【令和6年最新版】歯学部CBTの効果的な勉強法と試験形式について解説

  • 公開日:2024.11.07
  • 更新日:2024.11.07
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【令和6年最新版】歯学部CBTの効果的な勉強法と試験形式について解説
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歯学部CBTの効果的な勉強法

歯学部4年生になりCBTを意識し始めたあなたは、

  • CBTがどのような試験なのか知りたい
  • 効果的なCBT対策を知りたい
  • CBTに合格するための勉強法を知りたい

と悩んでいませんか。

結論から言えば、CBTは早めに勉強計画をたてて本気で取り組むことをおすすめします。

なぜなら試験範囲が1~4年で学ぶ内容全てと膨大で、また、CBT、OSCEという医療系大学間共用試験を突破できないと臨床実習に参加できず留年になるからです。

実際に当メディアを運営する60日合格塾に寄せられた相談の中でも

「1か月前からCBT対策勉強したが、範囲が膨大なため間に合わず、留年してしまった」

という経験をされた方がいました。

このように、直前になって慌てて対策しても間に合わなく、留年してしまう可能性があります。

また、CBT対策に早期から全力で取り組むことはCBT合格のためではなく、その後の歯科医師国家試験対策にも繋がります。

そこで、この記事では、

1章で、歯学部CBTの効果的な勉強法

2章で、CBTの課題の形式と範囲

3章で、歯学部CBTと歯科医師国家試験との関連性

について解説します。

この記事を読むことで、CBTがどのような試験であるか、そして、効率的な勉強法が分かります。

ぜひ、この記事を読んでCBT合格を目指して、早めに行動を開始しましょう。

1章:歯学部CBTの効果的な勉強法

1章では、CBTの概要と効果的な勉強方法についてお伝えします。

1-1:歯学部CBTの概要を知る

CBTという言葉は聞いたことがあるけど、実際どのような試験なのかよく分かっていないという歯学部生も少なくないのではないでしょうか。

まず、CBTの概要についてお伝えしていきます。

CBTとは、Computer Based Testingの略称であり、パソコンを用いて行われる選択式の試験です。

共用試験の一つで、

「臨床実習を始める前に十分な知識を修得しているか」を判定する試験です。

実際に、臨床実習に移るためには、共用試験である客観試験(CBT)と客観的臨床能力試験(OSCE)の2つに合格することが必要となります。

臨床実習は医療行為ですので、指導医のもとで医療行為を行っていいか判断する必要があり、そのために臨床実習の前には共用試験が行われます。

CBTが知識(技能)を問われる学力テストであるのに対して、OSCEは技能・態度を問われる模擬診療や技工手順などの実作業の確認が主となり、いわゆる「試験勉強」が必要なのは圧倒的にCBTと言えます。

CBTは、歯科医師法の改正に伴い、令和6年度実施から公的化しました。

これまで、CBTの合格基準は、医療系大学間共用試験評価機構が最低基準を定め、各大学がそれ以上の基準を自由に設定していました。

今後は基準を全国で統一し公平に評価されますので、所属大学の救済処置等がなくなり厳しくなります。

CBTの詳細については、2章で詳しく解説します。

1-2:効果的な勉強法

この章では、CBTの効果的な勉強方法についてお伝えしていきます。

CBTの効果的な勉強法は、以下の4つです。

  • 大学の講義の復習をする
  • 参考書を活用する
  • 効率的な勉強方法を身につける
  • 予備校・塾を活用する

では、それぞれ解説していきます。

1-2-1:大学の講義の復習をする

CBTの出題範囲は、1年生から4年生で習った範囲になります。

したがって、大学1から3年までの講義のノートを復習し、現在進行形の4年次の講義は真剣に聴くことが対策の基本です。

4年次の講義は必ず出席し、ノートを取るようにしましょう。

1-2-2:参考書を活用する

CBTの過去問は、2010年度以降公開されていません。

そのためCBT対策には、市販の参考書などを使用することになります。

市販の参考書では、麻布デンタルアカデミーの「CBT PASS」やDES歯学教育スクールの「CBT ANSWER」が多くの歯学部生に活用されています。

特に「CBT PASS」のガイド編は、CBTに必要な最低限の出題範囲が分かりやすく、適切な分量でまとまっています。

どのレベルまでインプットしたらいいか分からない人は、最初の1冊としてもおすすめです。

X(Twitter)を見てみますと、以下のようなコメントがあり、CBT対策に「CBT PASS」をおすすめしています。

また、今は廃版となっていますが、『CBTの辞典』と呼ばれる参考書は昔のプール問題が載っているので、CBTの勉強に慣れた人は問題慣れするために解いてみてもいいかもしれません。

CBT対策ではあれこれと手を出すよりも、上記の市販の参考書を中心に試験範囲全体の理解を深め、その上で大学のCBT対策講義などで出題傾向などをより深く学んでいくことがおすすめです。

