専門性が高まる歯学部2年目!専門科目の勉強法や国試対策について徹底解説
- 公開日:2024.06.10
- 更新日:2024.06.10
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「歯学部2年生のカリキュラムについて知りたい」
「歯学部2年生ってどんな学生生活なの?」
「取り組むべき学習や国試対策は?」
歯学部2年生は、これから歯学の勉強をする上で重要な基礎を学ぶ大切な時期です。
学ぶ量が増えて大変になりますが、効率良く勉強すれば部活やアルバイトとの両立も可能です。
この記事では、専門性が高くなる歯学部2年生の勉強に備えられるように
- 歯学部2年生のカリキュラムの特徴
- 歯学部2年生を乗り切るための勉強法
- 国家試験に繋げるための歯学部2年生の勉強法
について解説します。
この記事を読むと、歯学部2年生の講義内容やその勉強法がわかるでしょう。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
1章:専門科目が増える歯学部2年生のカリキュラムの特徴
歯学部1年生の頃の膨大な学習量にもようやく慣れ、晴れて2年生への進級が決定し一安心されている方も多いかもしれません。
しかし、実は歯学部2年生は1年生の頃よりもさらに学習量が増え、より専門的な知識を学んでいくため気を緩めると単位を落として留年という可能性もでてきます。
そんな話を聞くと、2年生以降の具体的なカリキュラムも気になり始めますよね。
歯学部2年生のカリキュラムはより専門科目が増え、これから歯科医療に携わるという自覚が少しずつ湧いてくる内容となっています。
具体的には以下のような内容です。
- 専門性が高くなる
- 解剖実習がはじまる
1章ではこちらを詳しく説明していきます。
1-1:専門性が高くなる
歯学部2年生の講義内容は、1年生に引きつづき座学が多めです。
しかし、数学や外国語などの講義を受けていた1年生と比べ、より人間の身体や歯、口腔に特化した専門性の高い内容となります。
3年生以降はさらに歯科医療に特化したカリキュラムが始まるので、それにそなえて生命科学の知識を2年生の時期に頭に定着させることが大切だからです。
生命科学とは、
- 解剖学や組織学(人体の構造)
- 生理学(人体の機能)
- 生化学(人体をつくる物質)
- 微生物学(細菌やウイルス)
- 薬理学(薬の種類や効果、能力)
- 病理学(病気の成り立ち)
- 理工学(治療に使われる材料の性質)
などの科目があてはまり、医療の現場にとって欠かせない知識です。
歯科医師にとって重要な、歯や口腔の構造や機能も学びます。
また、「歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)」では、歯学生が生命科学を学ぶことで、以下のことを目的にしています。
「生命現象の基本的な知識ならびに病因や病態解析に必要な知識を獲得し、医療の提供や発展に必要な考え方を身につける」
生命科学を学ぶことは、歯科医療にたずさわるうえで必要であることがわかりますよね。
ここまでお話したように、歯学部2年生はより専門性の高いカリキュラムが増えていきます。
しかしこれから歯科医療を学ぶうえで、重要な土台をつくる大切な時期であることを知っておきましょう。
1-2:解剖実習がはじまる
座学で解剖学を学んだ後は、解剖実習で実際に人体の構造をたしかめます。
解剖実習は身体の正常な構造を明らかにするために、歯学生が献体(解剖体)を解剖するカリキュラムです。
座学で学んだ内容を実際にたしかめることで、より解剖学の理解を深めることを目的としています。
解剖実習で学生が実際に献体を解剖することは、歯学部の教育のために法律で許可されています。
解剖実習は海外に行ったり、解剖学教室に残らない限り一生で一度しかできない特別な実習です。
そのため、歯学部生は献体者の手厚いご協力に報いながら、歯学に必要な基礎知識を学ばなければなりません。
これは、臨床の現場にでた時の患者への献身的な態度の養成にもつながります。
※厚生労働省 審議会・研究会 大学医学部・歯学部における正常解剖実習とホルマリン対策
解剖実習は、技術員によって準備された献体を学生がメスを使って全身を切り開くため、今から不安に思う方も多いでしょう。
しかし、歯科医師にとって特に重要な頭頸部の神経や動脈の位置関係を知ることは、避けては通れない道です。
2年生になると、より専門性の高い領域を学ぶために解剖実習がはじまることを知っておきましょう。
2章:専門性の高い歯学部2年生を乗り切る勉強法
1章では、歯学部2年生のカリキュラムの特徴についてお話しました。
ここまでの話を聞いて、専門性の高い内容についていけるか不安に思う方もいるでしょう。
しかし、今からお伝えする方法で講義で学んだ内容を効率良くインプットできれば、自宅学習にそれほど時間をかける必要はありません。
効率よく学習できれば、部活やアルバイトの時間を作って学業との両立も可能です。
歯学部2年生の勉強を乗り切るコツは、以下の3つです。
