科医師数が多くなったという経緯があります。
しかし、現在では、歯医者が増えているにも関わらず、歯磨き習慣の浸透で虫歯治療の患者さんは昔より減っています。
そのため、増えすぎた歯医者と減っている患者数の差により需給バランスが崩れ、多くの歯医者で患者さんの奪い合いが起こっているという現状もあります。
さらにこのような現状のため歯医者には
- 歯科医師一人あたりの患者数が少なく、歯科医師の収入が減ってしまう
- 患者一人あたりの単価を上げるため、過剰に診療を行う歯科医院も出てくる
という闇もあります。
2章:歯医者の闇への対応策
1章では、歯医者の4つの闇についてお伝えしました。
次のこの2章では、その闇に飲み込まれないための対応策を紹介します。
歯医者の闇の対応策は、以下の4つです。
- 正しい知識を持ち自分の将来像をよく考える
- 必要な知識やコミュニケーション能力を身につける
- 歯学部の先輩や後輩との繋がりを大切にする
- 歯科医師として成功する方法を身につける
それでは、ひとつずつ説明します。
2-1:正しい知識を持ち自分の将来像をよく考えておく
国家試験に合格した後は、臨床研修があることや、将来の動き方について正しい知識を蓄えるようにしましょう。
独立するか病院勤務をするか、自分がどちらに向いているかを漠然とでも、考えておくことも必要です。
勤務以外でも大学病院に従事し、人類の進歩に役立つ活躍を目指すという進路もあります。
歯学部生のうちから将来自分がどんな歯科医師(専攻など)になりたいのか考え、歯科医院でアルバイトしてみるのもおすすめです。
自分がどのような歯医者になり、どのように治療していくのかをしっかり考えて、スキルや技術を身につけていく必要があります。
2-2:必要な知識やコミュニケーション能力を身につけておく
診療をスムーズに行ううえで、患者さんとのコミュニケーションは特に重要なポイントです。
不安を抱えて来院する患者さんに、歯の状態や治療方針をきちんと伝えるだけで、安心感を与えられます。
患者さんの気持ちに寄り添ってくれる先生は、良い印象を与え、良い評判に繋がります。
勉強や技術の習得も大切ですが、コミュニケーション能力を養うために、サークル活動や歯学部とは直接関係ないアルバイトなども社会経験としておすすめです。
また、独立を目指すなら歯医者として必要な治療技術やスキルはもちろん、保険制度の知識や経理・税務の知識など、組織を運営するためのマネジメント能力なども必要です。
歯科医院は、院長一人で運営できているわけではありません。
治療を円滑にするためにも、スタッフと共に成長していく必要があります。
日頃からスタッフとのコミュニケーションを大事にし、良い人間関係を築くことができればスタッフの能力を最大限に引き出すことができるでしょう。
2-3:歯学部の先輩や後輩との繋がりを大切にする
歯医者として成功している歯科医院の経営者のほとんどが、人のつながりを大事にしています。
人脈を大切にすることで、そこから情報を得たり、人材を確保できたりすることもあるからです。
特に同じ業界で仕事をしている歯学部の先輩や、後輩との繋がりは情報の宝庫といえます。
例えば、自分が新規開業したときに、後輩の歯科医師が初期メンバーとして加わってくれるかもしれません。
また、歯学部時代の先輩が先に開業していれば、開業に関する相談もできます。
会話をしやすい状況や関係性を作っておくだけでも、経営のヒントになる情報が手に入りやすくなることを心に留めておきましょう。
2-4:歯科医師として成功する方法
歯医者として独立し、医院の経営を成功させるにはどういったことが必要なのでしょうか。
歯医者として成功する方法は、さまざまな方法があります。
しかし、成功するためには現在の歯医者の置かれている社会的な状況や、これから先どうなるかといった予測を立てることが必要です。
現状としてわかっているのは、以下のようなことです。
- 歯科医師の多くが高齢化で引退すること
- 高齢化社会が進み、治療やインプラントが必要な高齢者が増えること
- 個人の歯科医院が減り、法人の歯科医院が増えていること
それぞれ詳しく解説していきます。
■歯科医師の多くが高齢化で引退すること
現在過剰状態にある歯医者ですが、今後は多くの歯科医師が高齢化により引退を余儀なくされます。
そのため、個人経営の歯科医院が減り始め、独立して開業する歯医者も減っています。
さらに、働き方が多様化したこともあり、勤務医として働くことを選択したり、非常勤を選択したりする歯科医師が増えました。
■高齢化社会が進み、治療やインプラントが必要な高齢者が増えること
歯医者が高齢化して引退が増える中、高齢化社会が進み治療やインプラントが必要な高齢者が、ますます増えるため歯科医師の需要も再び高まる可能性があります。
上記のような現場を踏まえ、将来需要が増えると予想される治療を行う、歯医者となることを目指しましょう。
■個人の歯科医院が減り、法人の歯科医院が増えていること
下記の表のように個人歯科医院と医療法人の比率は、2002年は9:1であったのに対して、現在は3:1となり歯科医院の大規模化・集約化が進んでいます。
法 人 | 個 人 | |
2002年 | 7,499 | 56,934 |
2012年 | 11,481 | 56,374 |
2022年 | 16,241 | 50,896 |
さらに、厚労省発表の第23回医療経済実態調査の報告(2021年)によれば、個人歯科医院の伸び率がー1.2%であるのに対し、医療法人は0.6%と大きな格差が生じています。
2019年には消費税増税が施行され、消費税免除を受けられるようになったため、法人化が進んでいるようです。
今後は、小規模医院の後継者不足による廃業やM&Aによる統合が進む傾向にあるため、地域によっては歯科医院や歯科医師が不足して、十分な歯科医療サービスが受けられなくなる懸念も指摘されています。
このような歯科業界の今後の傾向を踏まえ、歯医者の闇を知ったうえで、自己研鑽に励み歯科医師としてのスキルを向上させていくことが、歯科医師として成功するための最大の秘訣といえます。
まとめ:将来像を持ち、自己研鑽に励めば歯医者の闇は克服できる!
歯医者の闇を克服するためには、あらかじめしっかりとしたビジョンがなければ難しいでしょう。
「将来どんな歯科者になりたいか」を明確にするのが大切です。
この記事では、
歯医者にも闇があることを4つのポイントでお伝えしました。
- 国試合格後すぐに歯医者として独立できるわけではないこと
- 歯学の知識だけでは成功する歯医者にはなれないこと
- 歯学部の学費も高いが、歯医者の開業費用も莫大であること
- 歯医者が増えすぎて患者さんの奪い合いになっていること
などです。
そして、歯医者の闇を克服する対策法を4つのポイントで解説しています。
- 正しい知識を持ち自分の将来像をよく考えておくこと
- 必要な知識やコミュニケーション能力を身につけておくこと
- 歯学部の先輩や後輩との繋がりを大切にすること
- 歯科医師として成功する方法
などを詳しくお伝えしました。
ぜひ参考にして、自己研鑽に励み歯医者の闇を克服しましょう。
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もしあなたが、歯科医師国家試験に対して不安を抱えている場合、ぜひ当メディアの記事を読んで知識やスキルを身に付け、合格に向けた正しい努力ができることを願っています。