CBTは問題数が多く1問に割ける時間が少ないため、過去問を3周以上繰り返し解き、瞬時に答えられるようにしましょう。

1-2-3:効率的な勉強法を身につける

CBT対策をする時期は、歯科医師国家試験の本番まで残り2年のため、自分にあった効率的な勉強法を身につける最適な期間でもあります。

上記1-2-2のような勉強方法や、CBTを通過した先輩の勉強方法をまねたり、試行錯誤して6年生になる前までに自分にとって効率的な勉強法を身につけましょう。

また、4年生の講義で習うこと(口腔外科、内科など)はCBTの得点源となりますので、しっかりと身につけましょう。

日々の大学講義で新しく学んだことをきちんと復習する習慣をつけることが、CBT合格の近道のひとつです。

1-2-4:予備校・塾を活用する

CBTは、それまで大学で習った範囲内から出題基準に沿った問題が出題されるため、基本的には予備校・塾に通う必要はあまりありません。

しかし、もし以下のような理由がある場合には、予備校や塾の活用を検討しても良いかもしれません。

  • どうしても不安
  • 昨年落ちたので今年は確実に合格したい
  • 今までの定期試験で再試常連者
  • CBTの勉強を何からしたらいいか分からない人
  • 効率良く勉強したい人 

CBT対策の予備校・塾は、歯科医師国家試験に比べ数が多くないため、比較する際は一度全ての体験授業などを受けてみて、ご自身に一番合う予備校や塾を探してみることをおすすめします。

2章:CBTの試験形式と範囲

1章では、CBTは本気で取り組む必要性と、効率的な勉強法について解説しました。

この2章ではCBTの概要を以下の3つについて解説していきます。

  • 歯学部CBTの試験形式
  • 受験資格と試験日程
  • 合格基準と再試験

それでは、順番に説明していきます。

2-1:歯学部CBTの試験形式

CBTは、基本的な知識を問う選択式のコンピューター試験で、今後始まる臨床実習に必要な知識や態度が一定のレベルに達しているかを確認することが目的の試験です。

受験生はパソコンから問題に解答し、その結果をコンピューターが客観的に評価します。

CBTの試験問題はブロック1~6に分かれており、試験時間は1ブロックごとに60分で、問題は計320題、解答は選択式です。

また、問題はランダムに表示されるため、受験生によって解答する問題は異なりますが、難易度は同じになるように調整されています。

ブロック5、6では一度解答した問題を見直せない仕様になっているため、注意が必要です。

CBTの問題はモデル・コア・カリキュラムに沿って出題され、その出題割合が以下のように決まっています。

コア・カリキュラムの項目・出題割合

  • A+B 基礎事項 16.7%(A:歯科医師としての基本的な資質・能力 B:社会と歯学)
  • C 生命科学  37.5%
  • D 歯科医療機器 8.3%
  • E 臨床歯学 37.5%

特にCの生命科学と、Eの臨床歯学の出題割合が高いため、この2つの範囲はしっかり復習しておきましょう。

2-2:受験資格と試験日程

CBTは受験生が臨床実習に行ける知識や態度を身につけているかの試験のため、5年生の臨床実習の開始前に行われます。

その日程は大学ごとに異なり、私立ではおおむね4年生の1~2月に実施されますが、国公立の一部は5年次に実施するところもあります。

公的化される令和6年度実施分からは、日程が変更になるかもしれませんので、大学に確認しましょう。

また、CBTには特別な受験資格は不要です。

歯学部に所属して、ある程度の学年(一般的には4年生)まで進級していれば全員が受験できます。

ただし、大学によっては「定期試験の得点率が◯%以上でないと受験資格が与えられず留年確定」とされる大学もあるため、ご自身の所属大学に受験資格が必要である場合には確認が必要です。