- 専門科目のポイントをおさえる
- 予習と復習を繰り返す
- 理解しながら暗記する
それではひとつずつ説明していきましょう。
2-1:専門科目のポイントをおさえる
歯学部2年生では、専門科目が増えるため1年生よりも講義の時間が増えます。
毎日、朝から夕方まで時間割がすべて埋まっている大学がほとんどです。
講義は1回90分近くあり、内容もはじめて聞くことばかりなので、始めから最後まで集中するのは至難のわざでしょう。
そもそも講義の内容でも何が大切なのかがわかっていないと、せっかく解説されている内容も効率よく頭に入ってきませんよね。
講義を受けるコツとして、専門科目ごとにポイントをおさえると良いでしょう。
具体的には、
- 事前に教科書や参考書を読んで、わからないところ明確にする。
- 先輩に話を聞いて、要点がどこか把握する。
- 期末試験の過去問を参照し、重要な部分を洗い出す。
といった方法が有効です。
特に定期試験にでるポイントは重要なので、聞きのがさないようにするとオススメです。
そこに集中して聞くようにすれば、自然と解説も頭に入り理解して記憶することにつながります。
講義を聞く時は、このポイントをおさえて取り組むことで、効率良く頭にインプットできるでしょう。
2-2:予習と復習を繰り返す
講義で学ぶ内容は、予習と復習を繰り返してインプットすると効果的です。
歯学部2年生では専門科目が増え、教科書を開いた時にはじめて目に入る単語や知識が多いでしょう。
講義を受ける前に、あらかじめ学ぶ内容を予習してわからない部分を洗い出すことをオススメします。
予習することで、実際の講義ではその部分の解説を聞くことに集中できます。
講義を終えた後はなるべく早い段階で復習をすると、理解を深めて内容を学習できるでしょう。
予習と復習した内容は、安定した記憶の定着につながるため、定期試験の前に一気に知識をつめこむことも防げます。
効率の良い勉強に繋げるためにも、専門科目ごとに予習と復習をする習慣をつけてみてください。
2-3:理解しながら暗記する
歯学部2年生で学ぶ生命科学は、科目ごとに暗記する内容が多いです。
特に解剖学や生理学では、その量の多さに驚くでしょう。
学んだ内容を定期試験の前日に丸暗記すると、その場しのぎはできるかもしれません。
しかしここでは、理解して暗記することをオススメします。
繰り返しますが、ここで学ぶ内容はカリキュラムが歯学医療に特化する3年生以降にも重要な知識です。
この先でも活用するために、物事の根本からつながるように理解して暗記すると良いでしょう。
特に解剖学は覚える量が膨大なため、反復が重要です。
また、生理学は人間の体の仕組み全体の流れを理解することで知識が定着します。
一見時間がかかるように思いますが、しっかりと覚えるとその後の過程で必ず役に立つはずです。
今後の学習の過程で必要な土台を作るためにも、しっかりと理解しながら暗記していくようにしましょう。
3章:進級・CBT、その先の国試を意識した歯学部2年生の勉強方法
ここまで歯学部2年生で学ぶ内容と、その対策法をお伝えしました。
歯学生は3年生以降も、進級や臨床実習、卒業試験などさまざまな壁がありますが、最終的なゴールは歯科医師の国家試験に合格することです。
2年生の講義で学んだ内容も、もちろん国家試験の出題範囲にあてはまります。
そのため、国家試験の対策につながるように意識し勉強することをオススメします。
国家試験に繋げるための勉強法として、具体的なコツは以下の4つです。
- 仲間とともに勉強する
- 情報を制する
- CBT対策を見越して苦手分野を洗い出しておく
- 塾や予備校を活用する
それでは、順を追って説明します。
3-1:仲間とともに勉強する
国家試験の対策に繋げるためには、歯科医師を目指す者として、同じ志をもつ仲間とともに勉強すると良いでしょう。
歯学部生として勉強に取り組んでいる学生は、みんな国家試験に受かりたいという同じ気持ちを持っています。
同じ目標に向かっている仲間とともに勉強することで、モチベーションを高めあえるでしょう。
また、講義でわからなかった内容を教えあったり、聞きのがしたポイントを補いあったりできるのもメリットです。
歯学部のキャンパスライフはいそがしく、国家試験も決して簡単なものではありません。
しかし、仲間とともに協力しあって勉強することで、6年間の学生生活を乗り越えていけるでしょう。
3-2:情報を制する
効率よく歯学部生活を送るには、先輩や同級生から得られる情報を有効活用することが非常に重要です。
- ■一般教養科目
情報を制するものが単位を制するという言葉がまことしやかにあるように、単位取得においても、卒試・国試においても情報が一番の武器です。
まず、1年生のときから情報集めは始まっています。
一般教養の授業は様々な分野があり選ぶ楽しみもありますが、どれを取ればいいか分からない、と新入生は皆悩むと思います。
一般教養は1・2年生の間に決まったコマ数を取り残すことなく受講し、慎重に選ぶ必要があります。
大学によっては単位の取りやすさ、講師の性格、テスト攻略法などがまとめられたものがある場合があります。
先輩から情報を得ることもできるので、新歓コンパやサークルの集まりなどに顔を出して、単位が取りやすい科目を聞くことも大事です。
先輩方も新入生の悩みや相談事はある程度分かってくれているので、快く教えてくれるでしょう。
もちろん、せっかく大学に入ったのだから興味を持っている分野や得意な分野の講義を受講するのが一番ですが、特に興味を持つ分野があなたにない場合は、単位の取得の容易さで受講科目を決めてもいいかもしれません。
- ■専門科目
専門科目でも情報は重要となってきます。
過去問はもちろん過去のプリントや代々伝わっているまとめノートなどが、受け継がれている場合があります。
部活に同じ学部の先輩がいると相談しやすく手に入りやすいですが、そうでない場合は友達から譲ってもらうようにしましょう。
過去問はその授業の要点が全て盛り込まれているので、授業の予習としても使えますし、講義の復習にもなります。
3-3:CBT対策を見越して苦手分野を洗い出しておく
歯学部2年生の時期に、臨床実習の前に行われるCBT(Computer Based Testingの略)の対策を見越して、苦手な分野を洗い出しておきましょう。
CBTは、OSCE(Objective Structured Clinical Examinationの略)とならぶ、臨床実習の前に行う全国共通の共用試験のことです。
医学的知識の総合的な理解の程度を、コンピューターを用いて評価するものとなっています。
試験は7つのブロック(最後のブロックはアンケート)から成り立ち、選択式の解答で全320問です。
出題範囲の項目は平成28年度に改定されており、現在の割合は以下のようになります。
- 歯科医師として求められる基本的な資質や能力、社会と医学・医療…10%
- 医学一般…15%
- 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療…35%
- 全身に及ぶ生理的変化、病態、診断、治療…20%
- 診療の基本…20%
※共用試験ガイドブック 第18版(令和2年) 公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO) p5-p21 2020年
「人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療」が35%、「全身に及ぶ生理的変化、病態、診断、治療」が20%となっています。
ここから、2年生で学ぶ内容が5割以上占めていることがわかりますよね。
このCBTに合格できないと臨床実習はもちろんのこと、国家試験の受験にも到達できません。
また、歯学生を対象とした研究のなかには、CBTの点数が一定のボーダーラインを下回ると、国家試験の合格率が低下するという報告もあります。
つまり、CBTの点数があまりに低いと、国家試験の結果にひびく可能性もでてくるのです。
CBTをしっかりと対策することは、結果として国家試験の対策に繋がるともいえます。
先に待ちかまえているCBTを乗り切るために、2年生のうちに苦手な分野をはっきりさせておきましょう。
3-4:塾や予備校を活用する
歯学部2年生のカリキュラムはより専門的なものが多く、実際の勉強にもコツが必要です。
講義の専門性が高くなり戸惑うかもしれませんが、先ほどお伝えした勉強法を参考にして乗り切りましょう。
しかし、実際にやってみて以下のような悩みや不安があるようでしたら、専門の塾や予備校を活用しても良いかもしれません。
- 授業になかなかついていけない
- プライベートで勉強の時間が十分にとれない
- 授業で学んだ内容の疑問を解決したい
- 国家試験にでるポイントがよくわからない
- 6年間で卒業できるか不安
歯科医師の国試対策の塾や予備校は、全国にさまざまなものがあります。
現在はオンライン型もあり、場所を選ばずに相談できるのも魅力です。
個別相談や体験授業を実際に利用して、自分にあったものを選ぶと良いでしょう。
まとめ:基礎固めをしっかりしておくべき歯学部2年生!
この記事では、歯学部2年生のカリキュラムの特徴や乗り切るための勉強法、歯科医師の国家試験に繋げるための対策について解説しました。
2年生の講義の内容は専門性が高く、この時期にいかに勉強して基礎を固めるかが重要となってきます。
歯学部2年生のカリキュラムの特徴は、以下の2つです。
- 専門性が高くなる
- 解剖実習が始まる
しかし、学んだ内容を効率よくインプットすれば、大学生らしいキャンパスライフを楽しむことも可能です。
歯学部2年生を乗り切る勉強法は、以下の3つです。
- 情報を集め、ポイントをおさえながら勉強する
- 予習、復習をしっかり行う
- 暗記だけでなく、理解を重要にしながら勉強する
また、国家試験対策に繋げるための勉強法は、以下の4つでした。
- 友人と協力しながら勉強する
- 情報を制する
- CBTを見越して、苦手分野を洗い出しながら勉強する
- 塾や予備校を活用する
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