2-3:合格基準と再試験

CBTは大学ごとに異なる試験日が設定され、その日に大学内のPCを使って一斉に行われます。

また、合否発表も大学から通知されます。

CBTはその合格者のみが5年次の臨床実習に進めるため、例えば1-2月にCBT実施した場合、4月からの臨床実習に間に合うよう、その間には合否が発表されます。

CBTの合格基準は、公的化になる令和6年度から全大学の受験者に共通して適用される統一到達基準が設定されます。

今までは大学独自の到達基準で合否が決まっていましたが、公的化に伴い妥当性のあるCBT統一基準が求められることになりました。

この統一到達基準は分布の形状に依存する相対基準ではなく、項目の内容の吟味を伴う絶対基準を用いて基準設定を行うことになりました。

この到達基準ですが、項目反応理論(IRT)に基づく標準スコアを用いて、臨床実習に必要な知識が十分に備わっていると判断できるかによって決められています。

統一到達基準は、試験の難易度によって毎回異なり、事前に受験者に通知されます。

令和6年度のCBTは、まだ実施していないため、統一到達基準が発表されていません。

統一到達基準は事前に発表されますので、必ず確認しましょう。

ちなみに、令和5年度までのCBTの合格基準は、大学によって異なりますが、大体72%前後に設定されていました。

また、CBTに落ちたり、何らかの理由で大学の設定日に試験を受けられなかった場合には、再試験を受けられます。

2021年のデータでは再試験を実施している大学は96.6%で、ほとんどの大学で再試験が行われています。

再試験の受験率は23.1%で、566人の歯学部生が何らかの理由で再試験を受けています。

CBTは合格率の高い試験であり、なおかつ再試験という救済制度もあります。

しかし、これに落ちてしまうと臨床実習に参加できず、留年となってしまうため全力で対策しておくことをおすすめします。

3章:歯学部CBTと歯科医師国家試験との関連性

1章では、CBTの概要と効果的な勉強法を、2章では、CBTの試験形式と範囲をお伝えしました。

3章では、歯学部CBTと歯科医師国家試験との関連性についてお伝えしていきます。

実は、歯学部CBTは歯科医師国家試験の予備試験とも言える位置づけであり、CBT対策を正しくやれば歯科医師国家試験対策にも繋がっていきます。

そのわけを詳しく解説していきます。

3-1:CBTは国家試験の予備試験とも言える位置づけ

共用試験(CBTとOSCE)は両方を突破しないと臨床実習に進めず、留年となってしまいます。

そうなると、当然その先に位置する歯科医師国家試験も受けられなくなってしまうため、CBTはいわば歯科医師国家試験の予備試験の位置づけともいえます。

また、将来的には共用試験で臨床実習前までに必要な知識が身についているかを判定し、歯科医師国家試験では臨床実習以降の知識を問う形に棲み分けを行うことも検討されています。

このようにCBTの重要性はますます高まっていくと考えられます。

ある研究データによると、CBTの成績順でグループ分けし、その後の歯科医師国家試験の合格率を比較したところ、成績上位群ほど国家試験の合格率が高く、CBTの成績が下位になるほど国家試験の合格率は下がっていたそうです。

さらに、その研究ではCBTの成績がある一定のラインを下回ると、歯科医師国家試験の合格率が急激に下がることも示されました。

つまり、CBTにぎりぎりで合格した人は、そのままの学習方法や成績を維持していくだけでは、歯科医師国家試験には合格できない可能性が高いと言えます。

CBTの対象範囲は膨大な量のため、上位の成績で合格するためには日々の積み重ねが重要です。

もし現時点でCBTの成績が下位になりそうなら、今の時点(4年生の間や5年生の早期)で勉強方法を見直し、国家試験に向けて正しい学習習慣をつけていくことが必要と言えるでしょう。

3-2:CBT対策を正しくやれば国家試験対策にも繋がる

正しいCBT対策を取ることは、その後の国家試験対策にも直結します。

CBTの対策としてまずは、今まで受けた大学内の試験問題や、CBT(共用試験)の問題集を用いて勉強することがおすすめです。

国家試験までまだ余裕のあるこの時期に、基礎科目や臨床科目を完璧にしておくことで、本格的な受験勉強が始まってからも基礎知識以外の学習に多くの時間を割けます。

またCBTは、国家試験対策の基礎対策ともなる良質な問題が多く扱われています。

さらに、連問では実診療に沿った考え方が必要となるため、国家試験で求められる論理的思考力を養うためにも良い練習となります。

もし、CBT前のこの時点で学習習慣が身についていないならば、逆にチャンスと考えましょう。

ここから本格的に勉強に身を入れていくことで、5年6年の間の時間を有効活用できる可能性が高く、国家試験合格に向けて学習の遅れを挽回することも可能だからです。

まとめ:効果的な勉強法を身につけ歯学部CBTを突破しよう!

最後に、この記事でお伝えした内容をまとめます。

■歯学部CBTの効果的な勉強法

  • 大学の講義の復習をする
  • 参考書を活用する
  • 効率的な勉強法を身につける
  • 予備校・塾を活用する

■歯学部CBTの試験形式

ブロック1~6に分かれており、試験時間は1ブロック毎に60分で、問題は計320題、解答は選択式

■受験資格と試験日程

  • 4年生まで進級していれば受験可能
  • 4年生の1~2月、国公立の一部は5年次

■合格基準と再試験

  • 令和6年度から全大学統一到達基準が設定
  • 再試験の救済処置あり

■歯学部CBTと歯科医師国家試験との関連性

  • CBTは国家試験の予備試験とも言える位置づけ
  • CBT対策を正しくやれば国家試験対策にも繋がる

この記事を読んで歯科医師国家試験合格のためにも、全力でCBT対策をしましょう!

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AUTHOR
著者紹介
著者 和気正和

歯科医師国家試験
60日合格塾・塾長
歯科医師 和氣正和

当メディア「歯科国試ドットコム」は、歯科医師国家試験の受験生が確実に合格できるように、受験生本人と親御様向けに情報提供するメディアです。

もしあなたが、歯科医師国家試験に対して不安を抱えている場合、ぜひ当メディアの記事を読んで知識やスキルを身に付け、合格に向けた正しい努力ができることを願っています。

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